では、実際に何歳まで働く予定という方が多いのでしょうか。
オールアバウトでは、30~59歳の方を対象に、早期リタイアの意思や、何歳まで働く予定か、また、副業や独立開業の予定があるかについて、アンケートを実施。525人の回答から分かった、30~59歳の定年後も働く意識の現状とは。
実施したアンケートの回答者属性
今回、インターネット上での調査を実施し、525人の方に回答をいただきました。回答者の年代別人数については以下の通りです。50代ですでに早期リタイアした人は約15%
まずは、早期リタイアの意思があるかについて、聞いた結果が以下になります。
また、50代の方の回答を見ると、約15%の方がすでに早期リタイアしていることが分かります。
何歳まで働く予定かの回答1位は「働けるまで働く」
次に、何歳まで働く予定か、という質問については、以下のような結果になりました。65歳まで働く予定という割合は55~59歳が最も多くなっています。一方で、働けるならいつまでもという方が50代になると最も少ないという結果に。
副業・開業の意思がある人は70%以上
最後に紹介するのは、副業、もしくは独立開業する意思の有無について聞いた結果です。結果をご覧いただくと分かる通り、すでに実施しているという方が全年代で20%以上、現在検討中という方を含めると50代は70%以上という結果になりました。今働いている企業からもらう給与以外にも収入源の確保を検討している人が多いことが分かります。
以上、早期リタイアの意思や、何歳まで働く予定か、また、副業や独立開業の予定があるかについてのアンケート結果を紹介しました。この結果に対して、All Aboutのマネーガイド、坂口猛さんにコメントをいただいています。
調査結果について、マネーガイド、坂口猛さんからのコメント
「何歳まで働く予定?」という質問に対する回答として、「働けるならいつまでも」と回答された方が全体で約46%いらっしゃいました。正直、わたしも同意見なのですが、年々このように考えている方が増えているように感じました。興味深かったのは、「働けるならいつまでも」と回答された方の年齢別の数値です。30代の方が約47%、40代が50%程度、50代の方が40%程度となっているのですが、50代以上の方の数値が一番少ないのには驚きました。比較的経済的に余裕があるのか、はたまた、もう働くのに疲れてしまっているのか……。逆に、40代の方々の働く意欲が高い点は、とても心強く感じました。
また、次に多いのが65歳までと回答された方です。全体で約20%、55歳以上の方ですと約31%の方が65歳までと回答されています。
60歳までと回答された方は、全体で約13%いらっしゃるのですが、興味深いのは、30歳から44歳までの方の数値が14~17%と、45歳以上よりも高い点には驚きました。
そして、副業・開業の意思に関しましては、全体として、「実際にしている」が約26%、「現在検討中」が約43%、合計で約70%もいらっしゃるようです。
副業に関しましては、副業を解禁される会社も多くなってきているようですが、あらかじめ、勤務先の就業規則等を確認するなど、のちのちのトラブルにならないように注意する必要があります。
また、独立開業に関しましては、健康保険の関係や税務申告の関係など、いままでは、勤務先の会社が行ってくれていた事務作業等を、自らの責任と時間で行う必要がありますので、のちのち困ることのないように、じっくりと検討するようにしましょう。
状況にもよりますが、いきなり独立開業するのではなく、まずは、副業として始めてから、独立開業できるかどうかの判断をされることをおすすめします。
コメントをくれたのは……
坂口 猛さん
企業内外におけるお金に関する実務経験30年を活かしたアドバイスには、説得力があり、実務的であると定評があるFPの1人。また、正確な言葉の定義よりも、わかりやすさを重視しているため、初心者でもわかりやすい説明が特徴です。税金や相続・事業承継、副業・開業者への支援やクラウドを活用した働き方改革のための効率的なスキームづくりなどの支援を得意としており、All Aboutのガイドやセミナー講師としても精力的に活動中。