1:『窓辺にて』(2022年11月4日公開)
稲垣吾郎主演、今泉力哉監督作。作家(稲垣吾郎)が、妻の浮気を知ってもなんとも思わないことに悩むという、かなり変化球なラブストーリー。取材で出会った女子高生小説家(玉城ティナ)の恋や友人のスポーツ選手の不倫などのエピソードを絡めつつ、自分自身と向き合う主人公は稲垣吾郎にしか演じられないドンピシャのハマり役です! 彼を振り回す玉城ティナも素晴らしい。ベタな恋愛映画が苦手な人におすすめしたい作品です。
監督:今泉力哉
2:『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022年11月11日公開)
2020年、43歳の若さで逝去したチャドウィック・ボーズマンの代表作『ブラックパンサー』(2018)の続編。王であるティ・チャラを失ったワガンダ王国を狙う海の帝国の脅威に立ち向かう姿と新たな王の誕生を描く。王を演じたチャドウィックに捧げた作品でもあり、またワガンダ王国の再生を描く物語でもあります。女王ラモンダ(アンジェラ・バセット)、王女のシュリ(レティーシャ・ライト)など女性陣がたくましくかっこいい! 鮮烈なアクションシーン、壮大な映像美など大スクリーンで見てほしい作品です。
監督:ライアン・クーグラー
3:『すずめの戸締まり』(2022年11月11日公開)
『君の名は。』(2016)『天気の子』(2019)などの作品を手がける新海誠監督の最新作。災い起こす扉を閉じる旅をする青年・草太(声:松村北斗)に出会った鈴芽(声:原菜乃華)が、災いの扉の向こうに行ってしまった彼を追いかける冒険の物語。その道中で描かれる鈴芽の過去がもう悲しくて……。本作のベースとなるのは東日本大震災であり、新海監督が地震災害と向き合って描いた喪失と希望の作品。声優陣が素晴らしく、草太の声を演じたSixTONESの松村北斗の好演が光ります!
監督:新海誠
4:『ある男』(2022年11月18日公開)
平野啓一郎の同名ベストセラーを『蜜蜂と遠雷』(2019)などの石川慶監督が描いた人間ドラマ。弁護士の城戸(妻夫木聡)は里枝(安藤サクラ)から、不慮の事故で亡くなった夫の大祐(窪田正孝)について相談されます。理由は、法要に来た義兄(眞島秀和)が夫の遺影を見て「弟じゃない」と断言したから。では大祐は何者なのか……。
他人になりすまさないと生きていけなかった男の人生が壮絶! 役者陣も名俳優がそろっているし、秋にぴったりの見応えある人間ドラマです。
監督:石川慶
5:『ミセス・ハリス、パリへ行く』(2022年11月18日公開)
ロンドンの家政婦ミセス・ハリス(レスリー・マンヴィル)は、クリスチャン・ディオールのドレスに憧れ、お金を貯めてパリへ! ディオールの本店に出向き、ドレスへの熱い思いで、セレブ相手に仕事をしていた従業員たちの心を変えていくという物語。夢を現実にしていくミセス・ハリスの行動力と愛嬌が魅力的! パリの高級メゾンの裏側も興味深いし、ミセス・ハリスと出会う人々との交流も紆余曲折があり目が離せません。
監督:アンソニー・ファビアン
5作に決めるのにかなり悩みました……! ほかにも、
・『土を喰らう十二ヵ月』(2022年11月11日公開):作家・水上勉の料理レシピ本をベースにしたヒューマンドラマ。沢田研二、松たか子共演作。
・『ザ・メニュー』(2022年11月18日公開):孤島の高級レストランで起こる恐怖体験を描いたスリラー。
・『母性』(2022年11月23日公開):湊かなえの同名原作を戸田恵梨香、永野芽郁を主演に迎え映画化。
・『ザリガニの鳴くところ』(2022年11月18日公開):全世界1500万部突破のベストセラーミステリーの映画化。
などがおすすめ。2022年後半の力作がそろった11月、ぜひ映画館でお楽しみください。