デジタルカメラ

デジカメやレンズを中古で買うときにチェックしたい、3つのポイント【プロカメラマンが解説】

フリマアプリやネットオークションの利用頻度が高まり、デジタルカメラやレンズも購入されることが多いようです。そこでカメラを中古で購入する際のチェックポイントをまとめてみました。

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

フリマアプリやネットオークションの利用頻度が高まり、様々な中古品を購入する機会が増えました。カメラは以前より中古品の流通が多いアイテムですが、中古で購入するときに最低限確認しておきたい箇所がいくつかあります。

そこで今回は、デジタルカメラやレンズを中古で購入する際のチェックポイントをまとめてみました。
<目次>

一眼デジタルカメラは機種の新しさより「シャッター回数」

中古カメラはシャッターユニットの耐久余力もチェック

中古カメラはシャッターユニットの耐久余力もチェック

一眼デジタルカメラのボディ本体を中古で購入するときは、機種が販売された時期など発売からの年数で判断しがちですが、それよりもチェックしたいのは、その機種がこれまで撮影してきた回数です。

デジタルカメラには「シャッターユニット」といって、画像を記録するイメージセンサーなどデジタルカメラの心臓部にあたる箇所があります。このシャッターユニットは耐久性が限られていて、それを大まかに示すのが撮影総数にあたる「シャッター回数」といわれています。

つまりこれまでに多くの撮影をしてきたボディは、それだけシャッターユニットの耐久余力が少ないともいえます。
 
フリマアプリで出品されているデジタルカメラには、それまでのシャッター回数を表記して出品しているものを見かけますが、それはシャッターの回数を示すことで耐久性の残り具合を表示しているというわけです。

一眼デジタルカメラのシャッターユニットの耐久性は機種により異なりますが、中級機で15万から20万回程度といわれています。購入する機種のカタログなどを検索すると、大まかな耐久回数が表記されていることがあります。また機体ごとのシャッター回数を確認するためには、その機体で撮影したデータから割り出せるアプリやサイトがあるので、それらを利用するのもいいでしょう。
 
中古のデジタルカメラを購入するときには、このシャッター回数を確認することをおすすめします。カメラ店で購入するのであれば店員の方に、フリマアプリであれば出品者にこれまでのシャッター回数がわかるか確認してみましょう。
 
またイメージセンサー自体にキズなどがないかを確かめるために、その機体で撮影した画像も確認できればベストです。
 

レンズに「カビ」や「クモリ」がないか確認

一眼機用の交換レンズを中古で購入する機会もあります。中古のレンズを確認するポイントのひとつは、レンズ内部にカビやクモリなどの汚れがないかをチェックすることです。湿度の高い場所などにレンズを保管しておくとレンズ内部にカビが生えることがあります。一度レンズ内にカビが生じてしまうと、クリーニングするのは困難です。
レンズ裏側からレンズ内にカビなどの汚れがないかを確認

レンズ裏側からレンズ内にカビなどの汚れがないかを確認

レンズ内のカビなどの有無を確認するには、絞りリングがあるものは絞り値を最大に開いた状態にし、レンズを室内のライトなど明るい方向に向けて、裏側(カメラに取り付ける側)から見ます。

カビはレンズ内部の隅のほうに生えやすいので、そのような汚れがないかを確認します。カメラ店で現物を手にできれば自分で確認できますが、ネットで購入する際はレンズ内部の写真を公表しているところが安心です。写真がアップされていなければリクエストしてみるのもいいでしょう。
レンズ表面にキズがないかなど外観のコンディションも確認しよう

レンズ表面にキズがないかなど外観のコンディションも確認しよう

ここまではレンズ内部の汚れについて書きましたが、レンズ表面にキズなどがあるものも避けた方が無難です。レンズ全体のコンディションもよく見てみましょう。オールドレンズなどの絞り連動レバーが内側についているものは、連動レバーにバネがかかった状態になっているのかも確認しておきます。
 

可動部分の動きもチェックしよう

ズームレバーなど可動部分の動きに「粘り気」がないかも確認したい

ズームレバーなど可動部分の動きに「粘り気」がないかも確認したい

カメラボディ、レンズとともに可動域の部分も触って確かめたいものです。レンズであればピントやズーム域を合わせるリングの動き、一眼機本体であればシャッターの押し具合、各ボタンのチェック、コンパクトデジカメであれば、一眼機の部分に加えてズームレバーなどをひと通り動かしてみましょう。

たまに可動域にまったりとした「粘り気」が感じられ、本来のスムーズな動きではない箇所が見つかる時があります。以前使用されていた間に内部に異物が付着したことなどが原因ですが、これらの可動域に違和感を感じるものも避けた方がいいでしょう。

ネットで購入するなど、現物を直接触れない場合は、このような症状がないか尋ねるなどして確認してみましょう。
 
ここまで大きく3つのチェックポイントを紹介してきましたが、ボディに明らかにダメージがあるものなどはもちろん避けた方が無難です。またネットで購入する際は、こちらからの質問にきちんと回答してくれるかなどの対応の様子も判断基準に加味してもいいでしょう。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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