31歳からの恋愛相談室:今回の回答者は深爪さん
「31歳からの恋愛相談室」今回の回答者は、深爪さんです
■深爪さんプロフィール
今回の回答者:深爪さん
コラムニスト/主婦。2012年11月にツイッターにアカウントを開設。独特な視点から繰り出すツイートが共感を呼び、またたく間にフォロワーが増え、その数18万人超(2020年2月現在)。主婦業のかたわら、執筆活動をしている。『深爪式 声に出して読めない53の話』『深爪流 役に立ちそうで立たない少し役に立つ話』『立て板に泥水』他著書多数。芸能、ドラマ、人生、恋愛、エロと、執筆ジャンルは多様。
twitter:@fukazume_taro
オンラインサロン:https://lounge.dmm.com/detail/1448/
note:https://note.mu/fukazume_taro
お悩み:セックスをするとき、つい気持ちよさそうに演技してしまいます
お悩み:セックスをするとき、つい気持ちよさそうに演技してしまいます
私は彼とのセックスで、一度もオーガズムに達したことがありません。でも彼の前では、ほぼ毎回、達したふりをしています。
そうすると彼が喜ぶし、私が達しないことにはセックスが終わらない雰囲気だからです。演技をし始めてしばらくたつので、いまさらやめられないというのもあります。
元彼との行為でもイッたことはないので、私はそういう体質なのだろうと半分諦めてはいるものの、もし彼と結婚したら一生演技をし続けることになると思うと、なんとも言えない気持ちになります。
ちなみに、自慰行為でイクことはできます。でも、人にされるのと自分でやるのとではまったくの別物という感じがします……。
セックスで触れ合うこと自体は嫌いではありませんが、このまま演技を続けることが正解なのかわかりません。何かアドバイスいただけたら幸いです。
アドバイス1:セックスでオーガズムを得られる女性は少数派
アドバイス1:セックスでオーガズムを得られる女性は少数派
実際、私自身、セックスでイクことはまれです。しかも中イキに至っては、今日まで数度しか経験がありません。
若い頃は「セックスでイケないのはおかしいのではないか」と悩み、「あなたもイケる!マル秘テクニック」みたいな記事を読みあさったことがあります。
ある雑誌の「通勤電車の中で肛門を締めながらつま先立ちをするとイク率アップ」を真に受けて、1カ月間欠かさず電車の中で肛門を締め続けるも、便意を我慢する能力がアップしただけに終わりました。
また、「自慰を極めればイケる」と豪語する自称オーガズム専門家もいましたが、30年来のベテランオナニストである私の個人的な意見を述べさせていただければ、その説は「NO」です。
自慰の達人になると幸か不幸か自分の快楽ポイントを正確に把握してしまっているので、相手主導のセックスのときは「あと5ミリ右」「そこじゃねえし」「いや、乳首はつまんで回せや」などと、他人に背中を掻いてもらっているようなもどかしい気持ちになることもしばしば。むしろ自慰を極めてしまったがゆえに、オーガズムから遠のいてしまうのです。
アドバイス2:セックス中の演技は悪ではない。むしろ優しさあふれるコミュニケーション手段
とはいえ、相手に「あと5ミリ右」「そこじゃねえし」「いや、乳首はつまんで回せや」などと逐一口頭で指示するのは無粋にもほどがあります。たとえ要求どおりに動いてもらっても、サプライズなきセックスでは悦びも半減。そんなときこそ「演技」の出番です。金鉱脈に近づくと揺れまくる振り子のごとく、自分の性感帯に近づいたら、「ちょっとやりすぎかな?」レベルでアンアン喘いで、相手を的確な位置へと導いてください。
行為中の演技について否定的な印象があるようですが、これは相手に対して要求を言葉にせず「喘ぎ声」という名のオブラートに包んで意思を伝える奥ゆかしさであり、優しさなのです。
また、喘ぎ声には自分を酔わせる効果もあります。たいして気持ちよくなくても、アア~~~~アア~~~アアアン!アン!アン!!ア~~~~~!!!!!!と声を出しているうちに本当に気持ちよくなってくる場合も。ある種の自己暗示です。
アドバイス3:オーガズムを得るのに最も大切なのは、おそらく「気持ち」
アドバイス3:オーガズムを得るのに最も大切なのは、おそらく「気持ち」
私は、一度だけ挿入なしでのオーガズムを経験したことがあります。ずっと片思いをしていた男性とようやくデートにこぎつけ、ホテルへ連れ込むことに成功。部屋へ向かうエレベーターで抱きしめられてキスをされた瞬間、膝が震え、股間のダムが決壊。白目を剥いて失神しそうになりました。人は、挿入なしでもイケることに気づいた瞬間でした。
オーガズムに最も大切なのは、性感帯への的確な刺激ではなく「気持ち」なのかもしれません。
性感帯をどんなに高速でガンガン突いたところで、気持ちが高ぶらなければイケないし、全身が勃起していれば、キスだけでもイクことができる。
「気持ち」というのは脳内をエロ一色にすることだけではありません。自我を解放することも重要です。相手に心を開かないまま股を開いても、快楽に溺れることはできないでしょう。
あかりさんの場合は、彼を喜ばせることや終わらせなければならない義務感に縛られて、セックスに没頭できていないのではないでしょうか。また、イケないことに対するコンプレックスもあるかもしれません。
アドバイス4:セックスはオーガズムを得る以外にも、いろいろな楽しみ方ができる
ここはひとつ、セックスの目的を変えてみてはいかがでしょうか。自慰ではイケるのですから、セックスではイクことにこだわらず、別の楽しみ方を見つけてみる。彼の開発に全力を注ぐのもいいですね。彼を育てる目的なら「演技」にも前向きになれるのではないでしょうか。
ちなみに、私も最近はセックスを会話の延長として楽しんでいます。絶頂感は自慰で得られるので、もうセックスにオーガズムは求めなくなりました。
相手が喜ぶ様子を見て嬉しくなったり、優しく抱きしめられて温かい気持ちになったり。刺激はないですが、温泉に浸かっているようなリラックスした時間を過ごしています。
若いころは、ただただ性的な快楽を追求していましたが、これはこれで幸せなセックスの形だと今では思えるのです。
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Q.童貞だった彼。セックスがまったく上達しません
Q.付き合う前にセックスはNG?でも体の相性も気になります
Q.いい感じだった彼が急にそっけなくなりました。もう脈なしですか?