32歳と30歳の弟が「超保守的」でびっくり
「私は4人きょうだいのいちばん上。すぐ下に妹がいて、年の離れた弟がふたりいるんです。確かに妹はぶっ飛んでいるけど、弟ふたりは保守的ですね」ナナミさん(37歳)はそう言う。彼女は独身で、恋愛を楽しみつつ仕事に全力を傾けている。妹は35歳で、つい先日、2度目の結婚をしたばかり。
「上の姉妹は親戚からも『変わってるね』と言われています。私は結婚に興味がない、妹は大恋愛で結婚した相手と『飽きちゃった』と別れ、それでも元夫と仲良く子育てをしていた。でも突然、別の男性と再婚し、今は新婚ほやほやですが、元夫がよく子どもの世話をしに来るそうです。妹が、今夫と元夫を仲良くするように仕向けたみたいで」
ところが弟ふたりは、かなり保守的だという。上の弟は32歳だが、彼の話題といえば「女らしい女がいなくなった」という愚痴ばかり。そもそも「女らしい女」と言っている時点でアウトだろとナナミさんは笑うが、弟としては本気らしい。
若くして結婚した過去は「ふしだらでダメ」
「末っ子は30歳になったばかりなんですが、結婚したくてマッチングアプリに登録したらしいんです。それで会った3歳年下の女性と話が合い、2度目のデートをした。そのとき彼女が『実は若いころ短期間、結婚していたことがある』と告白したんですって。そうしたら弟は怒っちゃって、その場で帰ってきてしまった。2度目で話してくれたのならいいじゃないと言ったら、『あんなふしだらだと思わなかった』と。若くして結婚したことが“ふしだら”なのかと尋ねたら、『そうだよ、だって彼女、22歳で結婚して1年も経たないうちに別れたというんだ。夫に尽くせない女はダメだ』って。何言ってるのこの子はという感じですよ」
女は純潔であるべき、女は夫に尽くすべきなど、末の弟が言うことは「父親でも言わなかった」ことばかり。ただ、彼女の弟たちだけが「今どき、ヘンだ」というわけではないらしい。
「私自身、仕事の関係で若い男性から話を聞くことが多いんですが、確かに保守的になっていますね。表だっては男女平等だと言っているし、理屈では女性が革新的になるのもいいことだとわかっている。でも自分自身の女性に対する好みや関心は、公に言っていることとは違う。『結婚したら共働きにならざるを得ないとは思うけど、それでも夫を立てる妻であってほしいのが本音』なんて言っちゃうわけですよ。妻になる女性は過去に恋愛経験が乏しいほうがいいとか、性的なことをオープンに話す女性は苦手だとか。今、どんな時代ですかと言いたくなりますね」
弟世代に保守化が目立つことで、彼女は同世代の女性たちが生きづらいのではないかと心配になると言う。
>事実婚でいいといったのに……