単身年収300万円で平均貯蓄800万円?
表は単身世帯、2人以上世帯での年収階層別の貯蓄額の平均と中央値です。中央値とは金額の少ない順に並べたとき、真ん中に位置する人の金額。平均値よりは実態に近い金額を表します。
また、この調査でいう貯蓄とは、運用のためまたは将来に備えて蓄えている部分とされていて、土地・住宅・貴金属等の実物資産、現金、預貯金で日常的な出し入れ・引落しに備えている部分は除いています。つまり、将来のために貯めているお金という位置づけです
単身全世帯の貯蓄保有額は平均1062万円、中央値は100万円とのこと。そのうち、年収300万円未満世帯で平均貯蓄722万円、中央値62万円。年収300万~500万円未満では、平均1035万円、中央値213万円となっています。
また2人以上全世帯の貯蓄保有額は平均1563万円、中央値は450万円とのこと。そのうち、年収300万円未満世帯で平均貯蓄801円、中央値100万円。年収300万~500万円未満では、平均1151万円、中央値300万円となっています。
年収300万円の平均貯蓄は2つの年収層の中間と考えると、単身で平均850万円、2人以上世帯で950万円程度となりそうです。年収300万円でこの金額はかなり高額ではないでしょうか?
平均貯蓄、単身20歳代179万円、30歳代606万円
次に年齢別に貯蓄状況をみてみます。表は単身世帯の年齢層別の貯蓄額の平均と中央値、そのうち年収300万円未満、年収300万~500万円未満の貯蓄状況です。
20歳代では全体の平均貯蓄は179万円、中央値は20万円、30歳代では平均606万円、中央値56万円と貯蓄が増えています。40歳代以降も増えており、60歳代では平均1860万円、中央値460万円までになっています。
20歳代年収300万円未満、平均貯蓄72万円、中央値8万円
年収300万円未満の層をみると、20歳代では平均貯蓄72万円、中央値8万円となっており、やっと貯め始めたところという状態。30歳代以降も平均は順調にあがっています。ここで注目したいのが中央値。20歳代8万円、30歳代15万円、40歳代2万円、50歳代で50万円、60歳代で300万円。この数字はかなり厳しい結果ではないでしょうか。50歳までの全ての年齢層で、年収300万円未満の大半は貯蓄が数万円程度ということです。
30歳代年収300万~500万円未満、平均貯蓄450万円、中央値140万円
年収300万~500万円未満の貯蓄状況をみると、20歳代で平均230万円、中央値100万円、30歳代で平均450万円、中央値140万円となっています。年収300万円未満よりは増えています。年収300万円を超えたあたりから、少しお金の余裕が出てきてお金を貯めるサイクルができてきているようです。年収300万円平均貯蓄、20代100万円、30代300万円程度?
年収300万円未満の単身世帯の平均貯蓄額が722万円と予想よりかなり高い金額が出て驚きました。しかし、これらの多くは60歳代が1174万円と高額な貯蓄をしており、そのために平均がひきあげられたことがわかりました。年収300万円未満の世帯で一番多い年齢層は20歳代となっています。そこで、20歳代の貯蓄に注目すると、20歳代の平均貯蓄は年収300万円未満で72万円、300万~500万円未満で230万円とのこと。20歳代では年収300万円で平均貯蓄は100万円程度というところでしょうか。
そして、30歳代の平均貯蓄は年収300万円未満で256万円、300万~500万円未満で450万円。30歳代での年収300万円の平均貯蓄は、その中間と考えると約350万円程度と予想することができます。
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