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ネガティブな感情はどう解消する?みんながやっている解消法2位「テレビ・ドラマ・映画を見る」では1位は?

ネガティブな感情になったとき、あなたはどのようにして切り替えていますか? 気分を切り替えようと思っても、ネガティブな感情からなかなか抜け出せなかった経験がある人も少なくないはず。ネガティブ感情からの良い脱出法、悪い脱出法を解説します。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド

なんらかの理由からネガティブな感情になったとき、あなたはどのようにして切り替えていますか? 気分を切り替えようと思っても、ネガティブな感情からなかなか抜け出せなかった経験がある人も少なくないはず。

そこで、All About編集部は「ネガティブ感情になった時の脱し方」に関するアンケートを実施。今回はその結果を発表するとともに、医師である筆者がネガティブ感情からの良い脱出法、悪い脱出法を解説します。

※アンケートは、下記条件で実施
・男女比:男性 181名/女性316名/回答しない 2名/その他 1名
・年齢比:10代 4名/20代 86名/30代 160名/40代 135名/50代 90名/60代 23名/70代 2名
・アンケート実施期間:2022年1月14日~15日
 

ネガティブ感情から脱出する時にすること1位は「睡眠をとる」

グラフに示しているのは、1カ月以内にネガティブ感情になったという人476名について、ネガティブな感情になったとき、どういった症状が現れたかを整理したものです。
ネガティブ感情になった時の身体反応

ネガティブ感情になった時の身体反応

最も多いのは「疲労感」で62.8%。続いて睡眠障害が37.4%、食欲の減退が31.7%という結果になりました。

次に、睡眠障害になったグループとそうでないグループに分け、「ネガティブ感情になったときの脱し方」の回答を整理したものです。
ネガティブ感情を解消する時にすること

ネガティブ感情を解消する時にすること

1位はどちらのグループでも「睡眠をとる」という結果になりました。睡眠障害になるグループは、そうでないグループと比較して割合が低い傾向にあるようです。それ以外の方法では、睡眠障害になるグループの割合が高く、寝ること以外でネガティブ感情から脱出しようと考えていることがわかります。

気持ちがのらない、何をしてもつまらないようなネガティブな感情の時は、寝るのが一番!という結果でした。

ランキングの2位は、「テレビ・ドラマ・映画を見る」でした。効果はコンテンツ次第ですが、確かに元気や気持ちのアップにつながります。実際、筆者自身もかなり気持ちが落ち込んでいた頃、ぼんやりと見ていたドラマの主人公のそのさまに、なんだか元気が出てきた事を覚えています。ただ、そうした際は、いつまでもダラダラとそれを見続けないようにしたいものです。

気持ちがネガティブになる理由は、脳がそのような心理状況を作り出すからです。脳内の不調が、ふだんとは違う心理状況を作ります。その引き金は通常、何らかのストレス。ネガティブな感情から脱出する手段は、ストレス対処法とかなり重なります。

今回のアンケートで筆者が推奨したいのは、ランキング5位の「泣く・感情を表に出す」です。これは特に、何らかの喪失体験を乗り切る際に役立ちます。喪失体験を引き金とするうつ病などから心を守るためには、しっかり悲しむ必要がある……といった事も、付け足しておきます。
 

逆効果!? ネガティブ感情から抜け出せないのはこれが理由

ネガティブな感情からの脱し方の良し悪しは、結果次第です。したがって、例えば「お酒を飲む」は、アルコール依存症へのリスクがあるので、その悪い結果が出る可能性を考慮すると、筆者としては全く推奨できません。しかし、その理由をしっかり説明する前にあっさり切り捨てるのも、NGかと思います。

実際、依存症へのリスクは、個人個人でかなり違います。生活環境の違い、それぞれの脳内構造を定めるDNAの違いなど、さまざまな違いで、アルコール依存症へのリスクが異なります。

具体的なイメージとしては、100人いれば、そのうちの60人近くはリスクが小。30人程度はリスクが中程度。そして、リスクがかなりある者が数名いる…… といったものが分かりやすいかもしれません。

このイメージが意味することは、ネガティブ感情からの脱出に「お酒を飲む」人が100人いれば、そのうちの30人程度には、「ご注意ください」という必要があり、その数名には「お酒はダメですよ」とはっきりNGを告げる必要がある、ということです。

「お酒を飲む」方にお伝えしたい注意点は、その数名が誰なのかが、あらかじめ分からない…… ということ。こうした依存症への注意点は、「ゲームをする」といった項目でも同様ですので、該当する方はどうかご注意ください。
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