1:『ブレット・トレイン』(2022年9月1日公開)
『ブレット・トレイン』公式サイト(※1)
登場人物の個性、ストーリーの根幹など、原作のエキスをしっかり生かしているのがうれしい。外国から見た摩訶不思議な日本のイメージをそのまま映像化し、遊び心満載のアクション映画に仕上がっています。
ブラッド・ピットもかっこいいけど、真田広之の殺陣も最高です!
監督:デヴィッド・リーチ
2:『百花』(2022年9月9日公開)
川村元気の同名原作を菅田将暉、原田美枝子共演で映画化。過去のある一件がきっかけとなり、いびつな親子関係になってしまった母(原田美枝子)と息子(菅田将暉)。母の秘密を知りたい息子ですが、彼女に認知症の兆候が表れ……。後に日記で何が起こったのかを知ることになるのですが、母の過去と現在が交錯する様が、そのまま認知症の症状のよう。アンソニー・ホプキンス主演映画『ファーザー』のような作りで、息子の記憶が薄れゆく母とそれを支える息子の日々を描いた作品です。
監督:川村元気
3:『沈黙のパレード』(2022年9月16日公開)
東野圭吾の『ガリレオ』シリーズの映画化第3弾『沈黙のパレード』。天才物理学者の湯川学(福山雅治)が今回立ち向かう事件は、女子学生殺人事件。この事件の容疑者(村上淳)は、湯川の友人・草薙刑事(北村一輝)がかつて担当した事件の容疑者で、完全黙秘で無罪になった男でした。湯川は、内海刑事(柴咲コウ)、草薙刑事とともに事件解決のために動き出す……。被害者の家族、友人たち、容疑者の関係者など、登場人物は多いけれど、キャラクターの描き分けが秀逸で分かりやすい。テンポもよく、観客も一緒に推理できる楽しみがあるエンターテインメントの快作です!
監督:西谷弘
4:『川っぺりムコリッタ』(2022年9月16日公開)
『かもめ食堂』の荻上直子監督の最新作。北陸の田舎町にあるアパート「ハイツムコリッタ」で暮らし始めた山田(松山ケンイチ)。一人で静かに暮らすはずが、同じハイツの住人・島田(ムロツヨシ)がお風呂を貸してとやってきた。その時から山田の一人暮らしは少しずつ変化していく……。島田の図々しさに驚きつつも、人は悪くないゆえに「ま、いっか」と思ってしまう。そこから大家さん(満島ひかり)と墓石売りの溝口(吉岡秀隆)と交流が広がっていく様が描かれていく。
みんな社会のはみ出し者だけど、ごはんを囲むと自然と笑顔に。ささやかな幸せを感じさせてくれる心に響く作品です。
監督:荻上直子
5:『犬も食わねどチャーリーは笑う』(2022年9月23日公開)
結婚4年目の夫婦、裕次郎と日和(香取慎吾&岸井ゆきの)に訪れた危機! それは妻が内緒でSNSに投稿していた「旦那デスノート」が発端でした……。前半に描かれる妻の不満は「あるある」ネタ満載で笑えるのですが、なかなか本音で語り合えない二人ゆえに、話がこじれていってしまうのです。
ブラックなラブコメですが、意外とこういう夫婦もいるんじゃないかと思わせる展開。香取慎吾の主演映画は2019年の『凪待ち』以来なので、ファンは狂喜乱舞でしょう。個人的には、裕次郎の同僚を演じた余貴美子さんが演じた蓑山さんがツボでした。
監督:市井昌秀
お好みの作品を選んで、ぜひ劇場で鑑賞してくださいね!
参考
※1:『ブレット・トレイン』公式サイト(https://www.bullettrain-movie.jp/)