例えばセールで割引になっているように見える商品も、実際は大して値下がりしていなかったりします。レビューで高評価となっている商品も、出品者によって操作されただけかもしれません。
今回はAmazonで買い物をするときに役立つツールやテクニックを3つご紹介します。よりお得に買い物ができるよう、ぜひ活用してみてください。
1. Google Chromeの拡張機能「Keepa」を使う
Google Chromeの拡張機能「Keepa」は、Amazonに出品されている商品の今までの価格推移をチェックできるツールです。過去に実施されたセール時の価格や最安値を簡単に調べることができます。拡張機能をインストールすると、Amazonの商品ページに価格遷移のグラフが表示されるようになります。特別な操作をする必要はなく、インストール後は常に商品詳細ページにこれが表示されます。
・「Keepa」で価格推移を見てみると……
画像は、とあるワイヤレスイヤホンの価格推移です(「Amazonによる販売」の商品価格はオレンジ線で表示)。2023年12月末現在、価格は通常の12%割引で9179円となっています。しかし価格推移をみてみると、変動が頻繁にあり、過去には7000円台まで下がっていることがわかります。 価格変動の頻度も高いので、「今急いで買わずに少し待ったほうが、より安く購入できるかもしれない……」ということが「Keepa」を使えば分かるのです。
Amazonでは定期的にセールが開催されます。「初売り」「新生活セール」「ブラックフライデー」「サイバーマンデー」などさまざまなセールがあり、あらゆる商品が割引されています。
しかし「割引」だからといって「お得」というわけではありません。割引されていても、それが「今までの最安値」とは限りません。もしかしたらセールの時期とは関係なく、常に割引価格で販売している可能性もあります。中には、意図的に定価を高くすることで割引率を大きく見せるような商品もあります。
「Keepa」を使って価格の推移をチェックすれば、現在の価格が本当の意味で得になるかどうかを冷静に判断できるようになります。
また、「Keepa」にはiPhoneアプリ版もあります。Chrome拡張機能版より手間は増えてしまいますが、iPhoneで買い物をする機会が多い方におすすめです。
2. サクラチェッカーを使う
「サクラチェッカー」は、Amazonのレビューが出品者によって意図的に操作されていないかどうかをチェックできるツールです。Amazonの商品の中には、商品の品質をよく見せるために、レビューを操作しているものがあります。いわゆる「サクラ」と呼ばれる人を雇い、高評価レビューを大量につけさせることで、あたかも人気があるように装うのです。
そういった商品を判断するために使用するのが「サクラチェッカー」です。
サイトにアクセスしたら、調べたい商品ページのURLを入力。すると「価格」「ショップ情報」「ショップ評価」「評価分布・件数履歴」「レビューの日付」「レビュー本文・評価者データ」といった情報を解析して、商品の安全性を5段階で評価してくれます。 必ずしも「サクラチェッカーの評価が低い」=「商品として粗悪である」というわけではありません。ですが「Amazonの商品の中には、製品の評価を細工して、品質や人気をよく見せようとしているケースがあるのだ」ということは知っておいてください。
筆者は商品の品質に悩んだら、Amazonのレビューだけでなく他にレビューをしているサイトがないか調べています。個人の方が運営しているブログやYouTubeでのレビューがあれば、そこでの評価を参考にします。実際に使用した人の声のほうが信憑性があると考えているためです。
3. Amazonマーケットプレイスで出品されている商品を除外する
Amazonで販売されている商品は、大きく分けて以下の3つの販売方法に分類されます。- Amazonが販売と発送を行っている商品
- Amazon以外の業者が販売してAmazonが発送している商品
- Amazon以外の業者が販売して発送している商品
2、3番目のケースは「商品をネット販売したいから、Amazonの力を借りて自社の商品を販売してもらおう」というもの。これを「マーケットプレイス」と呼びます。
この仕組み自体は問題ではなく、自分の力では商品の販売・発送が難しいような小さな会社や個人の方にとっては、非常に有効な出店場所だといえます。
しかし、参画するためのハードルが低いためか、あまり品質の良くない商品を持つ業者や個人であっても、簡単に出品・販売できてしまうのも事実です。
そこで活用できるテクニックが「マーケットプレイスで販売している商品を除外して検索する方法」です。
商品検索結果のURLの末尾に「&emi=AN1VRQENFRJN5」という記述を追加します。すると検索結果からマーケットプレイスが除外され、Amazonが販売・発送を行っている商品だけに絞り込むことができます。 上述した通り「マーケットプレイスを利用している商品はどれも品質が悪い」というわけではありません。しかし粗悪な商品が含まれるケースもありますので、これらを除外する術を知っておくと、より確実に安全な商品を探すことができます。