定年・退職のお金

定年後を豊かに暮らすためのお金の使い方。設けておきたい3つの制約とは?

定年後は、現役時代よりもゆるい働き方を選び、自由な時間が増えるという人も多いのではないでしょうか。時間の使い方はさまざまですが、長い老後を豊かに暮らすためには「お金の使い方に制約を設ける」ことも大切です。

舟本 美子

執筆者:舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド

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平均寿命が延び、100年生きるのが当たり前になりつつあります。定年後の人生が長くなった分、年金をもらいながら働けるうちは働くことが必要になってきています。

そうは言っても、定年後は、現役時代よりもゆとりある働き方を選び、自由な時間が増やしたいという人も多いのではないでしょうか。

時間の使い方はさまざまですが、長い老後を豊かに暮らすためには「お金の使い方に制約を設ける」ことも大切です。定年後を豊かに暮らすためには?

定年後を豊かに暮らすためには?

定年後に設けておきたい制約1:見栄を張ることをやめる

自由に時間をつかえるようになる老後ですが、空いた時間でショッピングやレジャーなどに出かけたり、お金を好きに使ってしまうとたちまち家計が破綻します。

とくに買い物やサービスを利用をするときに「人から褒められたい」「人に良く思われたい」という判断基準で購入している人は注意です。収入が多い現役時代は、それでも家計のやり繰りが出来ていても、定年後も同じようでは長い老後を豊かに過ごすことはできません。

というのも、人の目を気にした買い物は「見栄を張ること」が目的となっているためです。

たとえば、商品には松・竹・梅というグレードがあります。梅レベルの商品で必要十分なのに、竹レベルを買わないと気がすまないという人がいます。松は価格面で最初から対象外だとしても、梅で十分なのに、人の目を気にして一つ高い竹レベルの商品を選ぶ癖がついてしまっているのかもしれません。「余計なものを買ってしまった……」と後悔しがちな消費行動のひとつです。

定年後は、現役時代のように収入は多くありません。

見栄を張れば張るだけ、家計は困窮していくでしょう。そうならないためにも「自分が欲しいものか?」「今、必要なものなのか?」よく考えましょう。商品を選ぶときは「梅レベルで十分なのでは?」と自分に質問してみるとよいでしょう。

定年後に設けておきたい制約2:前向きでない関係は整理する

定年後は現役時代と比べ、人との付き合いも自然と減っていき、関係が続くのは気楽に付き合える人になるのではないでしょうか。しかし、話が合う人とだけでは定年後の自由な時間をすべて埋められるわけではありません。定年直後は、1人で過ごすことにあまり慣れていないため、趣味の場に行ったり、ボランティアに顔を出したりすることもあるでしょう。

ただ、この新たな場で仲良くなった人が、現役時代に「苦手」としていた人に似ていた……ということは多くあるようです。新しい場所に慣れていないからといって、無理して愛想よくふるまったり、寂しい、心細いという思いから、したくもないのに噂話の相手をしたりしていると、後々、嫌な思いをすることになるかもしれません。ムダな出費を重ねることにもなるでしょう。こうした付き合いは整理しないと余計な出費が増えていきます。前向きでない関係には制約を設けましょう。

趣味もボランティアも参加する際は「趣味の上達のため」「人の役に立つため」など目標・目的を持つようにしましょう。そうすれば、多少はムダな付き合いを減らすことができるでしょう。

定年後に設けておきたい制約3:買うものは厳選してスッキリ暮らす

定年後はモノを増やさずにスッキリ暮らすことを心がけましょう。

「定年後は、家の中の不用品を捨てて、シンプルに暮らすのが夢」という人もいるほどです。たとえ500円のものでも「新たな買い物」をするときは、冷静になった方がよいでしょう。

モノが増えていく原因のひとつとして無意識に、「無料」「安い」「バーゲン」という言葉に反応して買いにいってしまうことが挙げられます。また、「○○日限定」「限定○個」という文言があると「無視できない」という人もいます。これらの言葉に反応するのは「逃すと損をする」と思うからですが、欲しいものでも、必要なものでもなく、ただの衝動買い、ムダ遣いになるケースが多々あります。

買おうか迷ったときは「1週間考えてみる」「1カ月考えてみる」というように、即買いしないための制約を設けるようにしましょう。
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