旧タイプのお金持ちは「現金」を持ち歩く
たとえば、昔のお金持ちが持ち歩いていたものといえば、ルイ・ヴィトンのポーチでしょうか。バブル経済の時代を知っている人ならば、なんとなくイメージできると思います。そのポーチに長財布やら、現金数百万円やらが入っていて、彼らはそれを小脇に抱えて、商談に行ったりしていました。まだまだ現金が強い時代でしたね。新旧お金持ちの価値観はどう違う?
新タイプのお金持ちは「スマホ」を持ち歩く
一方、今のお金持ちが重視するのは「モノを持たない」「ライフスタイルをシンプルにする」ことであり、彼らが持ち歩くのは、極論するとスマホ1つです。クレジットカードはいうに及ばず、電子マネーやQRコード決済はスマホで完結しますから、もはや物理的に現金を持ち歩く必然性がありません。さらに、クレジットカードやスマホ決済ならポイント還元が受けられるうえ、ATMに並んで現金を引き出す手間もかかりません。
そんな彼らは、「今どきカードが使えない店なんて、終わってる」「カードやスマホで決済できない店は、そもそも選択肢に入らない」などと言います。
余計なモノを持たないことが大前提!
私の周囲でも財布を持たず、スマホ1台で生活している起業家は増えており、「外出は手ぶら」がデフォルトになりつつあります。スマホさえあれば、メールもSNSもできるので、いつでもコミュニケーションが取れます。電子書籍が読めたり、音楽が聴けたりするので、疲れたときに気分転換もできます。
さらに、情報収集や株・為替などのトレードもできるから、ほぼ生活の全方位がスマホで完結。スマホは、「モノを持たない」で生きる彼らの万能ツールとなっているのです。
今でも長財布を持ち歩く理由
旧タイプのお金持ちは、経済的に成功しているし、クレジットカードを持っているにもかかわらず、彼らはなぜいまだに長財布を持つのでしょうか。それは、かつての現金決済の時代の体験に縛られ、「現金を持っていないことへの不安」「現金が足りないという場面に直面する恐怖」がそうさせるのかもしれない……というのは、うがった見方でしょうか。