低音が消える?

オーディオシステムが完璧でも、低音が消えたり、異常に大きくなったりする現象をご存じでしょうか?

こうなると、「制作者の意図した音」とは、大きくかけ離れてしまうことになりますね。 

ホームシアターのような小さな空間の場合、低音は「波」としての特性を強く現します。 低音が室内で反射を繰り返し、ぶつかり合う事で、部屋の場所(ポイント)によっては、このような現象を起こしているのです。 これは、「定在波」と、その共振によって、引き起こされています。 

 

「定在波」を知り、「対策」を行う事で、リスニングポイントでこのような問題をおこさないようにする事が出来ます。 同じ機材でもより迫力のある、制作者の意図に忠実で、高品位な音声を楽しみましょう!

 

 

定在波とは?

定在波は、壁面に対する入射音と、反射音が合成されて発生します。 

入射音が正弦波の場合、反射した正弦波と合成されることで、お互いの波が常に打ち消し合うポイントと、本来の振幅に対して2倍の振幅を起こすポイントが発生します。 

この合成された波の波形を見ると、左右に移動しないでその場に止まっているように見える事から、「定在波」と呼んでいます。

 

定在波の詳しい解説は、スライドショーで、波形の動きも分かる、下記のサイトがお薦めです: 

 Technicsオーディオ倶楽部 Listening Roomセミナー 定在波とは (オーディオ研究家 石井伸一郎 氏著)

 

 

ホームシアターにおける定在波

ホームシアターにおける定在波は、再生する低音の波長の1/2と、部屋の一辺の長さが均しくなった時に発生します。

6畳の部屋(3.6m x 2.7m)を例に考えると、長手の一辺は3.6mとなり、47.9Hzの音が持つ波長(7.2m)の1/2と同じ長さと同じになります。 つまり、47.9Hzの低音を再生すると、その音は、長手の壁面間で反射を繰り返し、定在波を生じます。 

定在波は、部屋の横方向および、天井と床に対しても生じ、またそれぞれの定在波が繰り返しにより、共振による倍音が発生する事で、シアタールームの中には、複雑な音圧分布が形成されます。

 

定在波による悪影響:

・ 周波数特性が乱れる。

・ 低音の迫力が失われるポイントが生じる。

・ 複数のシート(座席)が有る場合、シートによって、低音の迫力が異なる。

・ 20Hz~150Hzの低音で問題が現れる。

 

定在波の共振についても、詳しい解説は、下記テクニクスのサイトがお薦めです: 

 Technicsオーディオ倶楽部 Listening Roomセミナー 定在波共振 (オーディオ研究家 石井伸一郎 氏著)

 

 

実験で定在波の恐ろしさを体験しよう!

理論ばかりでは今ひとつ理解出来ませんので、実際にあなたのシアタルームで、定在波を作り、リスニングポイントによる音圧の変化を体験してみましょう。 あるポイントで、突如低音が消えてしまうから驚きです!

 

Step1

シアタールームの一辺の長さから、定在波を生じる音の周波数を求める。

例: 一辺の長さが、3.6mの場合。 室温における音速を345m/秒とすると・・・

   345/3.6/2 で、47.9Hzと算出される。 同様に、他の2辺も求めます。

Step2

パソコンに、正弦波(サイン波)を生成するソフトウェアをインストールし、算出された周波数を入力する。

参考: フリーウェアの例 OSCILLATER: 低周波発振機 

Step3

生成された正弦波を、お手持ちのシステムを通じて、大音量で再生する。

Step4

部屋の中をゆっくりと前後、左右、上下に移動し、音圧が最も低くなるポイントや、最も高くなる場所を見つけましょう。

変化かあまり分からない場合は、40Hz,60Hz,70Hzなどの周波数を入力し、再度動き回ると良いでしょう。

お願い: PCおよびソフトウェアの使用方法に関するご質問、ソフトウェアのダウンロードおよび使用によるトラブルなど、当方では一切責任を負いかねます。 またご質問などにもお答え出来ませんので、ご了承ください。

 

 

 

次のページでは、コストのかからない、定在波の対策方法についてご紹介します。