老後の生活は年金がいくらあれば成り立つのでしょうか? 年金が10万円だと家賃も払い続けられないのでしょうか? 生活スタイルや生活費は世帯によって異なるので、正解はありませんが、一般的な統計値から老後の生活費を考えてみました。
 

65歳以上無職世帯の平均支出は月26万円

生活費は人(世帯)によって異なり、収入と支出が多い人もいれば少ない人もいます。収入が多くて支出が少ない人もいれば、収入が少ないのに支出が多い人もいます。大事なのは収入と支出のバランスが取れていることです。まずは収入と支出の平均値を確認してみましょう。下記のグラフは総務省の家計調査から、世帯主が65歳以上の無職二人以上世帯(年金暮らし)の収入と支出の内訳をグラフにしたものです。

 
無職二人以上世帯の収入内訳(資料:総務省「家計調査 家計収支編2020年」をもとに筆者作成)

無職二人以上世帯の収入内訳(資料:総務省「家計調査 家計収支編2020年」をもとに筆者作成)

65歳以上の無職二人以上世帯では、収入の平均値は月々26万6056円となっていて、そのうち20万3259円が公的年金給付による収入となっています。収入に占める割合は76%にもなり、その他は世帯員の勤労収入等が2万9194円となっています。世帯主は無職ですが配偶者等も無職とは限らず、世帯員の勤労収入が発生しています。平均が27万円弱であり、これより多い世帯もあれば少ない世帯もあります。平均なら老後に安心した生活を送っていくことも家賃を払い続けていくことも十分可能です。
 
次に支出の方も確認してみましょう。
 
無職二人以上世帯の支出内訳(資料:総務省「家計調査 家計収支編2020年」をもとに筆者作成)

無職二人以上世帯の支出内訳(資料:総務省「家計調査 家計収支編2020年」をもとに筆者作成)

65歳以上の無職二人以上世帯では、支出の平均値は月々26万3662円となっていて、そのうち特に多いのが「食料:6万9746円」「その他の消費支出:4万5445円」「非消費支出:3万3148円」等となっています。
 
統計の平均値は収入と支出のバランスが取れています。今後、収入が増え支出が減れば余裕が生まれますが、収入が減り支出が増えると大変な状況になっていくので、収入を減らさないよう、支出を増やさないよう気を付けていく必要があります。
 

年金が少ない人は少ないなりの生活スタイルの確立が必須

平均値では二人以上世帯で公的年金を月々20万3259円受け取れていますが、もし半分の10万円しか受け取れない人はどのようにやり繰りしていけばよいでしょうか?
 
簡単に言えば、支出も全部半分にすればバランスを保てます。ただ、半分にするのが難しい支出もあります。例えば、住居が賃貸なら賃料を半額にしなければなりませんが、単純に大きさを半分にしても賃料は半額にはなりません。家は大きくても小さくても設備は同じなので、小さいほど賃料は割高になっています。所有していれば維持コストがかかり、特に共同住宅では簡単にコストを削減できるものでもありません。そのため、他の支出を半分以上に減らす必要があります。
 
現実としては、何か資産がない限り年金収入10万円だけで生活をしていくのは単身でも難しく、その中で住居費を捻出するのはかなり厳しいと言えます。戸建てですでに住宅ローンを返済し終わっていて、メンテナンスをしない(維持コストをかけない)場合を除けば、住居費は最低でも数万円かかってしまいます。
 

住居費を削減するオススメ案

住居費を減らして生活を成り立たせるには、複数人で家賃(家)をシェアしたり、誰かの家に善意で住まわせてもらったりできれば負担はかなり減らせます。広い自宅があるなら貸して賃料を得る考えもできます。無理だと思う人がいるかもしれませんが、無理だと決めつけてしまったら何も改善しません。年金生活者になる何年も前から、似たような境遇の人や空き家に悩んでいる人を見つける等、良い案をみつける努力をしてみてください。思い続けていたら良い話の一つや二つはきっとやってきます。
自宅,貸す

広い自宅があれば貸すことも可能

公的年金は働いている時に納めた年金保険料等で決まります。将来の年金が多いか少ないかは、自分自身が一番理解しているはずです。老後を楽しくするには、老齢年金を受給し始めてから対策を講じるのではなく、若い頃から早め早めに対策を講じるようにしましょう。

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