旅館/宿・旅館関連情報

旅館の基礎知識(2ページ目)

旅館の定義。旅館選びのポイント。宿泊料金のルール。旅館で迷いやすい事柄など。旅館に泊まるイロハをご紹介します。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

旅館の宿泊料金は、食事つきが一般的

旅館の宿泊料金は「一泊二食付き」が一般的です。このうち約半分がお部屋代、半分が食事代と思ってください。夕食の付かない、素泊まりや片泊まり(一泊朝食)も少しずつ増えていますが、館内に料亭を一軒持つのと同じ調理場コストがかかる旅館では、まだまだ例外と言ってよいでしょう。同じ料理を料亭で食べると数千円かかることを思えば、旅館は案外安いとも言えるのです。

宿泊料金は、まず「一室当りに泊まる人数」によって変わります。「2名一室のとき」「3名一室のとき」では一人当たり料金が変わります(多人数になれば少し安くなります)。これは、和室の持つ特性で、定員(通常4~5人)まで入る部屋を少人数に割り当てているために起こるものです。なお、旅館の料金は常に「一人当たり」です。

また、季節や曜日によって繁閑がある地区や旅館の場合、「泊まる日」によって料金(お部屋代の部分)が変わります。お得に泊まれるのは「オフシーズン」の「平日(特に月~木曜日)」です。

ここで気をつけたいのは、利用客には示しませんが、旅館では「部屋の種類」×「夕食料理の種類・場所」により、何種類(多い時には十数種類)もの、ベースとなる「料金ランク」があることです。それが、季節・曜日・一室宿泊人数によって変わるのですから、極めて複雑怪奇。その一部の組み合わせが「宿泊プラン」として紹介されています。そのため、あまり「安く、安く」と追求すると、部屋は狭くなり、裏側になり、料理は一品ずつ落ちていくということにもなりかねないので、「なぜ安くなっているのか」気をつけながら予約することが必要です。

しかし、こうした旅館料金の複雑さは、観光庁の有識者会議で「ヒデも指摘」しています。いい加減にグローバル化したいところですね。

さらに、子連れの場合、子供料金があります。子供料金には、通常「A・B・C」があり、Aは大人並み料理(数品少ない)、Bは子供料理(お子様プレートが一般的)、Cは食事なし・寝具のみ、でそれぞれ旅館により料金が違います。Aが大人料金の70%、Bが50%、Cが30%というのが一般的です。「食事もなし、寝具も使わない」場合は、無料の場合もあれば、施設使用料がかかる場合もあります。子供は定員計算上1名と数えたり、0.5名で数えたりと色々ですが、赤ちゃんとはいえ宿泊者名簿には記入の必要がありますので、予約時点では子供の人数は必ず全員分伝えましょう。また、子供料理で「お子様プレート」には何が出てくるのか、アレルギー対応できるのかなど、心配される方も多いと思いますが、その日その時の食材で料理を作る旅館では細かい指定はほとんど困難。一応伝えたうえで「おまかせ」になったとしてもお許しを。できるだけ「自己防衛」を心がけてください。

また、一人旅は、受け入れてくれる旅館も少なくありませんが、いろいろと背景やルールがありますので、くわしくはこちらをご参照ください。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます