1:『余命10年』(2022年3月4日公開)
小松菜奈と坂口健太郎のW主演による切ない恋愛映画。不治の病で「余命10年」を宣告された茉莉(まつり/小松菜奈)は同窓会で再会した和人(坂口健太郎)とお付き合いするように。二人は幸せな日々を過ごすけれど、茉莉は、和人に余命のことを打ち明けられなかった……。同名原作の映画化で、作者の小坂流加さんはヒロインの茉莉と同じ病で2017年に天国へ。
この映画はお涙頂戴の不治の病映画ではなく、どうやって生きるかを模索し続けた茉莉と彼女を見守る家族、恋人、友人たちとの物語。改めて「毎日を生きる」ことの大切さを教えてくれる素敵な作品です。
監督:藤井道人
2:『ウェディング・ハイ』(2022年3月12日公開)
(C)2022「ウェディング・ハイ」製作委員会
バカリズム脚本による結婚式珍騒動コメディ。新郎(中村倫也)と遥(関水渚)の結婚式に、遥の元彼(岩田剛典)がやってきたり、親戚や上司たちが暴走したり、結婚式が大ピンチに! ウェディングプランナーの中越(篠原涼子)はこのピンチをどう切り抜ける?
スター共演による群像劇で、結婚式に集まる人々がさまざまな事情を抱えて出席。二人を祝福する気持ちはありながらも、自分を優先したために起こる騒動がもう大迷惑! でも、ウェディングプランナー中越の秘策が素晴らしく、かつ、大爆笑! これから結婚する人にとってはいい参考になりそうです。
監督:大九明子
3:『SING/シング:ネクストステージ』(2022年3月18日公開)
(C)2021 Universal Studios. All Rights Reserved.
マシュー・マコノヒー、リース・ウィザースプーン、スカーレット・ヨハンソンなどの声優陣は続投し、なんとバンド「U2」のボノも初登場。日本語吹替え版も内村光良、長澤まさみ、MISIAと前作のメンバーに加え、B'zの稲葉浩志が、声優初挑戦! ボノの吹替を担当するのも話題です。
監督:ガース・ジェニングス
4:『ナイトメア・アリー』(2022年3月25日公開)
ギレルモ・デル・トロ監督による奇妙でスリリングなスリラー映画が登場。カーニバルのショーで読唇術をする女性に気に入られたスタントン(ブラッドリー・クーパー)は、彼女のテクニックを学び、各地のショーで成功をおさめます。しかし、精神科医の女性(ケイト・ブランシェット)と出会い、彼の人生は狂っていく……。怖い物見たさの刺激や裏で暴露されるいかさまのテクニックなど、面白要素満載! 全編、怪しく悪夢的で目が離せません。ラストが痛烈な皮肉!
監督:ギレルモ・デル・トロ
5:『ベルファスト』(2022年3月25日公開)
『ナイル殺人事件』の監督&主演など大活躍中のケネス・ブラナーが、自身の自伝的な物語を映画化したのが本作。アカデミー賞作品賞ほか7部門候補になっています。ベルファストは北アイルランドの街。バディ少年(ジュード・ヒル)は、大好きな家族に囲まれて楽しい毎日を送っていたけど、ある日、カトリックの住人たちが暮らす地域をプロテスタントの武装集団が襲撃。ベルファストは分断されてしまう。
宗教による争いが激化していく様は恐ろしいものの、作品の中心はバディ少年と家族。全編を貫く軽快でユーモラスで温かい世界観は観るものを引き付けて離しません! 特にバディ少年の可愛さとママ(カトリーナ・バルフ)の名演は心に残ります。本当におすすめ!
5作品いずれも甲乙つけがたい出来栄えで、一番が決められない……と思っていたら、話題作をひとつ忘れていました! 『THE BATMAN ザ・バットマン』(2022年3月11日公開)です。 クリストファー・ノーラン版の『バットマン』シリーズよりも、闇落ちハンパないです。アクションは大迫力、ドラマも含めて見応え十分ですが、画面が暗いので、ぜひ大スクリーンで観ることをおすすめします!
というわけで結果6作品になりました……! 感染対策を万全にして劇場でお楽しみください。