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65歳以上のおひとりさまが安心してペットを飼うときのポイント

おひとりさまが65歳以上になり、家にいる時間が長くなれば、犬や猫などのペットを飼ってみようかと考えることもあるでしょう。そこで、シニアのおひとりさまが安心してペットを飼うには、どんな点に気をつけたらよいか4つのポイントをご紹介します。

舟本 美子

執筆者:舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド

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今どきのペットたちはとても長生き!どんなことに気を付けたらいい?

おひとりさまが65歳以上になり、家にいる時間が長くなれば、犬や猫などのペットを飼ってみようかと考えることもあるでしょう。
ペットを飼うときの注意点は?

ペットを飼うときの注意点は?

ペットの存在は、癒やされることも多くあり、ひとりの生活を明るく彩ってくれます。しかし一方で、今どきのペットたちはとても長生きです。一般社団法人ペットフード協会「2021年(令和3年)全国犬猫飼育実態調査」によると、平均寿命は犬が14.65歳、家で飼っている猫が16.22歳となっており、筆者の経験からも20歳近くまで生きることも珍しくありません。そうなると、「もしも自分が長期入院をしたら?」「ペットよりも先に死んでしまったら?」など先々のことが心配になるでしょう。

今回は、おひとりさまが安心してペットを飼うにはどんな点に気をつけたらよいかをまとめます。

出典:一般社団法人ペットフード協会「2021年(令和3年)全国犬猫飼育実態調査」

おひとりさまがペットを飼うとき気をつけること(1)飼いたい犬や猫の平均寿命を知り、今後の計画を立てよう

アニコム損害保険株式会社「家庭どうぶつ白書2021」によると、長生きの犬種1位はトイ・プードル(15.3歳)、2位がミニチュア・ダックスフンド、ビション・フリーゼ(14.9歳)、3位が柴犬、カニーンヘン・ダックスフンド(14.8歳)となっています。一方、長生きの猫種1位は日本猫(15.1歳)、2位が混血猫(15.0歳)、3位がラグドール(14.9歳)でした。(2019年度時点)

人生設計を考える上では、ペットを飼う前に、飼いたいペットは大体どのぐらい生きるのか、平均寿命を知っておくことも大事です。

仮に、65歳のときに、子犬や子猫を迎え、平均寿命ほど生きたとすれば、飼い主は80歳になります。80歳でも元気な方は多いですが「もしかしたら私が健康を害しているかも……」と考えてしまうこともあるかもしれません。その際、子犬や子猫ではなく、6歳以上の成犬・成猫を譲り受けてみるのもよいかもしれません。

子猫や子犬は、とにかく活発に動き、目が離せません。我が家の高齢猫たちも、2~3歳未満のときは、障子や掛け軸を破る、こけしの首を転がして遊ぶ、観葉植物の鉢をひっくり返すなどは、日常茶飯事でした。慣れていればいいですが、初めてペットを飼う人にとっては、びっくりすることばかりかもしれません。

しかし、そんなやんちゃな時期が過ぎ、5~6歳ぐらいになれば、個体差はあるものの、大抵の犬・猫は、おとなしくなり飼いやすくなってきます。

出典:アニコム損害保険株式会社「家庭どうぶつ白書2021」

おひとりさまがペットを飼うとき気をつけること(2)ペットの特徴を知る

犬も猫もどちらも愛らしく、気持ちが豊かになったり安らいだりすることでしょう。しかし、自分に合わないペットを飼ってしまうと、後々、持て余すことにもなり「飼わなければよかった……」と後悔してしまうかもしれません。それぞれの特徴を知り、自分にあったペットを選びましょう。

●犬を飼うときの注意点
犬の体の大きさは、小型・中型・大型とさまざまですが、どの犬も天気に関係なく、毎日の散歩が欠かせません。少し面倒と感じる点がデメリットです。

また、もし、中型以上の犬を飼うことになれば、それなりの運動量が必要になります。散歩の際も力が強く、ぐいぐい引っ張られてしまい、転んでケガをすることもあります。自分自身が、犬の力に負けない足腰かどうかを見極めましょう。初めて犬を飼う方などは、小型犬が適しているように思います。

しかし、犬との散歩は、生活のリズムが規則正しくなること、犬を飼っている他の人々と交流が生まれます。

●猫を飼うときの注意点
猫は、犬のように散歩を必要としないため、家の中だけで暮らしていてもストレスがかかるということはありません。

マイペースな性格のわりに、寂しがりという部分も持ち合わせています。外出が多い飼い主さんだと、猫が構ってもらえないストレスで、粗相をしたり、部屋のいたる所で爪とぎしたりなどの問題行動が起きることも。あまり外出せず、家の中で過ごすのが好きな方に向いています。

おひとりさまがペットを飼うとき気をつけること(3)ペットを飼うときにかかるお金を知る

犬・猫を飼うということは、命に責任を持つことになります。生き物ですから、毎月、継続的にお金がかかります。実際にどのくらいの費用がかかるのか、以下で確認してみましょう。

●犬・猫を飼った場合の毎月の支出(単位・円)
出典:【2021年最新版】犬・猫の飼育費用を大発表!(anicom you)をもとに筆者作成

出典:【2021年最新版】犬・猫の飼育費用を大発表!(anicom you)をもとに筆者作成

猫は約1万4000円ですが、犬は約2万8000円。犬は、猫の2倍の費用がかかります。被毛の手入れ代、ケガや病気の治療費、フード・おやつなど、全体的に犬の方が割高になっています。しかし犬は、体格の差、被毛の種類などで違いがあり、受けるサービス、医療費などの幅があると考えられます。

ペットを迎えたら、その寿命は10~20年あります。その間、継続的にかかるお金のことは、しっかり考えておきましょう。

おひとりさまがペットを飼うとき気をつけること(4)自分にもしものことがあったときのペットの預け先を知る

ペットは大事な家族。最後まで看取ってあげることを前提にしていても、もしかしたら、人間の方が、ペットより先に亡くなってしまうこともあるかもしれません。そんなときのことを考え、ペットを飼うことを躊躇する方もいるのではないでしょうか。今は、そんな場合をカバーする仕組みもできてきています。具体的なサービスを紹介します。

●ペットを信頼して任せられる人物や団体に依頼する(ペット信託等)
飼い主が生きているうちに、ペットの面倒を見てもらえる体制を作っておくことが大事です。飼い主にもしもがあったとき、ペットを信頼して任せられる人物や団体に飼育費を支払うことで、ペットが生涯幸せに暮らせるための準備をすることができます。これを「ペット信託」といいます。イザというときのために調べておきましょう。

●ペットと暮らす高齢者施設へ入居する
飼い主とペットが一緒に生活できる老人ホーム、サービス付きシニア向け住宅なども増えています。ここでは、入居者である飼い主が亡くなったら、残されたペットはホームのペットとして世話をしてもらうことになります。

まとめ

犬や猫との暮らしは、責任感がついてまわりますが、現在では、シニアが余命を気にすることなく、ペットが飼える環境も徐々に整ってきています。

ペットとの暮らしは、何にも代えがたい喜びのもとにもなります。また、犬や猫が、おひとりさまと社会を繋ぐ役割を担ってくれる場合もあり、人生の豊かさを感じることもあると思います。ペットとの将来に不安を感じている方は、解説した内容を参考にしていただければ嬉しいです。

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