車内は当時混んでおり、少女はアプリを起動して「痴漢です 助けてください」と画面に表示させて周囲に見せたり、「やめてください」という音声を流して助けを求めたのです。
「デジポリス」とは、どんなアプリなのでしょうか。「もっと普及してほしい」「良いアプリ」との声が多く集まるこのアプリの機能について、詳しく紹介していきます。
痴漢撲滅に!「痴漢撃退機能」活用を
デジポリスは、警視庁の無料防犯アプリです。中でも注目は「痴漢撃退機能」を含めた防犯機能部分です。「痴漢撃退機能」には、画面で痴漢被害を訴えたり、音声で助けを呼べる機能があります。痴漢被害にあっているかもしれない人に対しても、「ちかんされていませんか?」という表示画面を見せることによって、助けが必要か確認できるようになっています。
痴漢被害にあっても、恥ずかしさで助けを求められない、恐怖で体が固まってしまい声を上げられない等の経験がある方も多いでしょう。また痴漢が疑われる様子を目撃しても、「もし違ったら」と思うとなかなか声をかけづらいものですが、これを活用すれば解決できるというわけです。 電車通学をする子どもがいるご家庭では、あらかじめ子どものスマホにこのアプリを入れておき、いざというときには活用するようアドバイスしておくと安心です。
痴漢撃退機能の使い方は、以下のとおりです。
1:デジポリスアプリを起動、下部の「痴漢撃退」をタップ
2:画面に「痴漢です 助けてください」と表示される
3:画面をタップすると赤くなり、「やめてください」と音声が流れる
この時、「ちかんされていませんか?」を選ぶと、「ちかんされていませんか?」と画面に表示されます。同様に、「防犯ブザー」を選んで表示をタップすることで、防犯ブザーとしても利用できます。
低年齢の子どもの居場所確認にも
「ココ通知機能」は、スマホなどの位置情報機能を利用し、あらかじめ登録した人に「現在地」や「メッセージ」などの情報を通知できる機能です。名前、時間、現在地、メッセージなどを送信でき、メッセージは「いまここ」「かえるよ」「ついたよ」「いまどこ?」から選べます。使い方は、トップ画面から「ココ通知」を選べばOK。文字入力などがうまくできない小さな子でも、アプリの起動、タップで連絡できるため、子どもの居場所確認や連絡用に持たせるのもおすすめというわけです。
このような機能は、キッズケータイや見守りGPS端末などでも利用できますが、利用は月額払いの有料ということが多いものです。保護者にとって、子どもの居場所を確認したいというニーズは強いものです。このようなアプリを子どものスマホに入れると便利に活用できるはずです。
「見守りパトロール機能」では、地図上に過去1カ月の不審者情報などを地域別に色分け表示ができます。「エリア通知機能」は、子どもへの声掛け事案や侵入窃盗、痴漢などが連続して発生しているエリアに入るとお知らせを受信するものです。
被害は同じ地域で続けて起きることがあります。そのような場所を知り警戒することで、被害を減らすことにつながるのではないでしょうか。
アプリを利用し始めた子どもには、「けいしちょうWeb教室」もおすすめ。「いかのおすし」とは? 交通事故にあわないためには? 便利なインターネットの怖い話? など、身近な危険について楽しく学べる動画コンテンツが多数掲載されているので、親子で一緒に視聴しておくといいでしょう。
その他、子どもと女性のための安全情報「子供と女性の安全」、特殊詐欺にあわないための学習コンテンツ「詐欺まるわかり」や「サイバーセキュリティ」「警視庁ホームページ」「犯罪発生情報」「公開捜査」などの防犯コンテンツも掲載されています。「インコの部屋(お楽しみ機能)」も人気です。
警視庁公認のこのアプリは、現在50万件以上ダウンロードされています。ぜひ未成年や女性、高齢者などの身近な人達に、このようなアプリを教えてあげてはいかがでしょうか。