留学エージェントというビジネス
前払いした約9億5,000万円は返還不能になる可能性が |
そして、お客様からいただく「手続き料」や「サポート料」などが売上になります。また、学校によっては生徒を紹介することで紹介料を支払うところもありますから、それも売上になります。
今回のゲートウェイ21のケースで「返還不能になる可能性がある前払いした約9億5,000万円」の多くは授業料や滞在費だろうと思いますが、ほとんどの留学エージェントは「手続き料」や「サポート料」のほかに、学校に支払う授業料や滞在費も一緒に振り込んでいただき、お客様の代わりに学校に海外送金をしています。それが返還不能になったということは、お客様が学校へ支払うお金を使い込んでしまったというとんでもない事態です。
留学エージェントの利用方法
留学エージェントをよく知って、よく比較して |
では、今回のような事態を回避する方法はあるのでしょうか。
アドバイスと言えるほどのものではないかもしれませんが、一つにはいくつかの留学エージェントから話を聞いて比較することです。ゲートウェイ21は強引な営業をしていたと聞いていますが、一つの留学エージェントに強引に勧められて、言われるがままに契約をするのではなく、いくつかの会社と話してちゃんと納得してから契約をすることが大切です。また、例えば、留学エージェントによってやり方は異なりますが、授業料や滞在費を自分で直接学校に支払うことが可能かどうかを聞いてもいいかもしれません。
いずれにしても、今回のゲートウェイ21の破綻は、ガイド自身も含め、留学業界全体が真摯に受け止め、今一度自分たちのビジネスのスタイル、業界の整備などを考え直す必要があるように感じます。
なお、ガイドが理事を務めているNPO留学協会では、相談者に対して、ゲートウェイ21が10月5日(日)午後6時から「主婦会館プラザエフ」(千代田区)で行う債権者への説明会に参加することをお勧めしています。また、留学中の留学生でお困りの方は留学協会に直接メールをしていただければ、状況に応じたアドバイスをしてます。
また、(社)日本旅行業協会ではゲートウェイ21と「旅行業務」に関し取引をした旅行者で、同社に対して債権を有する方に、弁済業務保証金制度のご案内をしています。