子育て

非常識なママ友……“価値観が合わない”ときの対処法とは?

ママ友との人間関係でモヤモヤしてしまう方は多いですが、いくつかのパターンがあるように感じています。その中の1つが非常識なママ友との「価値観の違い」。今回はここにフォーカスを当て2つの事例を挙げながらアドバイスをしていきたいと思います。

佐藤 めぐみ

執筆者:佐藤 めぐみ

子育てガイド

非常識なママ友や、価値観の違うママ友たちとの付き合い

非常識なママ友や、価値観の違うママ友たち

非常識なママ友や、価値観の違うママ友たち

ママ友との人間関係でモヤモヤしてしまう方は多いですが、私の育児相談室でこれまでに見聞きしてきたお悩みを振り返ると、いくつかのパターンがあるように感じています。その中の1つが「価値観の違い」。

All About編集部で募集したママ友付き合いで価値観の違いを感じてしんどかったというお悩みエピソードの中から、2つの事例を取り上げてアドバイスをしていきたいと思います。
 
<目次>
 

事例1. 料理を持ち寄ってママ友宅、手作り賞賛で市販品は気まずい

料理を持ち寄ってママ友宅へ。

料理を持ち寄ってママ友宅へ。

【相談内容】
長男が生後6カ月のときの話です。初めての子だったためママ友がほしくてイベントに参加。そのときに知り合ったママさん4人と連絡交換でき、後日そのうちの1人のママさんのお家に飲食物を持ち寄って遊びにいくことになりました。

ピザやクッキーからパエリアまで気合いの入った手作りの食べ物を皆さん持ち寄っていました。私は飲み物の担当になったため、ペットボトルのジュースやお茶などを何本か買って持って行きました。でも遠回しに「手作りが一番」という価値観を押し付けられているようで、感覚の違いにしんどさを感じました。その後も飲食物を持ち寄って集まるということになり何度か遊びに誘ってもらいましたが、我が家の引っ越しを機に段々と疎遠になり、連絡を取らなくなりました。(相談者:34歳女性)
 

居心地が悪ければ「距離を置く」のが大切な選択

価値観というのは、自分が少数派側になることで「自分がおかしいのかな」「間違っているかも」というような気がしてしまうことがあります。本来何が正しいとか何が良いとはいえるようなことではないことでも、人数が多いことで、それがその場の価値観となり、自分が否定されたような気持ちになるのです。もし明らかに居心地が悪いのであれば、こちらのママのように距離を置くことも大事な選択です。
 
今回のケースでご相談者の方は自分のいつもの価値観に沿った飲み物を持参しましたが、こういうケースにおいてママの中には、本来の自分の価値観を封印し、相手に合わせてしまう方もいらっしゃるでしょう。実際、持ち寄りランチやお弁当持参のピクニックは、何を持って行ったらいいかと悩み、つい頑張り過ぎてしまうことも多いですよね。そこに参加した方々が本当に手作り重視派だったら、情報交換もできるし、気の合う仲間になると思いますが、もしみんなが無理しているのであれば、長続きしなくなってしまいます。もしかしたら今回のママ友グループの中にも、普段は手作り重視ではないけれど、持ち寄りだからと気張った方もいるかもしれません。
 
ママ友関係はその渦中にいると「ここで何とかうまくやらないと」という思いが走りますが、少し引いて周りを見れば、もっと気の合いそうなママたちだってきっといるはずです。子どもたちの人間関係のトラブルでもいえることですが、そこだけが居場所ではありません。実はすごく小さな世界で悩んでいるということもよくあるため、顔を上げてぐるっと見渡し、世界は広いんだということを改めて感じられると、新たな一歩を踏み出しやすくなると思います。
 

事例2. 一緒に遊ぶ約束が「子守り」に使われるようになり……

一緒に遊ぶ約束をするも「子守り」に使われるようになってしまい……

一緒に遊ぶ約束をするも「子守り」に使われるようになってしまい……

【相談内容】
長女が幼稚園で仲良くなった友だちのママの話です。帰宅後も遊びたいという子ども達の要望で、家に遊びに来てもらったり公園で遊ぶようになりました。そのママには小さな下の子がいて、基本的には私が一人で子ども達を見ることが多かったのですが、だんだんと夕方にお迎えに来るという約束が最初は数十分遅れ、それがどんどんひどくなり家で夕飯とお風呂まで済ませるようにもなっていきました。  

小さなお子さんがいるなら仕方ないと最初は思っていましたが、あるとき他のママ友から、そこのお宅は二世帯住宅で実のご両親と同居されていて、子どもの面倒はお母様が見てくれていると聞きました。その話を聞いて、今までモヤモヤしていたことをいよいよはっきり伝えることにしました。なぜなら私もちょうどその頃、二人目を妊娠中だったため人の子の子守りまでするのはきつかったからです。

人伝えに事情を聞いたことで気分を害され露骨に態度に出されましたが、子どもたちの関係性を一番大事にしたいという私の意見には同調してくれました。(相談者:44歳女性)
 

持ちつ持たれつの関係を! 「できないこと」はきっぱり伝える

1つ目の事例のように良い悪いでは語れない価値観で悩むケースもありますが、今回のように「明らかにそれってどうなの?」という感覚のずれが問題になることもあります。ママ友関係は持ちつ持たれつだといい関係が築きやすいですが、この事例のように一方に頼り過ぎになると、仲も崩れてしまいがちです。お迎えの時間が次第に遅れるようになり、夕食とお風呂までとは(!)、この話を聞いた多くの方がビックリされていると思いますが、中にはこういうこともあるわけです。
 
この方は2人目を妊娠中の時期までこの状況を受け入れていたようでとても寛大だと感じますが、何をどこまで相手にお願いできるかという価値観が大きく違うと、ママ友関係のみならずトラブルになりがちです。「いつでも預けて!」という言葉を真に受けて、いつもお願いしてしまうなどはその典型ですね。基本は持ちつ持たれつ、同じようなバランスでやっていくことが一番なので、この方はよくここまで我慢されたなと感じます。

このような「ちょっとひどいんじゃない」という感覚のずれは、相手が気付いていないことも多いため、できないことはできないと言葉で伝えていくのが望ましいでしょう。
 

学生時代の友だちとは違う「ママ友」、価値観は違って当然

ママ友は子どもを介して知り合うため、親自身の友だちをつくるプロセスとは異なるものです。自分の友人であれば、まずは何かしらの共通項があるのが普通で「食べることが大好き」だったり、「笑いのツボが同じ」だったりと意気投合することがあって、友情が深まっていくものでしょう。その点、ママ友関係は子ども同士が仲がいいからという理由で知り合うことが多いため、自分の趣味や趣向といったものは「合えばラッキー」という程度になってしまいます。
 
子どもがたまたま同じ幼稚園に同じ年に入園したということが大きな共通項であっても、ママ同士は年齢も育った環境も時代も、それまでのキャリアも違うため、学生時代の友だちと違って当然といえば当然です。「絶対ここしかない」という思い込みに縛られると苦しくなりますが、「価値観が合えばラッキーだけど、違う確率の方が高いかも」と思えると、置かれた状況の重みが軽減され、距離を置くなどの対処がしやすくなると思います。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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