こうやってカテゴライズ風にすることで、「お風呂に入らない不潔な人」というイメージが薄れてしまう。実際、疲れているときに風呂やシャワーは年代問わず、パスしたいこともある。
娘(20歳)が風呂に入らない
「今年20歳になる娘と16歳の息子がいるんですが、この娘が風呂に入らなくて……」そう言うのはサキさん(47歳)だ。娘は現在、専門学校生だが、技術習得に必死で朝から晩まで学校にいるらしい。
「しかも自宅から学校まで1時間半はかかる。帰ってくるだけで疲れてしまうみたいで、食事をとりながらうつらうつらしていることもある。かわいそうだなと思う半面、お風呂に入ったほうが疲れがとれるのにとも思います」
ときどき遅く家を出る日もあり、出がけにシャワーを浴びているが、週に1回、せいぜい2回がいいところ。汗ばむ季節になるとサキさんのほうが気が気でない。
「あの子臭いねって思われたら嫌でしょうと娘に言ったら、『そんなの香水でも振っておけば大丈夫。みんなそうだし』と衝撃的な答えが返ってきました。息子は『ねえちゃん髪の毛がベタベタしてるように見える』って。そうしたら娘、頭に水を振りかけてドライヤーでセットだけして出て行きました。一見、きれいになっていたけど、私たち世代から見たら、どうなってるんだろうって感じです」
「風呂キャンセル界隈」に母は困惑
しかも、一生懸命、勉強しているように見えていた娘が、週に1度は朝まで遊んでいることも発覚、「まだ学生の分際で」と怒った父親に対して「遊ぶのも社会勉強」と言い切った。大人になる上での通過儀礼のようなものだから、親への反抗に対してサキさんはそれほど心配していないが、衛生面から見ても「風呂キャンセル界隈」には困惑しているという。「寝ているときだって汗はかくのだから、面倒でもせめてシャワーで汗を流しなさい。それに若い女の子が髪が臭いと思われたら、友だちだっていなくなるよと言ったら、友だちもみんな入ってないから大丈夫と言われてめまいがしました(笑)」
打つ手はない、臭い臭いと言って危機感を煽るしかないのかもしれないとサキさんは言った。
>なんだかんだと理由をつけて風呂に入らない