今年2008年に入って急速に景気が悪化して来ています。家庭の支出を絞り込む中で、義務教育にわざわざお金をかける私立学校志願者が減る可能性が高いと思われます。今年の私立小学校受験、来年の中学受験への影響が注目されます。そこで小学校受験にかける費用の負担力という観点から、家庭の経済力にスポットを当てて考えてみます。

受験者像と学費

お受験に向かう親子
お受験の裾野は近年広がった
ベテラン幼児教室の先生の話では、十数年前には私立小学校受験は限られた人たちのものだったのが、ここ数年では急速に裾野が広がってきたと感じるそうです。社会的なステータスの高い職業の親か、お金持ちの家庭の子どもが通う学校だったのが、親からの援助の得られる給与所得者、つまり会社員や公務員の家庭が参入しているという図式。

この背景には学力低下論争や公立学校への不信感の増大があります。それに加えて少子化で一人の子どもに教育費をたくさんかけられる6ポケット・ファミリー(子どもの両親+父親の祖父母+母親の祖父母)が増えたからです。私立小学校の入学金を祖父母が出してくれるという例は多く見られます。

小学校受験準備期間いわゆる「お受験」費用を除いても、私立小学校の学費は平均で年間約78万円かかる(文部科学省「子どもの学習費調査2006年度」)ため、何年もこの支出に耐えられる収入なり資産なりが必要です。

お受験の費用をいくらでも準備できる家庭もあり、子どもの運動の練習用に自宅屋上にアスレチックジムを作ってしまう受験生の親がいたそうです。

お受験と学歴

私立小学校へ入った後はというと、結局はまた塾に入れて勉強させる家庭が多く見られます。無条件で系列の学校へ上がれるところは少なく、そこそこ勉強ができないといけないからです。また様々なお稽古事も習っていて、追加の教育費もかさみます。

大学まで系列校に進むケースと、途中で再度受験するケースがあります。中学受験や大学受験になりますが、この場合はそれなりの受験準備が必要で、私立学校に通いながら受験塾や予備校に通うことになるわけです。

有名大学附属校といえども、学歴という面では大学名で判断されるわけで、小学校から入学したという理由で有利にはなりません。むしろ、小学校でしか受験を経験していないことで敬遠されるケースすらあります。

継ぐべき家業があったり、一声かければ親の人脈を活かして就職先を見つけられる家庭の子女も多く、こういった点はあまり気にしないのかも知れません。