CGやアニメーション作成、イラスト、漫画を描く上で最も重要になのが「デッサン」です。そこで必要になるのが、今までは「ポーズ集」といった、モデルのポーズをさまざまな位置から撮影した写真集でした。ところがそれらは、実際の決まった位置からの静止画を参考にするだけで、実用できるポーズは、数例しかありません。また、人の体の構造を、ポーズ集だけでは学ぶことはできませんでした。

今回ご紹介する書籍「人体のしくみ」(ワークスコーポレーション刊・定価3300円+税)は月刊CG WORLD誌の人気連載に加筆してまとめたものです。ひとことで言うと3DCGの人体解剖&動きのポーズ集ですが、この中には人間の体の構造や動きの詳細を図解や解説、データベースが詰まっており、これ一冊で「人の体の構造と動き」の基礎知識を学ぶことができます。

CGクリエイター、デザイナー、アニメーターまたは漫画家をめざす方はもちろん、人体に少しでも興味ある方にもおすすめの書籍です。


「人体のしくみ」というと、生々しいか、またはとても固い医学書のようなイメージがありますが、モデルは3DCGですから、実は女性や子どもでも安心して手にとって見ることができるものです。むしろ、人の体について興味をおぼえる子どもにこそ、より人体の知識を学ぶ大きなきっかけとなることは間違いないかと思います。

現に著者の飯島貴志氏は、アートディレクターとしてゲーム制作に携わっている方ですが、実はNHK特別番組『人体』を見てCGへの道を決意したとプロフィールにあります。きっかけは本当に貴重なものですね。

またこの3DCGモデルは裸体だけではなく、骨格の構造や、各部位の解剖図とその動きなも披露してくれます。例えばただ単に「座る」動きだけではなく、椅子を確認して、体を落とし、きちんと座るまで…といった自然の動きの流れに沿って、「座る」とはどういうものなのかを、細かく解説しています。普通はなかなかそこまで分析するということは、できるものではありません。

このように、人間の動きの「絵解き本」という趣であることから、非常に多くの方に好評を博しています。

次のページでは、「人体のしくみ」の主な内容と感想について紹介します。

主なコンテンツ>>

付録CD-ROM(ハイブリット版)の主なコンテンツ>>

ガイドの感想>>