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映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』の萩原利久&河合優実「原作者・福徳さんの感想は…」(2ページ目)

映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』に出演している萩原利久さんと河合優実さんにインタビュー。魅力的なキャラクター、撮影の裏側など、たっぷり語っていただきました。※サムネイル写真:Kaori Saito(All About)

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

原作者の福徳さんの感想は

「今日の空が一番好き、と言えない僕は」

Photo:Kaori Saito(All About)

――ちなみにお二人は原作者の福徳さんとはお会いしましたか?
 
萩原
:僕は小学生のときに『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ)というバラエティー番組でオカレモンJr.というキャラクターを務めていたことがあり、福徳さんも『めちゃイケ』に出演していたので、そのときにお会いしているんです。ただ、一緒の出番はほぼなかったし、僕は顔を真っ黄色に塗っていたので、福徳さんは認識されていなかったと思います。
 
でもそんな僕が、福徳さんの書いた小説の映画化作品に主演する未来が来るなんて……。あの頃はまったく想像もできなかったので、このような再会もあるんだと感慨深いです。
河合優実

Photo:Kaori Saito(All About)

河合:私は一度、撮休のとき、ジャルジャルのお二人が大阪のなんばグランド花月に出演されていたので見に行きました。そのときにごあいさつさせていただいたのですが、映画のことを話す時間はなかったんです。
 
映画が完成した後に取材で再びお会いして映画の感想を伺うことができました。大九監督のことを信頼していて、映画も気に入ってくださって。原作者の福徳さんが映画をどう思われているか気になっていたので、よい感想を伺うことができて、とてもうれしかったです。

――お二人は完成した映画を見てどう思われましたか?
 
萩原
 10~20年後にまた見たいと思いました。この映画を見るときの自分の年齢やそのときの環境などで感じ方が変わってくる映画だと思ったからです。
 
狭い社会の中で、もがきながら必死に生きている若者たちのやりとりが、小西と同じ年齢の人は現実問題として心に響くだろうし、より大人の年齢の人は「そんな時代もあったな」と懐かしくなったり、かわいく感じたりするのかもしれません。
 
自分も年齢を重ねてみたら、今とはまったく違う感想を抱きそうな気がします。今の僕が気付いていないようなことに気付くかもしれない。そのような意味でも長期にわたり楽しめる映画だと思います。
「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」

(C)2025「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」製作委員会

河合:私も年代によって感想は変わってくると思います。それは取材を受けていても感じますね。私と萩原さんは小西や桜田と年齢が近いからリアルに感じるけれど、記者の方の中には、彼らの経験や感情は通り過ぎた世界だとおっしゃる方もいました。
 
2人の時間は痛いくらいキラキラしているから、大学生の方が見たら、自分のこととしか思えない感覚でも、大人の方が見たら「ウッ!」と、ちょっと忘れていた過去を刺激される方もいるのではないでしょうか。
「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」

(C)2025「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」製作委員会

――いろいろな年代の方に刺さる作品ですよね。
 
萩原
:大学生の物語ですが、世代問わずたくさんの方に見ていただきたいです。見た後に抱いた感想は100%素直なものだと思うのですが、時間がたつとまったく違う感想が出てくるかもしれない。年代によって、経験によって、さまざまな感想が出てくると思います。ぜひ見てくださった方の感想を聞きたいです。
 
河合:私も観客の方の感想が気になります。人によって、この映画のどこに惹かれたのかポイントが違うと思うので。大人の方にも見ていただきたいし、特に舞台となった関西大学の学生さんには絶対に見てほしい(笑)。
 
それから、ずっと大九監督と一緒にお仕事をしているスタッフさんが「大九監督作の中で、一番いいと思う」とおっしゃっていたので、そういう作品に関われたこともとてもうれしかった。邦画にアンテナを張る方にもぜひチェックしていただきたいです。

萩原利久さんのプロフィール

1999年2月28日生まれ。埼玉県出身。

2008年に俳優デビュー。ドラマ『美しい彼』(2021/MBS)で注目される。近作は『劇場版 美しい彼~eternal~』(2023)『ミステリと言う勿れ』(2023)『朽ちないサクラ』(2023)『キングダム 大将軍の帰還』(2024)『世界征服やめた』(2025)ほか。また映画『花緑青が明ける日に』(2025)の公開を控えている。 

河合優実さんのプロフィール

2000年12月19日生まれ。東京都出身。

2021年『サマーフィルムにのって』『由宇子の天秤』の演技で注目される。『あんのこと』(2024)の演技で第48回日本アカデミー賞最優秀女優賞を受賞。『ナミビアの砂漠』(2024)の演技で第75回芸術選奨新人賞を受賞。『あんのこと』『ナミビアの砂漠』では、その他にも多くの映画賞を受賞した。最新作は、連続テレビ小説『あんぱん』(2025/NHK)、映画『ルノワール』(2025年6月20日公開)。

『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』2025年4月25日(金)より全国ロードショー

「今日の空が一番好き。とまだ言えない僕は」

(C)2025「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」製作委員会

原作:福徳秀介『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(小学館刊)
監督・脚本:大九明子
出演:萩原利久、河合優実、伊東蒼、黒崎煌代、安齋肇、浅香航大、松本穂香、古田新太
(C)2025「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」製作委員会
 
撮影・取材・文:斎藤 香
 
萩原利久さん
スタイリスト:TOKITA
ヘアメイク: Emiy(Three Gateee LLC.)
 
河合優実さん
スタイリスト:高山エリ(※高ははしごだか)
ヘアメイク:秋鹿裕子(W)
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