今回、All About編集部が実施したアンケートをもとに、「賞味期限切れの卵、いつまで食べられると思いますか?」の回答結果を紹介します。また、傷んだ卵を食べてしまった時のリスクや対処法を医師の立場から解説します。
※アンケートは全国各地500名を対象に実施
※男女比:男性 162名/女性 331名/回答しない 7名
※年齢比:10代 7名/20代 121名/30代 150名/40代 139名/50代 64名/60代 18名/70代 1名
※アンケート実施期間2021年8月17日~8月22日
約半数が賞味期限切れ後「1~3日後」まで
「賞味期限切れの卵、いつまで食べられると思いますか?」のアンケート結果は以下の通り。「賞味期限切れの卵、いつまで食べられますか?」の結果
最も多かったのが「3日後」の29.6%、続いて「1週間後」の25.6%という結果になりました。「その他」の回答者からは「期限が切れたら即廃棄」「食べ残すことはない」などの意見が寄せられました。
また今回のアンケートで500人のうち51人もの人が賞味期限切れの卵でお腹を壊した経験があることも分かりました。
〇「3日後」と回答した人の意見
・1~3日であれば火を入れれば大丈夫だと思う。(男性 50代)
・それ以上は怖くて食べられない。(女性 20代)
〇「1週間後」と回答した人の意見
・海外ではもっと賞味期限は長いから。(男性 40代)
・冷蔵庫内の卵ポケットに入れておくことが多く、温度が上下しやすい場所で傷みやすい。(女性 40代)
卵は生鮮食品のイメージが強いだけに、賞味期限切れ後は早めに加熱調理して食べるという人が多いようです。
卵は新鮮なうちに! 賞味期限切れのリスク
では、賞味期限切れの卵を食べる場合、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。牛や豚、鶏などの腸内はサルモネラ菌が生息しているので、卵に付着したサルモネラ菌が増殖して、腐ります。サルモネラ菌による食中毒を起こすことになります。
サルモネラ菌による食中毒は、発熱、腹痛、嘔吐、下痢、血便がみられます。摂取してから発症するまでの潜伏期間は8~48時間です。3~4日程度症状が続きますが、1週間続くこともあります。
特に子どもと高齢者は重症化し、菌が血液に入る菌血症になることがあります。子どもは意識障害や痙攣、高齢者は脱水になりやすいほか、サルモネラ菌を身体にもつ保菌者になることがあります。
生食はNG! 食中毒は予防できる病気
食中毒対策は、基本的には予防が大切です。生で食べるのを控えて加熱するようにしておきたいものです。食中毒は予防できる病気です。手洗いをしっかりとして、迅速な調理と低温保存し、しっかりと加熱することです。サルモネラ菌以外にも菌が増殖する可能性がありますので、できるだけ新鮮なうちに食べる方がいいでしょう。もし賞味期限切れの卵を食べて症状があれば、早めに医療機関を受診し、摂取したことを医師に伝えましょう。