Q. 一人で過ごす方が好きな自分は「うつ病になりやすい性格」でしょうか?
一人でいる方が好きな内向的な性格の私。うつ病リスクは高い?
Q. 「同じ環境でもうつ病になる人とならない人がいますが、『うつ病になりやすい性格』はあるのでしょうか? 自分は人付き合いがあまり得意ではなく、一人で過ごす方が好きなのですが、内向的な性格だとうつ病になりやすいですか?」
A. 過度な心配は不要ですが、困ったときに相談できる人がいることが大切です
うつ病は決して珍しい病気ではなく、だいたい15人に1人は生涯に一度はうつ病になるというデータもあります。複数の要因が絡んで発症するもので、一概に「こんな性格の人が、うつ病になる」と言えるものでもありません。しかし、たしかに「なりやすい性格」というものはあります。質問者の方は、「一人でいるのが好きな内向的な性格なので、うつ病になりやすいのではないか」と心配されているとのことですが、まず性格に関しては、外交的か内向的かという点はあまり大きなことではありません。なりやすさの傾向として言えることは、おおざっぱでいい加減な性格の人よりも、完ぺき主義や几帳面といった「まじめな性格の人」ほど、うつ病リスクが高いと考えられています。まじめな性格だと、細かいことにも気づきやすかったり、頑張りすぎてしまったりして、ストレスや疲れを溜め込みやすいためでしょう。
一方で、うつ病を発症する危険因子や背景の一つに、「頼りになる友人がいない」というものがあります。これは内向的な性格の方が当てはまることが多い可能性がありますが、大事なのは友人の数ではありません。1人だけであっても、困ったときに悩みを相談できるような、信頼できる人がいれば、過度の心配は不要です。
また、人生の中では、生活環境や仕事の変化、身近な人との離別・死別などが起こりますが、日ごろから過度なストレスを溜め込んでいると、うつ病の発症リスクは高くなります。日常的に、心にある程度の余裕や遊び・息抜きの習慣やテクニックを持つようにしましょう。
そして、もしもうつ病が疑われるような不調が現れた場合は、なるべく早めにカウンセリングを受けたり、病院を受診するといった行動が大切です。風邪や感染症など体の不調と同じように、構えることなく精神科に行き、早期に治療を受けることが、早期回復のカギなのです。
さらに詳しく知りたい方は、「うつ病になりやすい人の特徴・なりにくい人との違い」をあわせてご覧ください。