テレワークが始まり、「ウェビナー」(WEB+セミナー)もたくさん開催されるようになってきましたが、オンライン講座の「JMOOC」はコロナ以前から仕組みができていました。
講座の多くは、大学の授業を無料で受けられるもの。趣味として始めるのもいいですし、スキルアップの手段として取り組むのもおすすめです。
MOOC(ムーク)とは?
JMOOCを含めたMOOC(ムーク)は、それぞれの人の学びや仕事をステップアップしていく可能性を秘めています。
MOOCとは「Massive Open Online Course」の略。インターネットを用いた大規模公開オンライン講座のことで、1コースの受講者は数万~数十万人になることもあります。
MOOCは2005年頃から、アメリカの大学で始まりました。スタンフォード大学などが先駆者となり、さまざまなコースを開発。条件を満たすことで修了証が交付され、それによって大学などの単位が認定されるところもあります。
「JMOOC」は人生を変える可能性を秘めている
私は40歳の頃、小学校の教員をしながら通信制の大学院で学びました。そのきっかけのひとつがJMOOCでした。大学院への進学を考えている頃、ちょうどJMOOCでいくつかの講座を受講し、ネットで学ぶことのよさに気づきました。その後、修士課程に入学・修了、そして小学校の教員から大学の教員へという道を進んでいます。以前、モンゴルの高校生が、アメリカの「Edx」というMOOCで優秀な成績を取り、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)に奨学金を得て進学したという話もあります。
人によって違いはありますが、MOOCには人生が変わるような、さまざまなチャンスがあると感じています。
「JMOOC」は、日本におけるMOOCの中心的存在
今回紹介する「JMOOC」は、日本で行われているMOOCの中で最もポピュラーなもので、2013年に開始されました。
gacco、Fisdom、OpenLearningJapan、OUJmoocがプラットフォームとしてあり、東京大学を始めとした、多くの大学が講座を提供しています。
はじめに公開されたのは、最近テレビなどにもよく登場する、東京大学史料編纂所教授の本郷和人先生による「日本中世の自由と平等」(※現在は視聴できません)。
2014年当時、受講者が2万人を超える程の人気がある講座で、私を含め多くの人が新しい学びの形に驚き、そして知的好奇心を大いに刺激されました。
おうち時間でも、学びの機会が広がる「JMOOC」
私は現在、大学で教育学を教えており、担当している授業の中に「生涯学習論」「地域生涯学習論」があります。その授業の中でも、学生たちにぜひ体験してもらいたいものとして「MOOC」を取り上げています。学びの機会が広がる「JMOOC」。おうち時間を利用して、新しいことにチャレンジしてみませんか?