最近は、平均寿命も伸び、人によっては90~100歳まで生きる方も多くなってきます。
65歳から年金生活が始まると「せっかく貯めた老後資金も、10年ぐらいで枯渇するのでは?」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、人生100年時代、老後資金の枯渇を防ぐための方法を3つ紹介します。
老後資金の枯渇を防ぐための方法1:働けるうちは働き、厚生年金に加入する
長生きの時代ですから、老後資金をなるべく減らさないようにしなければなりません。老後資金を減らさないためには、定年後も働けるうちは働き、収入を得ることが大切です。60歳まで会社員や公務員だった人が、定年後も働き続け、要件を満たしていれば、社会保険(健康保険、厚生年金)に加入でき、さまざまなメリットが受けられます。
厚生年金への加入歴がある人は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の両方を受給できます。厚生年金は、満70歳まで加入できますので、定年後も引き続き厚生年金に加入すれば、そのときの年収と期間に応じて老齢厚生年金が増額となります。また、健康保険に加入すれば、健康診断や人間ドックなどを割安に受けることができます。
老後資金の枯渇を防ぐための方法2:定年後の収入の範囲内で生活する
現役時代と定年後では、収入が大きく減り、現役時の6~7割ぐらいに減ることも珍しくありません。そのため、現役のときは、家計を細かく管理しなくても、なんとなくお金が回っていたという方でも、定年後は同じようにはいかないという方は多いです。実際、現役の金銭感覚のまま過ごしていると、毎月、家計が赤字になり、不足分を貯蓄で補てんすることになってしまうでしょう。それなりの蓄えがあると思っていても、貯蓄の目減りが思ったよりも早ければ先の老後生活への不安が募ります。そうならないためにも定年後は「現役時代と同じではない」ことを認識して、収入に見合うお金の使い方に変えましょう。せっかく貯めた老後資金は、本当に必要なことのためにしっかり確保しておくことで、心のゆとりが得られるでしょう。
老後資金の枯渇を防ぐための方法3:投資は「長期・分散・積立」でリスクを分散する
60~70代は、それまでに貯めた老後資金を守っていくことが大事です。その際、10年、20年と長い期間、金利の低い普通預金に預けておくのは、お金の価値が下がるインフレになると、資産が減ってしまうリスクがありもったいないです。老後資金の一部分だけでも、投資信託やETF(上場投資信託)などでの運用を検討してもよいかもしれません。投資することは、得をする可能性がある一方、相場が悪くなれば損をする可能性もあります。そのようなリスクを減らすためには「長期・分散・積立」で無理のない運用が大切です。長期間にわたり、分散しながら、積み立てることで、たとえ短期的な損失も長い目で見ればカバーできる可能性が高まるからです。