老齢年金を少しでも増やして、老後のお金不安を解消!

年金生活が目前となった60代。それでも「老後のお金が心配」という人もいることと思います。安定した老後を送るために重要なことの一つが、終身にわたってもらえる年金をできるだけ増やしておくことです。貯金は取り崩していくとなくなってしまいますが、公的年金は一生涯終身にわたってもらうことができるのです。今回は60歳から将来にもらえる老齢年金を増やす方法についてお教えします。

 
年金を多くもらう3つの方法

年金を多くもらう3つの方法

 

その1 老齢年金をできるだけ繰り下げて受給する

通常老齢年金は、受給要件を満たすと65歳からもらうことができます。繰下げ受給とは、本来65歳からもらえる年金を遅らせて受給することで、もらえる年金を増やすことができる制度です。増額率は大きく、ひと月単位で0.7%増額されます。増えた年金は一生涯もらい続けることができます。繰り下げ受給は2021年現在では最長5年間(60カ月)遅らせることができ、最大で42%増額された年金をもらうことができます。

たとえば、5年間繰り下げして70歳から老齢年金をもらう場合は、その5年間の生活費が心配な人もいると思います。最近では多くの会社員は60歳で退職し、その後継続雇用、もしくは違う仕事で収入を得る人が多くなってきました。70歳まで仕事をして少しでも収入を得るという流れに進んでいます。70歳までの生活費を貯金やバイト収入などでも確保できれば、5年繰り下げて年金をもらうことを検討してみてはいかがでしょうか。
 
ちなみに、2020年5月に成立した年金制度改正法により2022年(令和4年)から受給開始時期が見直されます。現行制度の受給開始年齢では、60歳から70歳まで自分で選択可能ですが、年金受給開始時期について、その上限を75歳に引き上げます。繰下げ増額率はひと月あたりプラス0.7%(75歳からの受け取りで最大プラス84%)となります。この制度改正は令和4年4月から適用され、令和4年4月1日以降に70歳に到達する方(昭和27年4月2日以降に生まれた方)が対象です。
 

その2 付加年金を利用して年金を多く受け取る

自営業者などの第1号被保険者(厚生年金に加入していない人等)の人や、任意加入被保険者(65歳以上の人を除く)は、定額の国民年金保険料に付加保険料を1カ月当たり400円を上乗せして納めると、付加年金(200円×付加保険料納付済月数)を上乗せして年金受給することができる制度です。市役所や町村役場、または年金事務所の窓口で申し込みをすることができます。できるだけ多くの年金をもらいたい人は、検討してみてはどうでしょうか。
 

その3 年金の納付済み期間を、国民年金の満額をもらえる480カ月に近づける

公的年金は20歳から60歳未満までの40年間(480カ月)加入します。会社員の人は、給与から天引きされるため、基本的に年金保険料が未納になることはありません。しかし、年金を毎月払っているつもりだった人も、無職になってしまった期間があり保険料が未納ということがあるかもしれません。

自分の「ねんきん定期便」を確認して、過去に未納期間がないか確認してみましょう。未納期間がある人(保険料納付済期間が40年・つまり480カ月に満たない人)は、国民年金の満額がもらえず、未納期間分が減額されてしまいます。そういった人は、60歳を超えてから未納分の保険料を納付すると、480カ月を上限に加入し続けることができます。このような被保険者を「任意加入被保険者」といいます。

令和3年度の年金保険料である1カ月1万6610円の保険料を納付すると、1年間でもらえる年金が1627円増えます。満額にできるだけ近づけると、老後の不安が少なくなります。60歳から5年間任意加入すると、75歳以上、長生きする人ほどメリットを受けることができます。

公的年金を増やすと貯金の取り崩しを少なくすることができます。以上の3つの方法で終身年金を増やして、経済的な不安を少なくしていきましょう。


監修・文/深川弘恵

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