函館の観光・旅行

無料バスで楽しむ! 星野リゾート「OMO5函館」発の観光モデルコース

2024年7月6日、函館に新たなホテルが誕生。「OMO5函館 by 星野リゾート」だ。このホテルには、今まで以上に函館観光を楽しむことができる仕掛けが用意されている。その目玉は、宿泊者限定で、無料で使うことができる「函館ぐるぐるフリーバス」。

森川 天喜

執筆者:森川 天喜

国内旅行ガイド

2024年7月6日、北海道を代表する観光地、函館に新たなホテルが誕生した。星野リゾートの「街ナカ」ホテルブランド「OMO(おも)」の新施設、「OMO5函館 by 星野リゾート」だ。
 
このホテルには、今まで以上に函館観光を楽しむことができる、さまざまな仕掛けが用意されているという。その目玉とも言えるのが、宿泊者限定で、無料で使うことができる「函館ぐるぐるフリーバス」。
元町エリアを走る「函館ぐるぐるフリーバス」(提供:星野リゾート)

元町エリアを走る「函館ぐるぐるフリーバス」(提供:星野リゾート)

「函館は満足度の高い観光地だが、これまで、交通の面でやや不便さを感じているお客様が多かったと聞く。その部分を少しでも改善できれば」と話すのは、OMO5函館総支配人の中村光一朗さんだ。
 
OMO5函館に1泊して、「函館ぐるぐるフリーバス」を実際に使って函館観光を楽しんでみた。そのレポートをお届けしよう。

ホテルに到着。早速、函館観光へ出発!

東京の羽田空港から函館空港まではおよそ1時間半の空の旅。北の大地は、思いのほか近い。
 
14:00過ぎ、函館空港に到着。OMO5函館はJR函館駅近くにあるので、空港~函館駅までシャトルバス(運賃:大人500円。所要時間:約20分)を利用する。ちなみにタクシーだと、運賃は3000円くらいになる。
 
15:00にホテルに到着し、チェックイン。荷物を預けたら、早速、観光に出かける。もちろん、利用するのは「函館ぐるぐるフリーバス」(以下、「フリーバス」)だ。「フリーバス」は、時間帯によって3つのルートを巡っている。
「函館ぐるぐるフリーバス」の運行ルート(提供:星野リゾート)

「函館ぐるぐるフリーバス」の運行ルート(提供:星野リゾート)

具体的な運行ルートを見ると、次のとおりだ。

【ルート1】午前中、五稜郭公園近くまでアクセスする便を2本運行。
【ルート2】日中は、函館山ロープウェイ乗り場や歴史的建物が建ち並ぶ元町エリア、ショッピング施設になっている「赤レンガ倉庫」などのあるベイエリアを巡る便をおよそ1時間ごとに運行。
【ルート3】夜景の時刻は、函館山ロープウェイ乗り場への直行便を4本運行。
 
ちょうど15:15発の【ルート2】のバスがあったので、これに乗って、歴史的建造物や教会建築が建ち並び、いかにも函館らしい景色が楽しめる元町エリアに出かけることに。なお、ホテル(OMO5函館)から乗車する場合は、事前予約が必要なので要注意だ。
 
「フリーバス」に使われている車両は観光バスなので、乗心地がいい。バスの車窓から、時折、函館市電が走っているのを見かける。レトロな市電は、函館の街並みに欠かせない存在だ。
レトロな市電は、函館の街並みに欠かせない存在(元町の八幡坂)

レトロな市電は、函館の街並みに欠かせない存在(元町の八幡坂)

元町、ベイエリアをぶらぶらした後、夜景を見に函館山へ

元町公園のバス乗降場には、15:30に到着。元町公園からOMO5函館へ戻るバスは、この後、16:15、17:00、17:45(元町公園発)と3本あるので、のんびり散策を楽しもう。
 
元町エリアでは、建物内も見学可能な「旧函館区公会堂」や「旧イギリス領事館」のほか、有名な教会群(函館ハリストス正教会、カトリック元町教会、函館聖ヨハネ教会)などが見られる。また、函館山の夜景と並ぶビュースポットとされる八幡坂も、このエリアにある。
建物内も見学可能な「旧函館区公会堂」

建物内も見学可能な「旧函館区公会堂」

元町エリアを時間をかけて散歩するのもいいが、八幡坂を下った先のベイエリアに足を延ばすのもおすすめだ。このベイエリアの「赤レンガ倉庫」はショップやレストランになっていて、人気が高い。また、ライトが灯りはじめる日暮れの時刻の港の景色は、ことのほか美しい。
ライトが灯りはじめる日暮れの時刻の港の景色は、ことのほか美しい

ライトが灯りはじめる日暮れの時刻の港の景色は、ことのほか美しい

のんびりし過ぎると、「フリーバス」の最終便(金森赤レンガ倉庫発17:50)に乗り遅れてしまうが、その場合も、市電か路線バスで帰ることができるので安心だ。
 
OMO5函館にいったん戻って、一息ついたならば、函館山の夜景を見に出かけよう。函館山ロープウェイ乗り場への直行便(【ルート3】)は、OMO5函館発19:00、19:30、20:00、20:30の4本がある。
函館山の夜景(提供:函館市)

函館山の夜景(提供:函館市)

 

夕食はどこで食べる?

夜景を楽しんだ後は、夕食タイム。せっかくならば函館らしいものを食べたいとOMO5函館のスタッフに尋ねると、ホテルの近所の「大門横丁」を教えてくれた。「大門横丁」は多彩なジャンルの料理を提供する26店が集う屋台村。海鮮、ラーメン、おでん、イタリアン、バーなど、なんでもござれだ。
 
夕食後、ホテルに帰ったら、大浴場「琥珀色の湯」に浸かってゆっくり汗を流す。源泉掛け流しのこのお湯は、なんとも独特な色をしている。やや熱めの温泉に浸かると、疲れが抜けていくのを感じる。
温泉「琥珀色の湯」(提供:星野リゾート)

温泉「琥珀色の湯」(提供:星野リゾート)

風呂上がりには、湯上がりラウンジで夕涼みしたいところ。OMOカフェ&バルで、夜限定で提供されている晩酌セット(クラフトビール+イカの塩辛3種 1500円税込)で、1日を締めることにしよう。
晩酌セット(クラフトビール+イカの塩辛3種 1500円税込)

晩酌セット(クラフトビール+イカの塩辛3種 1500円税込)

自由市場へ出かけよう

東京は寝苦しい夜が続くが、函館の朝夕はとても涼しく、ぐっすりと眠ることができた。
 
お楽しみは朝食だ。朝食会場のビュッフェ台には、「海鮮ファイブスターズ」と称する、海鮮丼、炙り焼き、潮ラーメン、寿司、いかめしが並ぶ。これだけで、函館グルメを制覇できてしまうわけだ。
屋台村のような楽しい雰囲気が伝わってくる朝食会場のビュッフェ

屋台村のような楽しい雰囲気が伝わってくる朝食会場のビュッフェ

朝食後にチェックアウトしてから、「はこだて自由市場」を案内してくれるツアーがあるので、参加することにした(参加費無料)。函館には有名な「函館朝市」のほか、「はこだて自由市場」、「中島廉売」があり、3つ合わせて「函館三大市場」というそうだ。このうちの「はこだて自由市場」をOMOレンジャーと呼ばれるスタッフが案内してくれる。
 
「はこだて自由市場」は戦後の闇市から発展したそうで、現在は「市民の台所」とも言われている。市場の建物に足を踏み入れると、イカの専門店、貝の専門店、青物の専門店、乾物の専門店などが所狭しと並び、活気がみなぎっている。
「はこだて自由市場」案内ツアー

「はこだて自由市場」案内ツアー

しかも、毎月8の付く日は特売日とのこと。訪問した7月8日も特売日で、さまざまな品物が豪快に安く売られていた。刺身などを試食させてもらったほか、甘い夕張メロンの切り身を、なんと200円でゲットした。

函館観光で五稜郭は外せない

「フリーバス」の朝の便(【ルート1】)は、「はこだて自由市場」にも停車するので、これに乗れば五稜郭に向かうことができる(10:05、10:50発の2本)。
 
五稜郭は、江戸幕府軍と明治新政府軍の最後の激戦地となった場所。五稜郭の見どころといえば、定番の五稜郭を一望できる「五稜郭タワー」のほか、2010年に復元された「函館奉行所」も見応え十分だ。
函館観光で五稜郭は外せない

函館観光で五稜郭は外せない

さて、今回はOMO5函館が運行する宿泊者限定無料バス「函館ぐるぐるフリーバス」を利用して函館観光を楽しんだ。仕事の都合で1泊しかできなかったが、読者の皆さんは、カフェタイムなども組み合わせて、ぜひ、のんびり夏の函館旅行を楽しんでほしい。

●OMO5函館 by 星野リゾート
所在地:北海道函館市若松町24番1
公式URL:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo5hakodate/
宿泊料:大人1泊1名あたり8600円~1万3000円前後
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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