弔電とは? 意味や読み方・送り方の基本を解説!
弔電とは? 意味や読み方・送り方の基本
ここでは弔電の送り方やお悔やみ電報の相場、メッセージ作成のポイントなどをまとめています。ぜひ参考になさってください。
<目次>
弔電(ちょうでん)とは? 意味・読み方
弔電とはご遺族に対して弔意を伝える、すなわちお悔やみの気持ちを伝える電報のことをいいます。読み方は「ちょうでん」です。弔電は、訃報の連絡を受けても、何らかの事情から通夜や告別式に参列できない場合に利用するものです。通夜、葬儀、告別式のいずれかに参列できる場合には送りませんので気をつけましょう。
弔電を送るタイミングはいつ?
訃報の知らせを受けたら、通夜や葬儀・告別式のいずれにも参列できない場合は、すぐに弔電の手配を始めます。まず弔電の送り先の住所、名前、また通夜・葬儀の日時を確認します。一般的には、通夜が行われる斎場・式場宛に送りますが、間に合わなければ葬儀や告別式に届くよう手配します。
弔電は通夜・葬儀・告別式の中で読み上げられるもののため、開始数時間前までには届くようにしましょう。また後から訃報を知った場合には、初七日までに弔電、またはお悔やみの手紙を届けるようにすればよいでしょう。
弔電の相場はいくら?
弔電には台紙料金、文字料金やオプションサービスの利用料金、送料の費用がかかります。インターネットの電報サービス会社によって料金設定が変わってきますので、送る前に確認しておくとよいでしょう。大事なポイントは、故人との関係によって相場は違ってきます。以下は金額と関係性別にまとめてみました。■1000円~3000円
友人や知人に弔電を送る場合に多い。また性別や年齢を問わず、どんな相手にでも送りやすい。1000円台はシンプルなデザイン。2000円~3000円台は花の刺繍や、絵柄入り台紙が多い。
■3000円~5000円
ビジネスシーンなど、また安価すぎる弔電では気が引けるという場合などはこのクラスがおすすめ。線香やブリザードフラワー、押し花などデザインが凝っていたり、付属品が付いている。ビジネスでは故人の生前の役職などを考慮して金額を決めるため注意が必要。
※同じ職場の方である場合は同僚との連名で送り、取引先の場合は会社から弔電を送るケースが多い。
■5000円~1万円
親しかった友人や、目上の方など。弔意をより伝えたい方へ。生花やプリザーブドフラワー、ソープフラワーが添えられたものや漆の箱に入った台紙。
弔電の送り方4つのポイント
■ポイント1:喪主と宗教を確認する弔電を送る宛名は故人ではありません。弔電を受け取る人、すなわち喪主になります。宛名は喪主ですが、誰が喪主か分からない時は、「故○○様ご遺族様」とします。
また使ってはいけないとされる「忌み言葉」があります。信仰されていた宗教・宗派によってはNGワードがあるので、あらかじめ調べておくと安心です。
たとえば仏教では一般的に「ご冥福をお祈りいたします」「お悔やみ申し上げます」が使われていますが、神道やキリスト教ではNG。その場合は「御霊のご平安をお祈りします」や「安らかな眠りにつかれますよう、お祈りいたします」を使います。また宗教がわからなくて困った時は「哀悼の意を表します」が無難なお悔み言葉だと知っておくとよいでしょう。
■ポイント2:宛名・差出人の書き方
宛名は、喪主の名前にするのが一般的。
- 父親が喪主の場合……「(父親の氏名)様方」
- 母親が喪主の場合……「(母親の氏名)様方」
- 喪主がわからない場合……「○○様(故人の氏名)ご遺族様」「○○様(故人の氏名)ご遺族一同様」
差出人は親しい間柄であっても、フルネームで入れるのがマナーです。また住所の記載も忘れないようにしましょう。弔電がたくさん集まるような場合は、遺族側が見てわかりやすいように居住地、所属する会社や団体名、学校名をつけるとよいでしょう。
連名で送る場合、人数制限はありませんが、2~3人程が理想的です。目上の人から順に名前を記載、また3人以上では「一同」という言葉を入れます。たとえば「○○株式会社 ○○部 一同」のようにします。一目見てどこから弔電が届いたのか、すぐ分かりますよね。
■ポイント3:送付先は葬儀会場
弔電は葬儀が執り行われる葬儀場宛に送ります。自宅が会場の場合は遺族宅へ送ることもありますが、遺族の方々が葬儀会場、また別の施設で仮眠や宿泊をしていて受け取れない可能性があります。弔電は葬儀・告別式会場で読み上げられるため、直接会場宛に送る方が間違いないでしょう。
■ポイント4:忌み言葉を避ける
故人の信仰していた宗教・宗派に注意します。一般的に避けるべき言葉をまとめてみました。
- 不幸が重なる:重ねる・かさねがさね・再三・くれぐれも
- 不幸が再び来る:また・たびたび・しばしば・返す返す
- 数字:「九」「四」
直接的な表現である「死ぬ」「死亡」「生きる」「生存」なども控えます。上手に言い換えて使いましょう。
- 「死亡」→「ご逝去(ごせいきょ)」
- 「ご生存中」→「ご生前」
- 「生きているころ」→「お元気なころ」
※仏教でも宗派によっては「迷う」「浮かばれない」など故人の魂が浄土にたどり着けない言葉はNG。キリスト教や神道では「冥福」「供養」「成仏」「弔う」「仏」「合掌」など仏教に通じる言葉はNG。
おすすめの弔電サービス
■NTT・ドコモ- 電話で弔電を送る場合
それ以外の回線・携帯電話・スマートフォンから利用の場合は0120-759‐560になります。クレジットカードでの支払いになるのであらかじめ確認しておきます。
どちらも受付時間が8時~19時(年中無休)と限定されています。19時までの申込みでしたら全国当日配達が可能です。料金は台紙の種類と文字数によって異なり、だいたい1000円~3000円が一般的な費用となります。
- インターネット(D-MAIL)で弔電を送る場合
- 電報料金について
電報台紙料金+電報(メッセージ)料金+オプションサービス料金=電報料金(税込)
※オプションサービス料金
- 弔電の送り方
- あらかじめ文章を考えておく。NTTの文例を参照しておく。
- 弔電先の住所、名前、喪主を調べておく。通夜・葬儀が行われる斎場や式場宛に送るのが一般的。
- 局番なしの「115」または携帯の場合は「0120-759‐560」へ電話する。
- オペレーターに自分の電話番号と名前、送り先の住所と名前、また台紙を選んで伝える。
- 送るメッセージを伝える。またNTTの文例を参考にする場合は文例番号を伝える。
- 送り主の名前、または会社名、役職などを伝える。
- 完成すればオペレーターが復唱、文字数と料金の案内をしてくれるので、確認する。
■郵便局
- 郵便窓口での差し出し
- ポストへの投函
- 郵便局へのFAXによる差し出し
- 郵便局への電話による差し出し
- インターネットで申し込む(Webレタックス)
■その他の弔電サービス 「でんぽっぽ」はKDDIが2010年から始めた本格的な電報サービスです。Webの申込で文字料金と送料が無料。台紙(商品)のみの料金が利用料金になります。通常便は14時までに申し込みが完了すれば最短で当日中に届きます。ただし当日お急ぎ便として、申込みから最短3時間以内に電報を届ける場合は有料オプションになります。
ソフトバンクグループ「ほっと電報」の弔電サービスでは、提携斎場であれば、最短1時間で届けることができます。通常は平日17時まで申し込めば当日中に届けてくれます(指定地域外では14時まで)。
電報台紙料金+最初の25文字までWebでの申し込みの場合715 円(税込)、電話・FAXの場合770 円(税込)、それ以降は5文字増えるごとに99円(税込)の料金が発生します。台紙は550円~。低価格のものが結構そろっています。
結婚式場検索サービスの「ブライダルカフェ」を運営する株式会社KSGインターナショナルが、特定信書便事業許可を総務省から許諾を得て平成14年より運営しています。
申し込みの流れ
商品を選ぶ→お届け日+配送先登録(配送可否チェック)→お届け情報・電報情報・決済情報の登録→注文完了
台紙料金、文字料金、配送料金すべて含まれています。1375円からの低価格帯サービスを強調。他にも弔電と一緒に生花やブリザーブドフラワー等を送るサービスもあり。
弔電の文例
弔電サービス会社には「お悔やみ」の文例一覧が用意されていますので、その中から自分の思っているイメージに近い文章を探してみましょう。そのまま使ってもよいですが、自分の気持ちを少し加え、アレンジしてもよいかと思います。■一般的な弔電
- ○○様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます
- ○○様の悲報に接し、悲しみにたえません。心よりご冥福をお祈りいたします
■ビジネスでの弔電
- 社長様のご訃報に、当社社員一同、謹んで哀悼の意を表します。ご遺族の皆様ならびに社員ご一同様に、心からお悔やみ申しあげます
- 貴社○○様の突然の訃報に際し、ご遺族ならびに社員の皆様に謹んでお悔やみを申しあげます。生前のご厚情に深く感謝すると共に、ご冥福を心よりお祈り申しあげます
■弔電で使われる主な敬称
- 父:ご尊父様、お父様、父上様
- 母:ご母堂様、お母様、母上様
- 夫:ご夫君様、ご主人様
- 妻:ご令室、ご令閨(れいけい)様、奥(方)様
- 息子:ご子息様、ご令息様
- 娘:ご息女様、ご令嬢様
- 祖父:ご祖父様
- 祖母:ご祖母様
- 妻の父:ご岳父(がくふ)様、お義父様(おとうさま)
- 妻の母:ご岳母(がくぼ)様、お義母様(おかあさま)
- 夫の父:ご尊父様、お父様、お父上様、お義父様(おとうさま)
- 夫の母:ご母堂様、お母様、お母上様、お義母様(おかあさま)
昨今では家族葬が主流となっています。高齢化が進み、遠方の居住や健康の理由で参列できない、また核家族化や高齢独居の増加で従来の葬儀も減少傾向です。そういう状況だからこそ弔電を利用して、せめてお悔やみの気持ちだけでも伝えたいものです。
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