婚約はしたものの、彼とうまくいく自信がない

結婚反対

ふたりだけの口約束とはいえ、婚約したあとに相手の両親が反対しているとわかったり、さまざまな問題が降りかかったりしたら、結婚を取りやめたほうがいいのかと考えてしまうことだろう。彼のことは好きだけど、結婚がうまくいかないと思われる条件を目にすると、気持ちは揺れるばかりだ。

 

婚約後に彼の両親の反対がわかって

婚約したところまでは幸せだったのに、結婚を具体的に考えることができないとサクラさん(36歳)は困り果てている。

「結婚のことを考えると気分が落ち込んでくるんです。彼のことは好きなんですが、婚約以降、いろいろなことがあって……」

サクラさんの婚約者は2歳年下。彼と知り合ったのは、彼が経営する小料理屋だった。もともとは彼の父親が経営する会社で働いていたのだが、どうしても組織に向いていないため、両親が小料理屋を彼にやらせたのだ。

「彼は料理が好きだったので、調理師免許をとり、がんばって店をやっていました。おいしい料理は出すのに、彼ひとりでやっていたからサービスが行き届かない。ちょうどアルバイトを募集しているというので、私が会社帰りにときどきバイトで入るようになったんです」

それが4年前。そこからお互いを意識してつきあい始めた。ところが小さな店で苦労させるのはかわいそうだと、サクラさんの両親は結婚に反対した。ただ、彼女は自分の親は説得できると思っている。

「彼の実家はお金はあるんです。だからどこの家かわからないようなオンナを息子の嫁にはしたくない。彼の両親が反対していることは、私たちが結婚しようと決めたあとで初めて知りました。彼がきちんと伝えてくれなかったんです。だから結婚式の計画もなかなか立たない。もちろんふたりだけで婚姻届を書いてしまえばいいのだけど、彼が煮え切らなくて……」

その原因は、彼の優柔不断さにある。誰にでもやさしいのはいいことだが、彼は相手に引きずられるところがある。

その現場を目にしたのは、1年前。ちょうど婚約をしたころだ。

「婚約してから、私は会社をやめて全面的に店を手伝うようになりました。仕入れと調理は彼で、店を調えたりサービスをするのは私。あるとき、ひとりでやってきた女性客がカウンターに陣取って、お酒や料理を頼みながらじっと彼を見つめているんです」

彼もちらちらと彼女を気にしていたようだが何も言わない。その彼女は酔ってくると彼にからみだした。

「どうやら前の彼女だったみたい。彼女は、『あんた、私とつきあっているときに他の女とも寝てたよね』と、他のお客さんに聞こえるように言うわけです。それは完全に営業妨害。私、しばらく見ていたんですが、だんだん声が大きくなっていくので、とうとう『お代はいらないのでお帰りください』と言ったんです。彼女、ぶつぶつ言いながら帰っていきましたけど、彼ってひょっとしたら女性問題を他にも抱えているんじゃないかなと思いましたね」

そして実際、抱えていたのである。
 

彼に子どもが?

その日、彼はカウンターで文句を言っていた女性のことを話してくれた。やはり、以前つきあっていた女性だった。

「他にも何かあるんじゃないのと尋ねたんですが、もうないよって。オレを見捨てないでくれと彼は弱気でした」

それから半年ほどたったころ、彼は突然、「言えなかったことがある」と白状した。若いころ、つきあっている女性に子どもができ、認知したのだという。

「その女性とは結婚はしなかったそうです。子どもはもう10歳になっていると。養育費は彼の両親が払い続けているんですって。子どもとの交流はないと言っていました。本当は交流をもちたかったけれど、両親に反対されたらしくて。彼がいかに両親の言いなりなのかがよくわかりました。そもそも結婚する気がない女性との間にどうして子どもができてしまうのか……。彼はぽつりと『騙されたんだ』と言ったけど、責任逃れみたいに聞こえました。さすがにその一件はショックでしたね」

彼はサクラさんには本当にやさしい。店での態度を見ていても、仕事は丁寧だし、カウンターに座った客が何か聞けばきちんと受け答えしている。サービスが行き届かないとサクラさんが思ったのは、彼が料理に集中しているからだ。

「私と接する彼の言動と彼の過去が一致しないんですよね。前の彼女が絡んでくるとか、10歳になる子どもがいるけど認知だけして彼自身は何もしていないとか、なんだかひどいことをしているようなイメージがあるでしょう。どの彼が本当の彼なのか私にはわからなくなっていったんです」

率直に彼にもそう言った。彼は言い寄られると断れなかったこと、つい女性に押し切られてしまうことなどをぽつりぽつりと話した。

「ということは私たちのことも、私が押し切ったということなのかと聞くと、違う、僕がサクラと一緒になりたいと思ったんだとはっきり言ってはくれました。だけど彼には両親を説得することができない。私はいざとなれば両親と縁を切っても彼と一緒になりたいと思っていたけど、彼は親に反対されたままでは結婚できないって言い出して。婚約といってもふたりだけの口約束ですから、あまり効力はないですよね」

このままでは結婚できないと言われたことで、彼女の気持ちも揺らぎ始めた。今も毎日、同じ店で仕事をしているし、常連客の中には「大将、おかみさん」と呼ぶ人たちも出てきた。すでに結婚していると思われているのだろう。

「これでいいのか、あるいは期限を切って結婚に持ち込む努力をするべきなのか……。そもそも彼に両親の反対を押し切るつもりがあるのかどうか。いつも話し合おうと言っているんですが、彼は仕事が終わると疲れ果てて寝てしまう。私は会社を辞めてしまったので、彼と結婚しなければ無職になります。彼と同居もしているので、一気に仕事も住居もなくなる。もう結婚するしかないんですけど、それでも彼とうまくやっていく自信がなくなってきていて……」

店にいても、彼の一挙手一投足が気になり、さまざまなことを推測してしまう。電話をかけている彼を見ると、本当は今も誰かとつきあっているのではないかと思ったり、自分と婚約したことを後悔しているのではないかと疑ったり。そしてそう思う自分がイヤになっている。


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