肌荒れ、手荒れの悩み……予防・改善は可能?

肌荒れ改善に摂りたい症状別の栄養素とは

なかなか改善しない肌荒れは食生活が原因?

年齢を問わず「肌荒れ」に悩んでいる人は多いですよね。我々、管理栄養士は水と洗剤を多用する仕事なので、年中、手荒ればかりしています。看護師さんも同様のようで、ナース室には各ナースが持ち寄ったハンドクリームが「ご自由にどうぞ」と書いてたくさん並んでいるところを見かけます。「好みの香り」のものを探したり、効果の高いものを選んだり、気分によってつけるものを変えたりと、手荒れ対策も楽しんでいるようです。

また、最近はマスク生活による顔の肌荒れが気になるという声も聞きます。院内では「マスク生活」が当たり前だったため、あまり気にしたことがありませんでしたが、マスクで隠れるとはいえ、顔の肌荒れは気になりますよね。今回は肌荒れと栄養の関係を解説します。
 

栄養不足?栄養過多? 栄養状態だけが原因ではない肌荒れ

肌荒れの原因は栄養不足が原因か、栄養過多か原因か……といった議論もあるようですが、まず手荒れを含む肌荒れは、栄養状態だけが原因で起こるものではありません。例えば、手荒れはいろいろなものに触れた際の摩擦や、手洗い、炊事や洗濯、掃除なども原因になります。入念な手洗いや家事で手荒れが起こりやすくなるのは、手指に付着したせっけん成分を水で洗い流す際に、手を守るために大切な脂分などを一緒に流れ落としてしまうことも大きな原因です。

そのため、栄養状態を改善すれば肌荒れがすべて改善されるというわけではありませんが、栄養状態で肌荒れ予防・治療のサポートをすることはできます。
 

肌荒れ改善に有効な栄養素……乾燥肌、ニキビなど悩みにあった食の工夫を

まず、すべての肌荒れで共通して言えることは、ビタミン類、特に水溶性ビタミンが不足していることが多いということです。肌荒れの悩みがある人は、ビタミンを多く含む野菜や果物を意識して多めに食べるようにしましょう。次に、皮膚を作る材料が不足しては新しい皮膚を作ることができませんので、たんぱく質も不足しないように気を付けて、肉や魚などもしっかり食べましょう。

上記が健康な肌を保つベースになる栄養素ですが、あとは肌状態の悩みに合わせて工夫してみるとよいかもしれません。

「かさつき・乾燥肌」の人は、脂分が不足していることが多いです。魚に含まれる脂やオリーブオイルなどの良質の油を適量、摂るようにしてください。

「ニキビ・吹き出物」の悩みは、かさつき・乾燥肌とは逆で、皮膚の脂分が多すぎて起こります。脂肪分だけでなく、糖質が多い食品も皮脂の脂分を増やす原因になりますので、ジャンクフードのようなエネルギーが高く、ビタミンやミネラルの少ない食事はなるべく控えましょう。

その他の「湿疹」「皮膚炎」などの症状がある場合は、まずは皮膚科を受診し、その対策に沿った食事を選ぶようにしましょう。
 

肌荒れ予防・改善に栄養ドリンクやサプリメントは有効?

栄養不足を栄養ドリンクやサプリメントで補う、という考え方は間違いではありません。しかし、栄養ドリンクやサプリメントは特定の栄養素をたっぷり摂取するためには適していますが、残念ながら特定の数種類の栄養素を摂取したとしても、肌荒れ改善につながる可能性は低いです。

肌荒れ改善のために大切なことは、特定の栄養素をたっぷり摂ることではなく、必要な栄養素をバランスよく摂取することです。栄養ドリンクやサプリメントを利用するのは、どうしても摂取しきれない栄養素を補強するときにとどめましょう。栄養ドリンクやサプリメントに頼りすぎず、上手に利用することが大切です。
 

栄養バランスと適切な保湿で、上手な肌ケアを

肌荒れは原因によって、対応方法が真逆になることもあります。まずは自分の肌荒れの原因が何であるのかをしっかり見極めて、対処してください。

また、肌荒れは中から栄養を追加するだけで完全に予防することは難しいです。バランスの取れた食生活と共に、ハンドクリームや保湿クリームなどを上手に使って、大事な肌を守ってください。

■参考
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項