そんな中、2023年5月も見応えのある作品がそろいました! 映画ライターの筆者が超厳選したおすすめ作品を公開日順に5つご紹介します。
1:『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(2023年5月3日公開)
2014年に第一作目『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が公開されて大ヒット。第二弾『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)を経て、本作でシリーズは最終章を迎えます。今回の主役はピーター(クリス・プラット)ではなく、アライグマのロケット(声:ブラッドリー・クーパー)。彼がなぜ知能と言葉を持ったアライグマになったのかという秘密が明かされるのです。これが「こんな残酷な目に遭っていたなんて!」と涙目になるようなエピソードで……。彼のピンチに一致団結して闘うガーディアンズに胸熱です。
ちなみにこの映画はエンドロールが終わるまでしっかり見てください。おまけ映像付きですよ!
監督:ジェームズ・ガン
2:『TAR/ター』(2023年5月12日公開)
ベルリン・フィルの首席指揮者、リディア・ター(ケイト・ブランシェット)。彼女が指導していた若い女性指揮者の自殺により、ターの完璧な人生が崩壊していくという物語。楽団で権力を手中にしたターの、自分では気付かない傲慢な言動が周囲を何気なく支配していく様がじわじわ怖い。しかし、そんな彼女がその地位を脅かされてメンタルを壊していくのです。
ターを演じるケイト・ブランシェットの渾身の芝居が圧巻&主人公の不安や焦りや恐怖を、音と気配で描いたトッド・フィールド監督の丁寧な演出も見ものです。
監督:トッド・フィールド
3:『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(2023年5月19日公開)
シリーズ開始から22年、ファンの多い“ワイスピ”の最新作が登場です。今度の敵はドミニク(ヴィン・ディーゼル)がかつて倒した麻薬王の息子ダンテ。そのダンテを演じるのが『アクアマン』のジェイソン・モモアというのがいい! ヴィンに負けない体格と迫力とカリスマ性があり、最強の敵という言葉がピッタリです。またミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースターなど昔からの仲間も登場。車道に転がる巨大爆弾と追いかけっこをするカーアクション、ジェイソン・ステイサムが見せるキレッキレの肉弾戦など、スカッと楽しいアクション大作です!
監督:ルイ・ルテリエ
4:『最後まで行く』(2023年5月19日公開)
岡田准一の最新作は、同名韓国映画のリメイク。危篤の母のもとに車で急ぐ刑事・工藤(岡田准一)は、車道に飛び出してきた若い青年(磯村勇斗)をひいてしまう。慌てた工藤は絶命した彼を車のトランクへ。しかしその一部始終をある男(綾野剛)が見ていたのです……。さまざまな伏線を張り巡らしながら、最後に明らかになる真相が伏線を見事に回収していて「お見事!」としか言いようがない。岡田准一と綾野剛の命懸けの対決も見もので、最後まで目が離せないノンストップ・サスペンスの傑作です。
監督:藤井道人
5:『岸辺露伴、ルーヴルへ行く』(2023年5月26日公開)
連続ドラマで人気を博した岸辺露伴がスクリーンに登場。本作は荒木飛呂彦の同名原作の映画化作品です。特殊能力を持つ漫画家・岸辺露伴(高橋一生)は、フランスのルーヴル美術館に所蔵されている「最も黒い絵」を求めてフランスへ。そこで彼はその絵にまつわる恐ろしい出来事と対峙することになるという物語。岸辺露伴の若き日をなにわ男子の長尾謙杜が演じていることも話題。ルーヴル美術館でロケを行い、映画らしいスケールで新たな岸辺露伴の世界を構築した美しいサスペンス映画です。
監督:渡辺一貴