その割合は1986年の調査開始以来、増加の一途をたどっています。
こうした状況を踏まえ、今回はファイナンシャルプランナーの福一由紀さんに、おひとりさまが老後を迎えるにあたり、“もしも”に備えてどんなことをしておくと良いかお聞きしました。
おひとりさま老後にどんな備えが必要?
福一さん:最近では、高齢者を狙った詐欺が増加しており、その手口も年々巧妙化しています。詐欺被害を防ぐためにも、自分から積極的に防犯対策や最新の詐欺手口に関する情報を収集することが重要です。例えば、地域の防犯講座に参加したり、警察や自治体が提供する情報を確認したりするのも一策です。あと、身近な家族や友人と定期的に情報共有をすることも防犯対策につながります。
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おひとりさま老後の“もしも”に備えて、どんなことをやっておけばいい?
次に、病気などで入院することになった場合にも、気をつけることがあります。入院時には保証人を求められることが多く、一人で入院することが難しいケースがあります。こうした状況に対応するサービスも提供されていますので、万が一に備えて、保証人をどのように手配するかを事前に考えておくことも大切です。
そして、亡くなった後の事務手続きについても、誰に依頼するかを検討しておくと安心です。民間企業の中には、一定額を預けておくと、亡くなったあとの手続きなどの対応してくれる企業もあります。
最近は地方自治体でも、こういったサービスを始めているところもあるので、自分が住んでいる地域で利用可能なサービスを事前に調べておくとよいでしょう。
教えてくれたのは……福一 由紀さん
大学卒業後、コンピュータメーカーでシステムエンジニアとして15年間勤務。その間、2人の子どもを出産。退職後、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得。女性のFP仲間とともに「Money Lab.KANSAI(マネーラボ関西)」を設立。セミナー、執筆、各種メディアへの企画監修、コンサルティングなどを行っている。