沖縄の観光・旅行

本土と見た目は似ているけど…実は“味”が違う!? 沖縄ならではの「ご当地ドリンク」16本を飲み比べ

沖縄には、沖縄でしか販売されていない「ご当地ドリンク」がたくさんあります! 今回はその中から、地元ではポピュラーな14本をピックアップ。さらに、離島でのみ販売されている2本を加えて、16本をご紹介します。あなたは何本知っていますか?

稲嶺 恭子

執筆者:稲嶺 恭子

シンガポール・沖縄ガイド

沖縄にご当地ドリンクが多いのは、複雑な歴史背景や、独自の食文化も関係している

沖縄にご当地ドリンクが多いのは、複雑な歴史背景や、独自の食文化も関係している

沖縄には、沖縄でしか販売されていない「ご当地ドリンク」が多々あります。今回はその中から、地元ではポピュラーな14本を厳選。さらに、離島のご当地ドリンク2本を加えて16本を飲み比べしてみました。あなたは何本知っていますか?
 

沖縄バヤリースオレンジ

沖縄ならではのテイストであるグァバやマンゴーなども濃厚でおいしい。那覇市内のコンビニでオレンジは162円(税込、以下同)、グァバとマンゴーは各172円で購入

沖縄ならではのテイストであるグァバやマンゴーなども濃厚でおいしい。那覇市内のコンビニでオレンジは162円(税込、以下同)、グァバとマンゴーは各172円で購入

沖縄バヤリースオレンジはあまりにもメジャーすぎて、ご当地ドリンクだということを知らない地元民もいるほど。本土のバヤリースとパッケージも似ているため、中味は同じだと思われがちですが、実は味が少し違います。

沖縄でバヤリースが販売され始めたのは1951年。当時沖縄はアメリカ統治下にあったため、オレンジの輸入制限がかかっていた日本本土とは異なり、アメリカのオレンジ濃縮ベースをそのまま使用することができました。そのため、味わいが日本本土のものと比べて濃厚だったのだとか。沖縄ではこの味わいが70年以上もずっと愛され続け、今も守られているそうです。
 

森永ヨーゴ

180ml~946mlまで4サイズありますが、写真は946ml。こちらは那覇市内のスーパーにて116円で購入。ピーチ味は149円でした

180ml~946mlまで4サイズありますが、写真は946ml。那覇市内のスーパーにて116円で購入。ピーチ味は149円でした

森永ヨーゴも沖縄ではメジャー中のメジャードリンク。沖縄の人からは親しみを込めて「ヨーゴ」と呼ばれていて、冷蔵庫に常備しているという家庭も珍しくありません。

森永ヨーゴは沖縄森永乳業株式会社の前身、ゲンキ乳業が「ゲンキヨーグルト」として販売を開始してから60年以上もの間、沖縄県民に愛飲されています。

味はいわゆる乳酸菌飲料のようなものですが、甘酸っぱいけどあっさりというところは、ちょっと独特。桃のテイストを加えたピーチ味も販売されています。こちらもコンビニやスーパーなどで比較的簡単に手に入ります。
 

マルマサ ミキ、黒糖玄米

レトロで硬派な缶のデザインもすてき! 非常食にもなりそう

レトロで硬派な缶のデザインもすてき!

缶に「飲む極上ライス」とうたわれているマルマサのミキも、沖縄の人にとってはなじみ深いドリンク。近年は、その姿をあまり見かけなくなりましたが、筆者は、「わしたショップ国際通り店」にて142円で購入しました。

原材料に、うるち米、大麦、もち米、砂糖、乳酸と記されているので、発酵ドリンクであることが分かります。味は例えるなら、トロっとしたおもゆ。米感はありますが、甘くはなく意外とあっさりしています。「冷やして飲む方がおいしいよ」と教えてもらったのですが、確かに。冷やして飲むと、なぜかグビグビいけてしまう不思議なドリンク。暑い中で体を動かした後に飲むと良いかもしれません。

ちなみに同じ値段の黒糖玄米は、黒糖の濃い甘さがあり、例えるなら黒糖味の甘酒。個人的には、初めての人はこちらの方が飲みやすいと思います。
 

琉球薬膳 黒ごめ黒ごまげんまい、黒糖げんまい

ショウガがいい仕事をしている飲む玄米、ひそやかにファンも多い

ショウガがいい仕事をしている飲む玄米、ひそやかにファンも多い

ミキと少し似ていますが、こちらは飲む玄米。玄米やもち粉、でんぷん粉やショウガなどが原材料となっており、ミキよりもどろっとしていて飲みごたえがあります。また、ショウガが効いているので、甘さの中に良いアクセントがありクセになります。

どちらもそれぞれのおいしさがありますが、筆者的には黒糖げんまいの方が甘さが強くて好きです。例えるなら、沖縄版甘酒でしょうか。ミキがごはん代わりになりそうであれば、こちらはおやつのカテゴリーに属するドリンクだと思います。

沖縄のスーパーで販売しているところもありますが、筆者は「わしたショップ国際通り店」にて、黒糖げんまいを178円で、黒ごめ黒ごまげんまいを192円で購入しました。
 

琉球コーラ、琉球 クリームソーダ

沖縄バージョンのコーラは、微炭酸でやさしい味わい

沖縄バージョンのコーラは、微炭酸でやさしい味わい

琉球コーラは沖縄ボトラーズ株式会社が製造販売している、ご当地ドリンク。その名の通り、沖縄産のコーラなのです。味は、コカ・コーラよりもペプシに近いのではないかと、個人的には思っていますが、炭酸は弱めで、甘さは強めです。

そしてもう1本、「琉球 クリームソーダ」なるものを見つけたので、飲んでみることに。こちらは、クリームソーダというよりは、クリームと炭酸入りのコーヒーという感じで、ちょっとクセになるおいしさでした。

琉球コーラは沖縄県内のコンビニや自動販売機で購入できますが、今回は「わしたショップ国際通り店」にて、どちらも162円で購入しました。
 

パワーギア 沖縄

ポッカサッポロの限定ドリンク。沖縄ポッカの自販機にはほかにもご当地ドリンクがあっておもしろい

ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の限定ドリンク。沖縄ポッカの自販機には他にもご当地ドリンクがあって面白い

「チバリヨ―!!」(沖縄の言葉で頑張れー!!の意味)の吹き出しがかわいいパワーギア 沖縄は、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社が、沖縄限定で販売している炭酸飲料です。

ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ナイアシンなどが配合された、正統派のエナジードリンク。微炭酸で飲みやすく、沖縄では子どもからお年寄りまで、幅広い支持を集めています。500mlで135円というのもコスパが良いですよね。「疲れたら飲んでるよ~」という地元民も少なくありません。こちらは、沖縄ポッカの自動販売機やECサイトで購入できます。
 

ルートビア、ドクターペッパー

ルートビアは「わしたショップ国際通り店」にて190円、ドクターペッパーは那覇市内のコンビニにて125円で購入

ルートビアは「わしたショップ国際通り店」にて190円、ドクターペッパーは那覇市内のコンビニにて125円で購入

沖縄以外でも販売していますが、A&W ルートビアと、ドクターペッパーも、沖縄ならではの人気ドリンクということで、ここでご紹介! どちらも本土ではあまり見かけないと思いますが、沖縄では炭酸飲料の選択肢の一つとして入ってくる、メジャーなドリンクです。

どちらもよく言われるのが「シップみたいな味」。ハーブなどが配合されているからか、“シップみたい”というのは言い得て妙。しかしながら決してまずいわけではなく、暑い日にはついつい手が伸びるから不思議。弱った体がなんだか求めてしまうドリンクなのです。

ちなみに、ドクターペッパーはアメリカで最も古いといわれる炭酸飲料なのだとか。沖縄に根付いたアメリカ文化の香りを感じながら、味わってみてください。
 

津堅にんじんサイダー、イエソーダ WHITE SODA

津堅にんじんサイダーは432円で、イエソーダ WHITE SODAは297円で「わしたショップ国際通り店」にて購入

津堅にんじんサイダーは432円で、イエソーダ WHITE SODAは297円で「わしたショップ国際通り店」にて購入

最後は番外編。沖縄本島周辺離島のご当地ドリンクをご紹介します。津堅にんじんサイダーは、島にんじんの産地として知られる津堅島のご当地ドリンク。甘さが強くておいしい津堅島のにんじんは沖縄でも人気が高く、広く出回るものではありません。そのためこのドリンクも、なかなかお目にかかれないレアなもの。その味わいは、島にんじんと同じく、優しい甘さで癒されます。

イエソーダは伊江島のご当地ドリンク。伊江島の景勝地「湧出(ワジー)」の湧き水を使用しています。その味わいは4種類ありますが、おすすめは写真のWHITE SODA。伊江島が誇る美しいテッポウユリの白が印象的で、さわやかな甘さが口の中に広がります。

今回は、沖縄のご当地ドリンク16本を飲み比べしてみました。沖縄でしか味わえない、個性的な16本はどれもお土産にもおすすめです。ぜひ、滞在中にもどんどん味わってみてくださいね。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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