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受験に不利? ベビーカーの意外な落とし穴

お出かけに便利なベビーカー。しかしベビーカーにばかり頼っていると幼稚園受験・小学校受験で困ることになりかねません。さて、それはなぜでしょうか。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

ベビーカー
ベビーカーの使いすぎは受験に不利に働くことがあるかもしれない
近頃は小さいお子さんを連れているお母さんを見かけると、ほとんどの方がベビーカー(またはベビーバギー)を使っています。スリング(だっこひも)を使用している方もいますが、ベビーカー派が多数でしょう。

実はベビーカーは使い方を間違うと、特に幼稚園受験、ひいては小学校受験する際に悪影響を与えてしまうのです。それはどういった点でしょうか。

ベビーカーのメリットとは?

ベビーカーには大きな利点があります。

・連れて歩く大人は身体的にフリーであること
・荷物を載せることもできるので、手が自由になること
・子供の体重を支える必要がないので疲れないこと
・眠ってしまっても安心して載せておけること
・何かを待つ際にイスを探さなくてもよいこと
・お母さんにとってはファッションの選択の自由が広がること

などです。

しかし、便利だからといってベビーカーにばかり頼っていると弊害が出てくるように思います。それは上記メリットのほとんどが、大人にとってのメリットだからです。大人の便利さと引き替えに失っていることがあるはずです。

ベビーカーのデメリットとは?

ベビーカーのデメリットとしては次のことが考えられます。

・子供と向き合わないため、言葉掛けが不足してしまう
・抱っこ、おんぶに比べてスキンシップが不足がちになってしまう
・小さい時にたくさん歩かないと、骨格や筋力が弱くなってしまう
・移動が大人のペースになってしまう
・子どもをほったらかしにしてしまう
・TPOをわきまえたしつけがしにくくなってしまう

などです。

「子供と向き合わないため、言葉掛けが不足してしまう」は単に言葉掛けが不足するだけでなく、お子さんが何かに興味を持っても気付かずに通り過ぎてしまったり、指差して声を出しても反応してあげられなかったりします。お子さんのコミュニケーション能力を養う機会が減ってしまう恐れがあるのです。

子供は例え言葉が話せなくとも、外界に対して働きかけたら反応が返ってくる環境にあることが大切です。赤ちゃんはインタラクティブ(相互交流)なコミュニケーションからしか、言葉を学べないという研究があります。ふだん十分にその機会があれば心配ないのですが、せっかくのお出かけの際に、それができないのはもったいない気がします。

「抱っこ、おんぶに比べてスキンシップが不足がちになってしまう」については、ご存知のように小さい子供には身体的な触れ合いが重要です。触れ合うことで脳の発達が促されます。「皮膚は露出した脳」とも言われます。この点でベビーカーは抱っこ・おんぶにかないません。情緒的な成長にスキンシップは欠かせないのです。

そして「小さい時にたくさん歩かないと、骨格や筋力が弱くなってしまう」ですが、最近の子がけがをしやすい一因として幼少期に十分体を動かさないからと言われています。子供の運動量は親の運動量に比例します。お出かけの際に目的地までは車で行き、着いてからの散歩はベビーカーというのでは確かに運動不足になるでしょう。

我が子を例に出して恐縮ですが、歩けるようになった長男は散歩が大好きでした。我が家は二女からはベビーカーを使わなかったので、例え歩くのが遅くても手をつないで歩きました。よちよち歩きの時期を過ぎたら、近くの公園をひと回りするのはなんともありません。1周1km以上あったと思います。その後はもっと遠くまで歩くようになり、とても丈夫に育ちました。歩きは運動の基本として重視すべきです。

幼稚園受験・小学校受験へのベビーカーの意外な影響は次ページで
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