仕事・給与

年収200万円だったら、手取り額はいくら?手取りは年額160万円・月額13万円

一時期、話題となった「年収200万円」という言葉。国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると「年収100万円超~200万円以下」の人は、723万人で全体の13.8%を占めています。男女別にみると、男性7.0%、女性23.4%となっています。年収200万円の手取り額について解説します。

舟本 美子

執筆者:舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド

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年収200万円の手取りの計算方法って?

宝島社が出版した『年収200万円で豊かに暮らす』という本があり、一時話題になりました。

実際に年収200万円ほどの人がどのくらいいるのか、国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」で確認してみましょう。「年収100万円超~200万円以下」の人は、723万人であり、全体の13.8%を占めていることがわかりました。男女別にみると、男性7.0%、女性23.4%となっています。実際に、年収200万円の人は、どのくらいの手取りなのでしょうか。

今回は、年収200万円の手取りについて、計算プロセスを詳しく解説します。

年収200万円から控除されるもの

年収200万円というのは、月収に換算すると約16万6000円になります。しかし、この金額は給与の支給額であり、手取りではありません。「手取り」というのは、給与から、諸々の社会保険料、所得税、住民税などを控除した後の金額のことをいいます。

手取りは、以下の計算式で求められます。
・給与-控除(社会保険料、所得税、住民税など)=手取り

控除の内容について以下で詳しい説明をします。

●控除されるもの(1)社会保険料
給与から控除される「社会保険料」には、以下の4種類のものがあります。

・健康保険(けがや病気、出産、死亡などにそなえる)
・介護保険(介護にそなえる・40歳から支払うことになる)
・厚生年金保険(老後生活、万が一の障害や死亡にそなえる)
・雇用保険(育児や介護休業、失業などにそなえる)

40歳未満は「健康保険・厚生年金保険・雇用保険」が給与から控除され、40歳以上になると「健康保険・介護保険・厚生年金保険・雇用保険」が給与から控除されます。今回は40歳未満の場合で考えることにします。

健康保険料と厚生年金保険料については、給与の約16万6000円を協会けんぽ「健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京都)」(以下、保険料額表)で照らし合わせてそれぞれの控除額を調べます。(協会けんぽの場合)

保険料額表は、健康保険・厚生年金保険の被保険者の給与などを区切りのよい幅で区分した標準報酬月額が一覧表になっています。標準報酬月額の等級は、健康保険・介護保険の標準報酬月額の場合は、第1級の5万8000円~第50級の139万円までとなり、厚生年金の場合は、第1級の8万8000円~第32等級の65万円までとなります。

今回の給与の約16万6000円を保険料額表で確認すると、14(11)等級の17万円となり、控除される金額は以下のとおりとなります。

・健康保険料:8338円(40歳未満の場合)
・厚生年金保険料:1万5555円

協会けんぽ「健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京都)」より

雇用保険料については、給与の16万6000円に雇用保険料率を掛けます。会社の業種が一般の事業だとすると、従業員負担分は3/1000となり498円になります。なお、令和4年10月からは、5/1000に料率が上がるため、830円になります。

厚生労働省「令和4年度雇用保険料率のご案内」より

●控除されるもの(2)所得税とその計算
所得税は、所得の大きさに応じて国に支払う税金です。計算手順は以下の流れとなります。

I)給与から給与所得控除額を差し引く

200万円-68万円(給与所得控除額)=132万円

給与所得控除は、個人事業主でいう経費のようなものです。給与等の収入金額に応じて、控除される金額が決まっており、表の式にて計算します。
出典:No.1410 給与所得控除|国税庁

出典:国税庁「No.1410 給与所得控除」

II)課税される所得金額を計算する
上述の132万円から、各種所得控除を差し引き、課税所得金額を計算します。ここでいう各種所得控除には、基礎控除、扶養控除、配偶者控除など、合計15種類の控除があります。

今回は、扶養家族0人の場合で計算します。そのため、所得控除の対象になるのは、基礎控除48万円と社会保険料控除約29万円です。社会保険料控除には、健康保険・厚生年金保険・雇用保険が含まれます。

前述の、健康保険(8338円)+年金保険(1万5555円)+雇用保険(498円)
=2万4391円
1年分の社会保険料:2万4391円×12か月=29万2692円≒29万円

132万円-(48万円+29万円)=55万円(課税される所得金額)

国税庁「No.1130 社会保険料控除」より

III)所得税を計算する
所得税率の5%を課税される所得金額に掛けます。

55万円×5%=2万7500円

ひと月当たりの得税は、約2200円となります。

国税庁「No.2260 所得税の税率」より

●控除されるもの(3)住民税とその計算
住民税は、住所地の自治体に対して納める税金です。住民税は、前年の所得金額をもとに計算される「所得割」と、所得金額にかかわらず個人が等しく負担する「均等割」の2つで構成されています。

所得割額=(前年の総所得金額等-所得控除額)×税率(※1)-税額控除額

※1:「税率」は、ほとんどの自治体において道府県民税が4%、市区町村民税が6%で、合計10%になります

均等割額は、道府県民税が1000円、市区町村民税が3000円の合計4000円となっていますが、2023年(令和5年)までは、それぞれ500円ずつ加算され、合計5000円になります。

【所得割】
132万円-(43万円(※2)+29万円)=60万円
60万円×10%=6万円

※2:住民税の基礎控除は43万円になります

【均等割】
5000円

【住民税】
6万円+5000円=6万5000円

ひと月当たりの住民税は、約5400円となります。

東京都主税局「個人住民税」より

年収200万円の手取りは約160万円、割合にして80%

筆者作成

筆者作成

年収200万円の場合、手取りは約160万円となります。ひと月当たりの給与は約16万円、手取りは約13万円になります。総支給に対して、約80%が手取りになります。

まとめ

年収200万円(月額約16万円)での手取り年額約160万円(月額約13万円)で暮らす場合、単身で暮らすのか、扶養家族がいるのか、などの条件で暮らしぶりは変わってきます。日々、工夫しながら暮らすことが基本となりそうです。生活をスッキリ快適に整えることが、ある意味「豊かさ」に繋がる部分かもしれません。

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