公立中高一貫校の開設目的はなんなのか、私立中高一貫校との違いは何かについて考えてみよう。
○もくじ
このページ
1.中高一貫校が注目される理由
2.中高一貫校のメリットとデメリット
3.今話題の公立中高一貫校とは?
公立の中高一貫校に関するリンク集
次のページ
4.公立中高一貫校の選抜方法
5.中高一貫校を選ぶなら公立と私立、どっち?
6.中高一貫校の将来
1.中高一貫校が注目される理由
2.中高一貫校のメリットとデメリット
3.今話題の公立中高一貫校とは?
公立の中高一貫校に関するリンク集
次のページ
4.公立中高一貫校の選抜方法
5.中高一貫校を選ぶなら公立と私立、どっち?
6.中高一貫校の将来
1.中高一貫校が注目される理由
○進学実績が躍進する中高一貫校
公立校にも中高一貫校が設立されるに至った背景は様々あるが、ズバリそのシステムが進学実績において成功したシステムに他ならないからだ。学校教育の成果は進学実績だけで測れないのは当然だが、それを抜きに語れないのは衆目の一致するところだろう。
2002年11月に実施された東大の「学生生活実態調査」によると、東大生(学部)の出身高校は、私立及び国立の中高一貫校出身者が実に62.1%を占めている(私立対国立は約5対1)。14年前の調査に比べ約15%も公立生のシェアが減っている。
14年前と言えば最初のゆとり教育路線が導入されていた。公立校は学習内容を削減したが、私立は従来通りの指導を続けたために、公立と私立の学習内容に差がつき始めた時期である。それでも現在より公立校の進学実績は高かったわけだ。
公立高校の復権をかけて登場したのがスーパーハイスクールなどのモデル校であり、中高一貫校なのだ。
2.中高一貫校のメリットとデメリット
それではここで中高一貫校のメリットとデメリットについて考えてみよう。
○メリット
1.中学高校の学習内容の重複や不連続を取り除き、体系的な学習ができる。
2.高校入試から解放されゆとりある学校生活が送れる。
NHK放送文化研究所2002年の調査では、全国の中学生の53%が通塾している現状があり、ゆとりとはほど遠くなっている。中高一貫で高校入試から解放されれば、クラブ活動も入試で中断されることがなくなり楽しい学校生活が送れる。
3.思春期に6年間を共にし深い付き合いのできる友人を得ることができる。
2.高校入試から解放されゆとりある学校生活が送れる。
NHK放送文化研究所2002年の調査では、全国の中学生の53%が通塾している現状があり、ゆとりとはほど遠くなっている。中高一貫で高校入試から解放されれば、クラブ活動も入試で中断されることがなくなり楽しい学校生活が送れる。
3.思春期に6年間を共にし深い付き合いのできる友人を得ることができる。
○デメリット
1.中高一貫校がエリート校化して中学入試が激化するおそれがある。
地域に数少ない一貫校の人気が高まれば選抜試験が激化して、エリート校化してしまうのではないかと心配する向きがある。
2.長期間同じ集団内で学校生活を送るため、いじめなどが起こった場合に逃げ場が無くなる。
3.中3、高1くらいで中だるみが起き、勉強に身が入らなくなる。
3.今話題の公立中高一貫校とは?
一般的な中高一貫校の特徴を見てきたが、では公立の中高一貫校はどのようなシステムになっているのだろうか。
○公立中高一貫校のタイプ解説
公立の中高一貫校は次の3つのタイプに分けることができる。
A.中等教育学校型
中学と高校の教育課程を統合した中等教育学校というもので、教育課程を柔軟に組むことが許されている。一つの学校なので原則校長は一人である。
B.併設型
同じ設置者が中学と高校の教育課程をつないで一貫教育を行う。国公立大学附属に多いタイプ。中学入学者は高校へそのまま進学できる。中学と高校は別の学校であるから高校からの募集を行うところが多い。
C.連携型
最もわかりにくいが、区市町村立の中学校と都道府県立の高校が生徒・教員の交流等の面で連携して一貫教育を行う。施設を共有しないので別々の学校が提携するイメージを浮かべるとわかりやすい。高校への進学については優遇措置がある。都市部では1つの高校の学区には複数の中学が存在するので、このタイプの設置は難しい。
公立の中高一貫校に関するリンク集