公的手当

職場が変わったら、社会保険料が一気に上がりました。同じ月収なのになぜ?

お金のこと、難しいですよね。老後が不安でお金を貯めたい、家計を守りたい、と思っている人もいるのではないでしょうか。皆さんからのちょっとしたお金の疑問にオールアバウトの専門家が回答するコーナーです。今回は、社会保険料が職場によって違うのはなぜかについてです。専門家に質問したい人は、コメント欄に書き込みをお願いします。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

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お金のこと、難しいですよね。老後が不安でお金を貯めたい、家計を守りたい、と思っている人もいるのではないでしょうか。皆さんからのちょっとしたお金の疑問にオールアバウトの専門家が回答するコーナーです。今回は、社会保険料が職場によって違うのはなぜかについてです。専門家に質問したい人は、コメント欄に書き込みをお願いします。
 

Q:職場が変わったら、社会保険料が一気に上がりました。同じ月収なのになぜ?

「現在65歳。夜勤の仕事をパートで2年ほどしております。配偶者あり、義理の両親2人の扶養ありです。社会保険の金額ですが、健康保険料が1万円ほど、厚生年金保険料が1万8300円引かれていました。少し前に別の勤務先に変わり、同様の条件で仕事をしておりますが、ここでは、健康保険料が1万6000円、厚生年金保険が2万9280円引かれています。給料は16万~18万円ほどです。なぜこれほど違うのでしょうか?」(匿名希望)
 
社会保険の天引き額が違うのはなぜ

社会保険料の天引き額が違うのはなぜ

 

A:現在の勤務先に、天引き額が正しいのかを確認してみましょう

健康保険料や厚生年金保険料は、標準報酬月額(保険料や給付を計算するために定められた報酬の区分)によって決まります。標準報酬月額の決め方には何通りかありますが、月給(基本給)の他に、賞与や通勤手当、住宅手当、家族手当、役職手当、給食、社宅などの手当も含めた報酬をもとに、標準報酬月額は算出されます。

パートをしている人の標準報酬月額に関しても、年間で受け取った基本手当に交通費や諸手当が含まれた「報酬」を月額に換算した額によって決まります。
 
現在の健康保険料が1万6000円、厚生年金保険が2万9280円とのことですが、これは標準報酬月額が32万円のときに差し引かれる社会保険料の自己負担額とほぼ同額となっています。勤務先では給料が16万円から18万円とのことですが、月給の他に通勤手当や家族手当、住宅手当などが支給されていませんか?

また、健康保険料が1万6000円、厚生年金保険が2万9280円は、標準報酬月額16万円の社会保険料の会社負担分と自己負担分の合計額(令和5年度・協会けんぽ、健康保険料1万6000円、厚生年金保険料2万9280円)とほぼ同額です。

通常、社会保険料は自分と会社が半分ずつ負担するのですが、もし月給以外にボーナスや住宅手当等を含めても標準報酬月額が16万~18万円なら、会社が払うべきの分も天引きされている可能性があります。給与計算に誤りがないか、会社の総務部などに確認してみましょう。

※専門家に質問がある人はこちらから応募するか、コメント欄への書き込みをお願いします。

【参考資料】
令和5年度 協会けんぽ 東京都 健康保険・厚生年金保険の保険料額表

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