貯蓄をしたいけど忙しい人が、あえて避けたいこととは?
在宅勤務が浸透し、本来なら自由な時間ができてもいいはずですが、最近は忙しい人が増えている印象です。あれもこれもと、毎日、毎時間ごとにやらなくてはならないことに振り回されている人も多いでしょう。または、やるべきことがあるのに、心身が疲れてぼうっとして進められないなど、焦っている人もいるのでは。
忙しい人とそうでない人とでは、貯蓄法が変わることも!
避けたいこと1:「ポイ活」に励む
「貯蓄のためには、節約が大事」「節約をするためには、今話題のポイ活をしなくては」と思う人もいます。ところが、この節約のための「ポイ活」は諸刃の刃です。ポイントは確かにお得ですが、一方で失うものもあります。たとえばポイ活をしている時間、労力、手間、ポイントにつられた余計な出費などです。話題のポイ活はマストではなく、忙しい人が取り組む必要はないと筆者は考えています。
1円、10円、30円のポイント獲得に必死になると、忙しい人にとって大変貴重な“時間”が奪われますし、ポイント関係の手続きを忘れると無駄ながっかり感が生まれます。忙しい人は、時間があるときに、気分転換で参加する程度でよいと思います。
避けたいこと2:家計簿をつける
お金を貯めようと思うと、「家計簿をきちんとつけなくては!」と多くの人が思います。しかし書店で人気の家計簿を買ってきたり、アプリを探したりしても、「家計簿をつけてよかった!」という達成感を味わった人が少ないのではないでしょうか。もちろん家計簿をつけることで、自分の支出を確認し、無駄な支出をカットするなど見直して、改善していくことで無駄な支出をカットし、改善していくことができれば、貯蓄につながります。家計簿をつけることでそれらができれば、それに越したことはありません。
ですが、忙しくて家計簿を続けられないと、「自分は家計簿すらもつけられない人間なんだ」とマイナスな気持ちになってしまうことも。
それなら、まずは家計簿をつけるのは一旦やめて、「月1万円だけでも先に貯蓄専用口座にお金を移す」といった具合に、強制的に貯蓄を確保することから始めるのがおすすめです。
避けたいこと3:自分にとって必要な支出を無理やりカット
「お金を貯めよう」と思ったら、不要な支出を削る必要があります。ところが、この「不要な支出」は、人によって異なるので要注意です。
Aさんにとっては必要でも、Bさんにとっては必要ないものかもしれません。Bさんから「Aさん、その支出は不要では?」と言われたとしても、Aさんに必要なら無理に削ることはないのです。
それでなくても忙しいのに、必要なもの、好きなものへお金を使わなかったら、何のために仕事をしたり、家事や育児をがんばっていたりするかがわかりません。
「誰かに言われたから」と、買うのをやめ、それでお金が貯まってもAさんは幸せではないでしょう。削る支出は、「(誰かにとってではなく)自分にとって」不要なもの。その見極めが大事なのです。
避けたいこと4:「Pay系決済」をいろいろ駆使する
最近目まぐるしいのがPay系決済の動きです。「今ならこの決済がお得」「この決済方法は改悪された」などと、次々にお得な情報が飛び交い、右往左往している人もいませんか?Pay系決済は複数あり、そのとき、そのお店によって、お得なものが変わります。でも、買い物のたびに「今はどれがお得?」と考えることは、忙しい人にとっては非常に面倒です。
1000円の買い物なら、還元率1%か3%かの違いは、10円か30円の違い。時間が貴重な人にとっては、どちらがよいかと考えている時間のほうがもったいないでしょう。
Pay系決済はメインに使うものを一つ決めておき、それ以外はわざわざ増やしたりしなくてもよいのでは、と思います。
避けたいこと5:お金を増やすのは「時間ができたら」と先のばす
お金を増やそうと思ったときに、「どのネット銀行がいいかわからない」「どの証券会社がよいかわからない」「NISA? それともiDeCo?」などと悩み、「しっかり勉強しないと始められないから、今度まとまった時間が取れたらにしよう」と先のばしをしていませんか。忙しい人に、ゆっくりできる時間が訪れることは、なかなかありません。もし時間ができても、他にやりたいことをすでにたくさん抱えているので、貯蓄の優先順位は低くなるでしょう。
そのため、簡単なことでよいので、何か一つでも行動に移すことが大切です。「今回はネット銀行2、3行のHPを見てみよう」「身近な友人複数におすすめの証券会社を聞いてみよう」「まずは、NISAを月100円で始めてみよう」といった具合に、一歩踏み出すことで、意外とスムーズにいくケースもあります。忙しいからこそ、スキマ時間で少しずつ動いていきましょう。
時間がない人と、時間がある人とは、取るべき行動が変わります。一人の人生のなかでも「忙しい時期」「暇な時期」がいったりきたりするでしょう。今自分はどちらなのかを考えたうえで、行動に移したいですね。