定年前後の過ごし方が老後の明暗を分けるといっても過言ではありません。「あのときやっておけばよかった……」と後悔しないために、定年前後で必ずやっておきたい3つのことについてお伝えします。
 

定年前後でやってくる3つの大きな変化

定年前後の日々について、思いを巡らせたことはありますか? この時期には「お金」「環境」「健康」の3つの大きな変化が訪れます。
 
多くの場合、60歳で定年を迎え、再雇用や再就職して65歳で完全定年を迎えることになります。再雇用・再就職後の給与は、現役よりも下がる場合がほとんどです。また、長年所属した部署からの移動や携わる仕事範囲の変更など、環境も大きく変わります。これにより対人関係も変化するかもしれません。

そして、仕事中心の生活スタイルから家族と自分中心の生活スタイルになり、多くの時間を過ごす場所がオフィスから自宅や地元になります。
 
さらに、加齢とともに、体調や体型の変化が気になり出します。例えば、厚生労働省の調査では心筋梗塞や脳卒中は50代から急増し、入院率もグッと上がるという結果が報告されています。加えて親の介護が予想される時期でもあります。

【動画でも解説!】

 

定年前後で必ずやっておきたい! 3つのチューニング

では、このような大きな変化に対応するために、定年前後でやっておくとよいことは、「家計」「資産」「暮らし」の3つのチューニングです。具体的には、次のようなことになります。
 
1. 家計を整える
・現状をありのまま把握する
・ライフプラン表やキャッシュフロー表などを活用して見える化する
 
2. 資産を運用する
・資産全体のポートフォリオを作成
・全体の資産バランスを考えていろいろな運用方法を活用する
 
3. 暮らしをリセットする
・断捨離の実行
・健康の再確認

「チューニングする」というのは、この3つの要素を今の暮らしや老後の暮らしに合わせて、調整するということです。例えば、オーケストラでは、少しずついろんな楽器の音を調整し、合わせていくことで、一つの曲を奏でることができますよね。

それと同じで、「ただ家計だけを切り詰めればいい」というわけではなく、家計、資産、暮らしの3つの要素を現状の暮らしに合わせて、調整していくということが大事なのです。
 

3つのチューニングが必要な理由

「定年になったら夫婦でのんびりしたい」「孫たちと毎年旅行したい」「もっと趣味に打ち込みたい」といった夢や希望をかなえるために、お金は必須アイテムです。

定年退職後は年金と貯蓄で家計を維持し、夢や希望を実現していくことになります。夢や希望をかなえるためにも、定年前後の期間を活用し、家計・資産・暮らしのチューニングが必要なのです。
 

なぜこの時期にやるべきなの?

健康寿命の不安がある70代、80代から比べれば、まだまだ体力も気力も十分にある年代です。お金の不安があったとしても定年前の現役期間ならば、貯蓄や働き方、暮らしのリセットなどでリカバリーできる可能性もあります。

「老後は何とかなる」と思っていると、定年前後の大きな変化に取り残されてしまうかもしれません。「あのときやっておけば……」とならないためにも、定年前後で3つのチューニングをしておくことをおすすめします。
 

うまくやるためのコツは?

ゴールを決めずに手当たり次第に開始すると、挫折の原因になりかねません。まずは、「60歳を人生の折り返し地点」と決めて、実行することをおすすめします。

60歳は還暦を迎え、人生の節目の年齢であることや、いったん定年退職し、再雇用制度の選択で働き方が変わることなどから、ここを基準にして「どんな人生を歩んでいくのか」「お金をどうしていくのか」を考えていくと、計画が立てやすいと思います。
 
いかがでしたでしょうか。「定年なんてまだまだ先のこと」と思っていると、あっという間にその日が来てしまいます。定年前後の期間を上手に活用し、いつまでも楽しく、元気に暮らしていけるよう、まずは家計、資産、暮らしの3つのチューニングから始めてみてください。
 
【参考資料】
・厚生労働省:「平成29年 患者調査」
・総務省統計局:「統計Today No.103」
勤労者の老後の生活設計に関する世論調査
・生命保険文化センター:「健康寿命」 
 

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