合成洗剤VS石けん 人にも地球にもやさしいといえば

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スーパーの棚は合成洗剤が主流。石けんは隅っこのほうに少しだけ置かれているだけなのが、ちと寂しい……。
手や顔を洗う、歯を磨く、お風呂で体を洗う、髪をシャンプーする、食器を洗う、洗濯など。私たちの日常から切り離せない“洗う”という行為。そのときに、石けんや洗剤を使わないなんて、無理ですよね。さて、ではその合成洗剤と石けん、どっちが、人にも地球にもやさしい?

そりゃ、奥さん、石けんですよ。だって、石けんといえば、1970年代に起こった“石けん運動”。環境に害を与える合成洗剤の使用を止め、人体にも環境にもやさしい石けんの使用を広げようと、多くの人が地道な努力で訴えたことで、石けんユーザーのすそ野が広がったわけなんですから。日本の環境問題を、そしてボランティアを語る上で、石けんは欠かせません。その石けんより合成洗剤のほうがエコなわけがない!

と、以前はガイドは思っていました。世間一般でも「せっけん=天然の原料から作られ、人にも環境にもやさしい」「合成洗剤=石油で作られた化学物質で、環境や人体に害を及ぼす」というのが、常識的に伝えられてきましたよね。

でも、どうやらそうでもないらしいという話もよく耳にします。本当にそうなのでしょうか? 今回はその辺りを調べてみました。

解決している石けん運動

一般に使われている洗剤類には大きく分けて「石けん」と「合成洗剤」の2種類があります。ちなみにこの場合の石けんは、固形石けんだけではなく、洗濯用の粉石けんなど石けん洗剤も含めています。

そもそも合成洗剤は環境に悪い!として石けん運動が起こったのは、1970年代までの合成洗剤には、りんや窒素が含まれていたからです。合成洗剤をふくんだ排水が、湖沼や川や海に流されると、りんや窒素を栄養分にして植物プランクトンが異常繁殖し、赤潮(湖沼なら水の華)が発生し、さまざまな環境汚染を引き起こしたことから始まった運動でした。

ただ、実は当時問題視されていたことに限っていえば、1980年代に法的な規制によって合成洗剤の無リン化が実現していることで解決しているんです。

と書いただけで、「違うっ!」とツッコミが入りそうですが……。も、もちろん、無リン化が実現したと書いただけで、「合成洗剤は環境にやさしい」わけではないですよ。そんなことは言っていませんからねぇ!!

もっといえば、健康への影響に関しても別問題で、議論は別になります。

でも、無リン化が実現したことで、石けん運動を展開してきた人たちの中でも、環境への負荷が小さいものであれば合成洗剤も認めるとする人たちと、健康被害を考えて絶対にダメという人とに分かれました。まぁ、そう簡単に答えが出せるものではありませんよと言い訳をしつつ、んじゃどう考えればいいのよ!って話を次のページで!