今回、All About編集部が実施したアンケートをもとに、「賞味期限切れの豆腐、いつまで食べられると思いますか?」の回答結果を発表します。また、傷んだ豆腐を食べてしまった時のリスクや対処法を医師の立場から解説します。
※アンケートは全国各地500名を対象に実施
※男女比:男性 162名/女性 331名/回答しない 7名
※年齢比:10代 7名/20代 121名/30代 150名/40代 139名/50代 64名/60代 18名/70代 1名
※アンケート実施期間2021年8月17日~8月22日
約6割が賞味期限切れ後「1~3日後」まで
「賞味期限切れの豆腐、いつまで食べられると思いますか?」のアンケート結果は以下の通り。「賞味期限切れの豆腐、いつまで食べられますか?」の結果
最も多かったのが「3日後」の33%、続いて「1日後」の25.8%という結果になりました。水分が多く日持ちしないイメージがある豆腐なだけに、多くの人にとって賞味期限切れ直後か数日までが限度のようです。
また今回のアンケートで500人のうち22人が賞味期限切れの豆腐でお腹を壊した経験があることも分かりました。
〇「3日後」と回答した人の意見
・3日を過ぎるとぬめりが出てくる。(男性 60代)
・開けていれば即捨てますが、まだ開けていない豆腐なら食べます。(女性 20代)
〇「1週間後」と回答した人の意見
・充填タイプの豆腐であれば、雑菌が繁殖しにくいため。(女性 20代)
・このくらいなら火を通せば安心だから。(男性 30代)
「1日後」「3日後」など食べられると思う期間が比較的短い人からは、過去にお腹を壊した経験や色やぬめりなど明らかな劣化を感じた経験があるという声が多く寄せられました。
また「1週間後」と回答した人は未開封かどうか、パックを密閉後に高温加工した「充填タイプ」かそうでないかを判断材料としている人が多いようです。
加熱しても安心できない⁉ 賞味期限切れのリスク
では、賞味期限切れの豆腐を食べる場合、どんなリスクが考えられるのでしょうか。豆腐が変色したり、味や臭いが変だと感じる場合は腐っているかもしれません。パックに入っていても冷蔵保存の豆腐では、水分と栄養で細菌が増える可能性があります。
主に空中の細菌やカビが増殖することが原因ですが、空中に多く存在する細菌であるブドウ球菌が増えた食材では毒素も多く見られ、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの消化管の症状が見られます。また、常温に放置すると増殖しやすいのがカビ。カビの生えた食材を食べると、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などの症状が見られます。
カビの毒素もブドウ球菌の毒素も加熱には強い場合があるので、加熱したからといって安心ではありません。
異変を感じたら食べちゃダメ!
毒素による胃腸炎の場合の多くは数日で改善しますが、胃腸炎の症状が強い場合は、嘔吐と下痢で脱水症状のリスクが高まるのでできるだけ水分摂取を行います。細菌による胃腸炎は、抗菌薬を使用したほうがいい場合もあるので、数日で症状が改善しない、発熱がひどい、水分摂取ができないなどの症状があれば、医療機関を受診しましょう。
毒素によってはショック状態になったり、長期間カビの毒素が体に入ることでがんを引き起こす場合も。毒素に対する特効薬はないので、とにかく予防が重要です。少しでも変だと思ったら吐き出して、食べないようにしましょう。