仕事をする上で欠かせない上司や同僚とのコミュニケーションですが、気を使いすぎて疲れてしまっては元も子もありません。できるだけストレスをためずに、仕事をスムーズに進める考え方のコツを3つご紹介します。
職場コミュニケーションで悩む人は多い
1. 仕事で関わる「主な登場人物」を整理する
いきなりドラマみたいな出だしで恐縮ですが、最初におすすめしたいのは職場コミュニケーションの「見える化」です。まずは、直属の上司や同僚など接点の多い人を書き出してみましょう。
具体的にイメージするのが大切なので、人数が増えそうな場合はとりあえず5~10人に絞り込みます。すると、全員と同じ頻度で会うわけではないことや、理想的な関係が相手によって異なることなどが見えてくるでしょう。
誰と関係づくりをすれば良いかがわかれば、具体的な工夫もしやすくなります。あなただけの登場人物リストがあれば、漠然とコミュニケーション上手を目指すよりも不安を感じにくくなるはずです。
2. 目標設定に「幅」を持たせる
企業研修で参加者の方とお話しすると、皆さんが描く職場コミュニケーションの理想の高さに驚くことがあります。もちろんその通りにできれば素晴らしいですが、相手への過度な期待や高すぎる目標が自分を苦しめる原因になることも……。
まずは、仕事に支障が出ない程度の目標設定から始めてみませんか。その上で、必要に応じて、関係づくりをする相手に合わせた高めの目標を考えてみるのです。
「上司には挨拶と報告・連絡は欠かさないようにしよう。相談も事前にするように心がける。その上で、仕事ぶりを評価されて提案を聞いてもらえる信頼関係ができたら最高!」のように何段階かに分けて整理します。正解の幅が広い方が、関係づくりに気長に取り組むことができます。
3. 得意な「働きかけ方」を見付ける
職場で関わる相手の範囲を限定して、それぞれに対して少しゆとりのある目標設定をしたら、最後は、自信を持ってコミュニケーションを取れる方法を見つけましょう。プレゼンが苦手なら資料を作り込んでから説明する、メールが苦手で誤解されやすいなら短い電話やチャットで会話するなど、あなたの強みをいかしたコミュニケーションを心がけるのです。
加えて、相手が好む方法やタイミングで報告を入れたり、「この件なら〇〇さんに聞こう」と思われる分野をつくれたりすれば、さらにやりとりがスムーズになります。筆者の場合、会社員時代は、ポイントをまとめた3行メモを作って、上司に5分で説明するなどの工夫をしていました。
相談をするときは相手が好む方法やタイミングも重要
まとめ
今回は、職場でのコミュニケーションで無理せず自分ペースをつかむ方法として
・仕事で関わる「主な登場人物」を整理する
・目標設定に「幅」を持たせる
・得意な「働きかけ方」を見付ける
をご紹介しました。まずは、仕事でよく関わる相手と支障がない程度のやりとりができればOK、それ以上の目標設定は柔軟に……と考えれば、少し肩の力を抜くことができるのではないでしょうか。より良い関係づくりの第一歩は、あなた自身を大切にしてコンディションを整えることです。長い仕事人生を無理なく走れる(ときには、歩ける)「自分ペース」を探してみませんか。