31歳からの恋愛相談室:今回の回答者は藤本シゲユキさん
「31歳からの恋愛相談室」今回の回答者は、藤本シゲユキさんです
■藤本シゲユキさんプロフィール
今回の回答者:藤本シゲユキさん
ホストクラブオーナーを経て、女性向けの恋愛カウンセラーになるという異色の経歴の持ち主。2014年からアドバイザー業に専念。男性心理を知りつくした立場から、人生と恋愛の成功率を上げるための的確なアドバイスを行う。累計相談件数5000件以上、HPは月間100万PV超。
HP:だまされない女のつくり方
twitter:@hamshigesan
お悩み:チャラい男性から「真面目に生きるから付き合おう」と言われ、迷っています
お悩み:チャラい男性から「真面目に生きるから付き合おう」と言われ、迷っています
行きつけのバーでよく会う男性からアプローチされています。すごく笑顔が素敵で、頭の回転が早く、話していて楽しい人だったので、好意を持ってもらえたことはとても嬉しかったです。
ただ気になるのが、彼の過去です。彼はバツイチなのですが、理由が彼の浮気だったらしく……。だいぶ前に、周りの人がそのことで彼をいじっているのを見かけました。あとは、女の人に養ってもらっていた時期があるというのも知っています。
正直に「あなたの過去の話を聞くと、付き合うのは不安がある」と伝えたところ、「今はもう、クズ男からは卒業した。あかねちゃんのためにも、真面目に生きるよ」と言われました。
この言葉を信じていいものか、迷っています。遊び人だった男性が、誠実に生まれ変わることはあるのでしょうか。
アドバイス1:遊び人が誠実に生まれ変わることはあるが、かなりのレアケース
アドバイス1:遊び人が誠実に生まれ変わることはあるが、かなりのレアケース
まず、「遊び人だった男性が誠実に生まれ変わることはあるのか?」というご質問にお答えさせていただきますと、あります。自分で言うのもなんですが、僕はその1人です。厳密に言うと、誠実に生きようと今も頑張っている最中です。
お恥ずかしい限りですが、当時の僕はおそらく彼よりもクズで、女遊びが激しかったと思います。
そんな僕がなぜ誠実になったのかと言うと、「裏切れない人」ができたことと、不誠実に生きることのデメリットを理解したからです。
文章にすると簡単に見えますが、実際はそんな生易しいものではありません。不誠実に生きてきた人間が、誠実に生きようとするのって、かなり大変なんです。相当な茨道と言っていいでしょう。
もちろんですが、不誠実に生きてきた年月を、たった数カ月やそこら真面目に生きたぐらいでチャラにすることはできません。誠実に生きるというのは、生き方自体を変えるということなんです。
新しい生き方が定着するためにはかなりの年月を要するので、多くの人が途中で脱落してしまいます。だからこそ、よく「人は簡単に変わらない」と言われるんですね。
なので、「今はもう、クズ男からは卒業した。あかねちゃんのためにも、真面目に生きるよ」という彼の台詞には、正直軽さしか感じられませんでした。
アドバイス2:浮気をするしないは「愛情云々」ではなく「倫理観」の問題
まず、大前提として理解していただきたいことがありまして、浮気するしないというのは、愛情の大小とはまったく関係なく、あくまで本人の「倫理観」の問題なんです。つまり、「パートナーがいるときは浮気できない」という倫理観がある人が、浮気をしない人なんです。これはもう、自分との約束なんですよね。
よく「本気で愛していたら浮気はしない」などという人がいますが、実際のところ、彼女や奥さんのことが大好きでも浮気する男性はいます。逆に、パートナーと全然うまくいってなくても、浮気しない人もいます。
浮気ができてしまう人は、つまり倫理観がバグっているわけですが、これは基本的に直りません。浮気に限らず、特定の倫理観がバグっている場合は直らないと考えておいたほうがいいでしょう。
そういう人は、「なぜそれをすることがいけないのか?」という根本的理由が腑に落ちていないし、倫理観のバグを直さなくても今まで生きてこれたし、いい思いもしてきたからです。
アドバイス3:誠実に生まれ変わるという茨道を選んだ人には、それなりの理由や覚悟がある
アドバイス3:誠実に生まれ変わるという茨道を選んだ人には、それなりの理由や覚悟がある
たとえば、僕の仕事は信用の上で成り立っている商売でもあります。どの仕事でもそれは同じかもしれませんが、顔出しをしてブログや動画で情報発信をして人前に出ている分、誠実さを人に求められる部分は大きいと思います。
そこで、僕が裏で不誠実なことをしていたら、このネット社会の時代では誰がリークするかわからないし、場合によっては築き上げてきたものを一瞬でなくすことにも繋がりかねません。
実際、そうやって仕事を失う人は今も昔もたくさんいますし、不誠実な生き方に戻ることは、僕にとってマイナスでしかないのです。
さらに、クライアントさんやブログの読者さん達からは、ありがたいことに「藤本さんは信用できる」「誠実さがわかる」と言っていただけることがかなり増えました。そんな風に僕のことを思ってくださる方がたくさんいるのに、その気持ちを裏切れないじゃないですか。
しかも、今は僕のことを心から大切にしてくれている奥さんもいるので、僕には裏切りたくない人の数が多すぎるんです。
ちょっと自分のことを書きすぎてしまったのでこのぐらいにしておきますが、今まで不誠実に生きてきた人が誠実な生き方を選んだとき、そこにはそうせざるを得ないだけの理由がちゃんと存在しています。それは、僕に限らず他の人も同じです。
なので、今まで浮気をしていた人が誰かを好きになって、「好きだから浮気をしない」では抑止力としてかなり弱いですし、僕が彼の発言に対し、軽さしか感じないと言った理由をわかっていただけたのではないでしょうか。
それから、本当に生き方を変えた人は「クズ男からは卒業した」と軽々しくは言えないものです。
なぜなら、本当に生き方を変えた人は、その大変さを身にしみてよくわかっているし、何かの拍子に元の自分に逆戻りしてしまうことも知っていますから、過去の自分を恥じたり悔いたりすることはあっても、卒業したとは口が裂けても言えないんですね。
それに、自分がしたことって時間が経っても消えないですから、周りの人が彼をいじっているときに、ヘラヘラと対応しているのであれば、彼は何も変わってないと思います。
アドバイス4:「信用」は、時間をかけて実績を積み重ねた先に得られるもの
とはいえ、「真面目に生きるよ」という彼の言葉は、どれだけの覚悟で言ったのか、真相は本人しか知る由もありません。1つ言えることとしては、現時点ではまだ信用するのは早すぎますね。厳密には、「まだ信用できない」といった方が正しいでしょうか。
相手のことを信用するには、そうするに至った「信用の成果物」と「実績の積み重ね」が必要になるんですよ。
あかねさんと彼の間には、まだ信用に至る積み重ねがほとんどないと思いますし、だからこそ、信じていいのか迷っておられるのだと思います。
ちなみに、信じていいかわからない相手に向ける気持ちというのは、「信用」じゃなくて「期待」なんですね。
ひとまず彼に「期待」をしつつ、「信用」できる相手かどうか、時間をかけて見定めてみてはいかがでしょうか。
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Q.気になる彼が突然フェードアウト、気が狂いそうです
Q.「まだ結婚はできない」と断言した彼氏。別れるべきか迷っています
Q.いい感じだった彼が急にそっけなくなりました。もう脈なしですか?