日本人の食生活に関係深い「里芋」……収穫時期・旬も広さも魅力

里芋の効果と効能とは……離乳食におすすめの理由や調理・保存法など

日本の食卓になじみ深い里芋

里芋は日本では縄文時代から食べられていたという長い付き合いの芋です。昔からある芋だからでしょうか。「芋煮会」や「いも名月」などのお祭りや神事でも使われるほど、日本人の生活になくてはならない食材のひとつとなっていますね。

里芋の旬は品種によって様々で、「石川早生」は8月下旬~9月頃、「土垂」は9~10月、「セレベス」「八頭」は12月頃に収穫されます。夏から冬にかけて長い季節で楽しめる食材ですので、季節に合わせた様々な調理法があるんですね。
 

里芋の栄養素・効能・ぬめりの正体はムチンやガラクタン

里芋は水溶性食物繊維やでんぷんを多く含んでいます。芋類は総じてカリウムが多いので、むくみ予防などに効果があると言われています。里芋独特の「ぬめり」はムチンやガラクタンなどの水溶性食物繊維の一種であり、食べても問題ありませんし、栄養成分としては体に良いものです。血圧を下げたり、コレステロールの吸収を抑える働きもあると言われています。

ただし、調理の際にはぬめりで手がすべったり、煮物をする場合には煮汁の濁りの原因にもなったりするため、上手く工夫して扱いましょう。

妊婦さん・授乳中のママさんはむくみが気になる方も多いかもしれませんので、その点ではおすすめの食材です。ただしカロリーも高いので、召し上がる量はほどほどに。離乳食・幼児食としてはも、里芋はつぶしやすく、固い食物繊維もあまりないことが多いので(ときどき「ハズレ」な食物繊維ザラザラなものがありますが……)、使いやすいのではないでしょうか。アレルギーも少ないので、比較的安心して食べさせられる食材の一つかと思います。里芋1個は小さいものが多いので、子どもが一人で食べきれることも多いです。
 

里芋の皮むきでかゆみが起きる原因・予防法とかゆみを取る方法

生の里芋の皮むきをしているとき、かゆみが出るのは、里芋が持つ「シュウ酸カルシウム」が針のようにとがっているから。このシュウ酸カルシウムが手に刺さるとかゆみを感じます。かゆいからと掻きむしってしまっては逆効果。対応方法としては、シュウ酸カルシウムが溶け出すように酢水(レモン水でもOK)に浸しながら皮をむいたり、里芋をきれいに洗った後、乾燥させて乾いた状態でむくのもおすすめです。乾燥させると水に濡れているときよりもぬめりが出にくいので、お料理ビギナーにも扱いやすくなると思います。皮をむいたらぬめり取りのために、塩もみをしたり、茹でたりしてから煮物などの料理に使うと、煮汁が濁らずきれいに仕上がります。

または、加熱してからむく方法もおすすめです。皮付きのまま茹でたり蒸したりしてから皮をむくと手がかゆくなりにくいです。電子レンジで加熱してもよいですが、その場合は皮を一周するように切りこみを入れて、ラップをかけて加熱しましょう。加熱した里芋は、包丁いらずで手でこすると面白いくらいすんなりむけます。若干のぬめりは残りますが、このぬめりを触っても生の時のぬめりほどはかゆくならないと思います。この状態から煮物などにも使えますし、中までしっかり加熱して、田楽味噌などを漬ければそれだけで美味しい一品になります。

最後に、里芋をむいた後どうにも手がかゆい場合には、酢(またはレモン汁。レモンの皮でこすってもOK)で手を洗ってみてください。塩で洗うのも効果があると言われていますが、塩は手に傷があると痛いので、酢がいいと思います。
 

里芋のデメリット・注意点……カロリー高め、変色した場合の見分け方

食品ですので絶対にないとは言い切れませんが、里芋はアレルギーも少なく、比較的安心して食べられる食品と言えると思います。栄養学的に里芋の食べ過ぎでデメリットがあるとすれば、芋ですのでそれなりにカロリーが高く、太りやすい点でしょう。とはいえ子どもや高齢者などは、なるべくカロリーをしっかり摂取していただきたいので、カロリーが高い点もむしろメリットと言えるかもしれませんね。

また、里芋が変色すると腐ったのではと心配する方もいるようですが、里芋を茹でた際に、赤色(オレンジ)、紫(黒・茶)っぽく変色して見えるのは、植物が持つ色素であるアントシアニンなどの色なので腐っているわけではありません。ただし、芋の中で色づいているということは、古くなってきている証拠ですので早めに食べるようにしましょう。もちろん、変な味がする場合にはそれ以上食べないようにしてくださいね。
 

里芋の上手な保存法……冷蔵保存は傷みが早いでの、ゆでて冷凍保存を

芋ですので保存性は高いです。さほど急いで調理する必要はないですが、上述の通り、生のまま保存すると実が変色してしまうことがあります。そのため、たくさん手に入った場合には、一度茹でて皮をむいて、空気に触れないようラップか冷凍保存用の袋に入れて冷凍保存することをオススメします。

生のまま保存するのであれば、室温で土付きのままのほうが長持ちします。よほど暑い夏季以外は、冷蔵保存だけはおすすめしません。室温保存よりも傷むのが早くなってしまうからです。
 

里芋のおすすめの食べ方

里芋を使った料理は様々ですが、以下のような食べ方は代表的なところでおすすめです。
  • 里芋の煮物……里芋だけを煮ても美味しいですが、イカと一緒に煮るとおいしいです
  • 味噌汁の具に……白味噌仕立ても合いますが、醤油味の汁もおいしく食べれます
  • 里芋の煮っころがし……定番中の定番ですね
  • 里芋揚げ……ホクホクしておいしいです。サツマイモのように揚げてみてください
  • 里芋田楽……加熱した里芋の皮をむき、甘味の強い味噌をつけて召し上がってください
 

里芋は食物繊維豊富で家庭でも楽しみやすい食材

里芋は、水溶性食物繊維やでんぷんを多く含み食べやすい食材です。旬の季節も長く、夏から冬までかなり長い期間にわたって楽しめる上、和食にもよく合います。品種にもよりますが、芋にしては小ぶりで少人数の家庭でも食べきれる量を調理することも可能です。ホクホクの里芋を上手に食卓に取り入れてください。
 
■参考
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