「うれしいけど恥ずかしい」HiHi Jets井上瑞稀が映画“初主演”で感じた、成長と演じることの難しさ(3ページ目)

人見知りの自分が役に入るとおしゃべりに！ 

――『おとななじみ』は、HiHi Jetsというグループを離れて単独の仕事ですよね。ドラマなど単独で出演した経験はあると思いますが、今回、映画にひとりで臨んでみていかがでしたか？

井上：これまで、単独の仕事は自分より年上のスタッフさんやキャストの方たちに囲まれて、緊張しながら仕事をすることが多かったので、同世代の共演者との仕事はうれしかったです。みなさんとてもフランクで話しやすかったし、新鮮で刺激にもなりました。
 
――井上さんは人見知りだと聞いたのですが、この映画では主演として現場の空気作りなどどうやっていたのでしょうか？

井上：とにかく→明るく！を、心がけていましたね。ラブコメディ映画なので、現場では「何でもあり！」くらいの開放的な空気を作りたいと意識しました。

普段の僕は人見知りですが、ハルでいる時はけっこうおしゃべりだったんです。同世代の共演者とは、ずっとしゃべっていたと思います。
 

自分の主演映画はめちゃくちゃ恥ずかしい

――今回主演映画をやり遂げて、学んだこと、苦労したことなど新たな発見はありましたか？

井上：学んだことはたくさんあります。あるんですけど、感覚的なものなので言葉にするのが難しくて……。表現の幅は確実に広がりましたし、あとハルという役の価値観が僕の中にインプットされたことで、感性が豊かになったというのは感じています。
 
難しかったことは、“正解のない難しさ”ですね。演技って「コレが正解！」という明確な答えがないじゃないですか。そこがすごく難しいと思いました。
 
――なるほど。いろいろと悩みながら演じ切った本作。完成した映画を観た感想を教えてください。

井上：めちゃくちゃ恥ずかしかったです。大スクリーンに自分の姿が映し出されていることが恥ずかしくて。自分が娯楽として楽しんでいた映画に主演として出る側になるなんて、想像を超える出来事なので。うれしいけど恥ずかしいというのが率直な感想です。
 
――お気に入りのシーンはありますか？

井上：冒頭、ハルが楓にたたき起こされるシーンです。おさななじみであるハルと楓の長年培った関係性を表現しないといけなかったので、あのシーンが一番リハーサルを重ねたし、苦労しました。
 
ふたりがずっと家族みたいに過ごしてきたというのを伝えたかったし、あのシーンが崩れたら全て台無しになると思ったので、すごく考えました。思い入れがある分、好きなシーンです。 ――楓はハルにとってオカンのような存在ですが、井上さんの周りに、男性も含めて、楓のようなオカンな存在の人はいますか？　

井上：HiHi Jetsの作間（龍斗）ですね。僕が散らかしたゴミを片付けてくれるんです。何も言わずにささっとやってくれて、いつも感謝しています。

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