絶景・パワースポット・温泉・グルメ・アート……モータースポーツ好きじゃなくても楽しい!
東京から車で約1時間20分。都内からもアクセスしやすい静岡県のサーキット・富士スピードウェイの隣に、2022年秋、ハイアットブランドのホテル「富士スピードウェイホテル」が開業しました。それぞれの土地や文化を大切に唯一無二の個性を出すホテルブランド「アンバウンド コレクション by Hyatt」の一つで、このブランドの日本第一号ホテルです。名前からするとモータースポーツファンのためのホテルと思いがちですが、いやいやどうして、クルマ好きだけに独占させてしまうのは惜しすぎる、魅力あふれるホテルなのです。実際に宿泊して感じたその魅力を、5つのキーワードでご紹介しましょう。
【魅力1】絶景に囲まれている
唯一無二の魅力といえば、やはりホテルからの眺望! 客室やカフェなどから広大なサーキットコースを一望でき、走行をしている様子などは、エンジン音を含めいつまで眺めていても飽きません。サーキット、そして広い空が、朝、昼、夜で刻々と表情を変えるのも素敵です。そしてホテルを挟んでサーキットの反対側には雄大な富士山が。冬であれば冠雪をいただいた姿を望むことができます。筆者が訪れた夏は、夜に登山者が持っている明かりが連なっている様子なども見ることができ、その近さを実感できました。こんな2種類の全く異なる絶景に囲まれているホテル、他にあるでしょうか?
【魅力2】モーターアートが楽しい
そして大きな個性の一つがホテルの中に博物館「富士モータースポーツミュージアム」があること。世界的にも珍しい、車メーカーが垣根を超えて作り上げたモータースポーツの歴史を知ることができるミュージアムで、歴史を作ってきたレーシングカーが約40台展示されています。そしてホテルのいたるところに自動車部品や画像、ミニカーなどを使ったアート作品がダイナミックに飾られていて、これが立ち止まりたくなるものばかり。一体何を表現しているのか、何を使って制作されたものなのかなど、眺めているとあっという間に時間が経ってしまいます。ミュージアムあり、ギャラリーあり、“自動車の美”にあふれているホテルなのです。
【魅力3】パワースポットなスパ
富士スピードウェイホテルはホテル棟とウエルネス棟に分かれていて、ウエルネス棟にはトリートメントルーム、20メートルプール、ジム、そして名前からしてご利益のありそうな「富士大御神(ふじおおみか)温泉」という美肌効果が期待できる温泉があります。大御神とは天照大御神をはじめとする3柱にしか許されていない特別な敬称だそうで、ホテルの立つ場所の地名なんだとか。スパのトリートメントも日本酒や緑茶、塩などが使われていて、日々の疲れが浄化されるように癒やされます。都心ではちょっと考えられない広さのスパルームも魅力。
【魅力4】静岡の幸満喫のグルメスポット
メインダイニングは、雄大な富士山が窓の外いっぱいに広がるレストラン「TROFEO イタリアン」。オープンキッチンの明るい雰囲気の中、朝食からディナーまで楽しめます。海あり山ありの静岡のおいしいものを知り尽くしている総料理長が作り出すイタリアンは、静岡の食材をふんだんに使って作られていて、新鮮な野菜にぷりぷりのモッツァレラが乗った「カプレーゼ」や、レストラン内に作られた窯で焼く県内で採れたしらすや生ハムを惜しげなく使った「ピザ」など、静岡の幸を存分に味わえるのがうれしい点。
特にデザートメニューが「映え」プラス「おいしさ」を詰め込んだメニューばかりで、心に残りました。朝食には400年の歴史を持つ静岡一の老舗・丁子屋のとろろ汁も登場!
【魅力5】遊び心あふれるスタイリッシュな客室
全120室の客室は「サーキットビュー」と「富士山ビュー」が約半分ずつ。眺望だけでももう充分なくらいなのですが、それに甘んじていないのが素晴らしい点です。スタイリッシュにまとめられた室内には、- 静岡がプラモデルの出荷額日本一ということにちなんでアメニティがプラモデルのパーツのように収納されている
- ドアノブにかけることの多い“Housekeeping”の表示をミニカーで案内
- ルームナンバーが車のシフトレバーのデザイン
- 室内のメモ用紙の罫線がタイヤの痕
以上、宿泊してみて感じた富士スピードウェイホテルの5つの魅力でした。2022年10月に開業したということで、この素敵さにまだまだ気がついていないホテル好きも多いのではないでしょうか。とにかくモーターファンに独占させておくにはあまりにも惜しい! 唯一無二の魅力あふれるホテルです。
<DATA>
富士スピードウェイホテル
アクセス:東名高速道路御殿場IC、足柄スマートICから 約20分