そこで、All About編集部は「ストレス発散法」に関するアンケートを実施。今回はその結果を発表するとともに、医師である筆者が良い発散法、悪い発散法を解説します。
※アンケートは、下記条件で実施
・男女比:男性 135名/女性316名/回答しない 3名
・年齢比:10代 2名/20代 118名/30代 178名/40代 102名/50代 45名/60代 8名/70代 1名
・アンケート実施期間:2022年1月14日~15日
1位は「寝る」、飲食でストレス発散する人も
グラフに示しているのは、3カ月以内にストレスを感じたと回答した454名を対象に、「ストレス発散のためにしていること」を回答してもらい、ランキング形式で集計したものです。ストレス発散のためにしていること
今回のアンケート結果は、まさにそんな数字かな、と言えそうな結果でした。何かにイライラして仕事の能率がはっきり低下しているような毎日など、ストレスレベルがあるレベルを超えると、当人の心身の健康状態に赤信号が(少なくとも黄色信号が)出てきます。
事態をそれ以上に悪化させず元の自分に戻るためには、その状況に積極的に対処すべきです。ストレスを上手に発散して、気持ちをリラックスさせるコツが身についていれば、そうした際に起きやすい心身の不調を未然に防ぐことができます。
具体的なストレス発散法は、広い観点から見れば「体を休ませる」「体が必要とするエネルギーを補充する」「脳の疲れを取る」ことです。その良し悪しは、基本的には結果で分かります。実践することで良い毎日になれば、効果的なやり方です。そうでない場合は、見直し等を是非ご検討ください。
逆効果!? ストレス発散のNG行為
本人には自慢のストレス発散法でも、場合によっては逆効果になる可能性もあります。一般的に、ストレス発散法が逆効果になる場合とは、明らかに行きすぎている場合です。例えば、イライラするからとお茶・コーヒーを飲みすぎてしまうと、カフェインの摂りすぎによる、カフェイン依存症になる可能性もあります。ストレス発散法の大きな注意点は、このような依存症へのリスクです。今回のアンケートでは、「お茶・コーヒーを飲む」以外にも、「買い物・ネットショッピングをする」、「お酒を飲む」、「ゲームをする」などもあてはまります。実際に依存症に関する問題が発生するか否は、それぞれの状況によります。
例えば、ストレス解消法が「お酒を飲む」人の場合、100人のうち何人かは必ずアルコール依存症に関わる状況になる……といったレベルのリスクがあります(誰とは予測しにくいですが)。もし仮に何かに対する依存症が発生すれば、その克服は、一般的にかなりの難易度があります。「君子危うきに近寄らず」で、該当しそうな方はどうかご注意ください。