令和4年、2回目を迎えた大学入学共通テスト

令和4年、2回目を迎えた大学入学共通テスト

令和4年、大学入学共通テスト(共通テスト)は2回目を迎えました。共通テストが終わった後は、いよいよ国公立大学の2次試験に向けて対策を立てる時期です。

赤本と呼ばれる過去問を解くことはもちろんですが、それ以外にも対策があります。本番直前のあと1カ月でできる国公立大学の2次試験対策の3つのポイントを解説します。
 

共通テストとは全く異なる、国公立大学の2次試験

マーク式の共通テストとは異なり、国公立大学の2次試験は、記述式や論述式と呼ばれる形式がほとんどです。国語では数十~数百字で答える論述式の問題があったり、英語では英作文があったりします。数学では途中の計算過程も採点の対象になります。当然、マーク式の問題とは出題傾向も異なるため、それ相応の対策が必要です。
 
国公立大学を目指す受験生はこれまでも、記述式を視野に入れた勉強を行ってきたはずです。しかし高校3年生になって特に夏以降は、共通テストを視野に入れたマーク式の問題に慣れておくための時間が必要でした。また共通テストが終わっても、マーク式を多く導入している私立大学の入試が終わるまでは、記述式との勉強を両立しなければなりません。

そこで本番直前の時期に重要なのが、いかに効率的に2次試験対策を行うかです。
 

ポイント1. 過去問を解いて出題傾向をつかむ

国公立大学の2次試験は、共通テストと違って決まった出題形式というものがありません。また私立大学の個別の学力検査の出題形式は、大学によってまちまちです。このため、出題傾向をつかむために過去の入試問題(過去問)を解くことは、入試対策では常識です。

ただし、これは問題形式に慣れるためというほかに、もう一つのねらいがあります。それは「弱点を洗い出す」ことです。
 
当たり前の話ですが、過去問を解いても類似の問題が出題されるわけではありません。しかし、ほとんどの大学では毎年出題傾向がほぼ同じため、過去問を参考に受験対策を立てるのがベストです。例えば、英語で整序問題、国語で漢字・語句の問題が出題されるならその対策をする必要があります。

このほかにも過去問を解いてみると、あまり点数がとれない苦手な問題や分野がわかることがあります。例えば、英語で類義語や対義語があいまいだとわかったら、ノートにオリジナルの類義語・対義語集をつくるとよいでしょう。数学で三角関数の公式があいまいだったり、数列の問題の解き方のパターンを忘れている場合は、フローチャートにしてノートにまとめておくなど、個別の対策を立てるようにしましょう。
 
このように、過去問は解いておしまいではありません。過去問を解いた結果、「なぜ解けなかったのか」を分析し、「どんな勉強が必要か」という対策を立てて、その後の勉強に活かすことが大切です。
 

ポイント2. 苦手な分野を重点的に「弱点補強」をする

さて、過去問を解いてある程度対策を立てたところで役に立つのが、パターン別やレベル別の問題集です。2次試験直前にあれもこれも問題集を買うのは好ましくありませんが、もっとも必要な問題集は何かがはっきりとわかった場合は、できる範囲内で買ってやってみるとよいでしょう。

数学では、記述式の答案を書く練習ができる問題集があります。共通テスト対策でマーク式の問題に慣れてしまった頭を一度リセットするためにも、過去問以外に解いてみるとよいでしょう。

英語で長文読解力が不十分だなと感じた人には、レベル別や字数別の長文読解問題集がおすすめです。こちらは長文読解の対策としてはもちろんですが、文章中に出てくる単語や熟語、構文などを一通りおさらいするのにも向いています。また一度解いた問題でも、「速読用の教材」として繰り返し読んでみることをおすすめします。
 
その他の教科でも、赤本が終わってしまったという人は、難関私立大学レベルや国公立大学レベルといったレベル別の問題集に挑戦してみるといいでしょう。国公立大学の2次試験対策も視野に入れながら、滑り止めの私立大学の対策にもなります。
 

ポイント3. ヤマを張って対策の「選択と集中」を図る

理科や地歴・公民なら出題分野や時代などについて、ある程度ヤマをはって勉強することも時には必要です。ここまで来てヤマを張るとは何事かと思われるかもしれません。しかし、2次試験まで残り1カ月となったこの時期に、まんべんなく勉強するのは現実問題として不可能です。

日本史や地理などは、文化史や地域などを限定して勉強することにより、短い期間でも本格的な対策が可能です。この分野が出題されたら確実に点が取れるようにするとか、あるいはこの分野が弱いため点が取れないと思ったらその分野を重点的に復習するなど、「選択と集中」というメリハリが重要なのです。
 
小論文の場合は、頻出テーマに沿って模範解答を作っておくとよいでしょう。筆者の塾には、実際この方法で国公立大学に合格した生徒もいます。ただ気をつけてほしいのは、ヤマを張りすぎて、全く想定していなかったテーマで出題される場合です。そこで、自分が想定していないテーマが出題されても答えられるように、柔軟な対策を立てておくことも重要です。例えば、心理系の学部を受験して「AIをテーマにした問題」が出題された場合、少し焦ってしまうでしょう。しかし、そもそもAIと人間の違いは何かを冷静に考えれば、「人間はAIにできないことを大切にすればよい」という考えにたどり着くかもしれません。

あれもこれも欲張りすぎてもダメですが、ヤマを張ることがかえって「あだ」とならないように、バランスのよい「選択と集中」を心がけましょう。


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